うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

ウルトラマンZ「生中継!怪獣輸送大作戦」

ウルトラマンZ』

第3話「生中継!怪獣輸送大作戦」

(監督:田口清隆 脚本:吹原幸太)

あっさり目のナレーションでスタートした今回、度重なるビル破壊で予算を削られたストレイジは、かねてより計画してた特空機2号の配備をストップしていました。

そこで冷凍怪獣ギガスが出現しハルンガーが出動するのですが、セブンガーに新しく配備されたロケットパンチこと硬芯鉄拳弾をウキウキで使ったハルキはギガス撃破と同時に観測所まで破壊してしまいます。

やはり強力な兵器は人を狂わせてしまうのか…。

 

「お前たちは何かを壊さないと怪獣を倒せんのか!?」

ストレイジに予算が回るように根回しをしていたクリヤマ長官は怒りの声を上げ、また胃を痛めてしまいます。

反省で涙ぐんでいるのかと思いきや花粉症だったというハルキ。

第1話から毎回ミスをしているのですが、非常にポジティブに仕事に励んでおります。

そこで長官は、五甲山に眠る古代怪獣ゴモラをセブンガーで輸送することによって特空機の性能をひいてはストレイジの能力を地球防衛軍アメリカ本部に見せようと考えます。

これは名誉挽回のチャンスだとハルキにパイロットを任せようとする隊長ですが、花粉症のハルキは山でのミッションに不安を覚えるのです。

「あいつは、やる時はやる男です」

 

今回怪獣に対する一般人の反応が描かれるのですが「ゴモラに似てる岩だからゴモラ岩」という描写を見るに、ゴモラという怪獣は既に一般に知られている模様。

元々怪獣が出現する世界観だったことと、ゲネガーグ降下により怪獣の動きが活発になったことで、怪獣に対する反応自体は自然なのですが"ゴモラという怪獣"は以前にも出ているのか?という疑問が少々。

 

事務次長含むアメリカ本部の面々が集った会議室では、ストレイジの作戦が中継されてます。

その際、中継には映っていないもののセブンガーをバックアップするストレイジ隊員たちが描写されており、前回に引き続き田口監督が冴えてます。

淡々とセブンガーの性能をスピーチするヨウコ先輩に事務次長は作戦失敗多いしコスパ悪いよと釘を刺すのですが、実際動いているところを見ると少し目がキラキラしてしまいます笑

順調かと思われた輸送作戦ですが、ゴモラが急にくしゃみ。

なんとゴモラも花粉症に罹っており、それが原因で目覚める確率0.1%だったのにも関わらず覚醒してしまいます。

「花粉症でイライラするのは分かるが、落ち着け!!」

 

作戦変更しゴモラと戦闘するハルンガーは健闘を見せるのですが、バランスを崩し転倒。

しかしそれを見た事務次長はカブキ・アタックも出来るのか!と大喜び。

この人たちに地球を守る予算をやりくりさせていいのか心配になってきましたが、ジメジメし過ぎない分かりやすい展開で好印象。

しかしゴモラの攻撃に勝てずハルンガーはまたしても戦闘不能に。

「目が痒いなら、コイツで掻いてやるよ!」

会議室のあるビルに迫るゴモラを、屋上から銃撃して怯ませるヨウコ先輩。

前回から思ってたことなんですが"ヨウコ先輩"というフレーズは、どうしても某機動刑事の登場人物を思い出してしまいます。

上記のセリフはすごくその人らしいですし…。

 

コクピットで気絶してたハルキは目を覚まし、ゼットライザー起動。

ゼットはナレーション以外で何も話さない中での変身となりました。

この場面、ニュージェネ以前のウルトラシリーズを意識したように見えるのですが、やはりウルトラマンを普段から喋るキャラにすると扱いに困るという面を未だにクリアできてないと感じます。

特に本作はハルキとゼット2人分の人格があるので、変身の時に2人の感情のピークを合わせて持ってこれないと少しカタルシスに欠けます。

前作の『タイガ』といい、そろそろ"ウルトラマンと人間それぞれの人格"については納得できる案を出してもらいたいところです。

 

師匠三倍盛りになって戦うゼットですが、ゴモラのパワーに苦戦。ウルトラマンメダルさえあれば…!と某バイオハンターのようなことを言い出すのですが、そのメダルはヨウコ先輩が持っていました。

メダルを貰うために気合いとボディランゲージによりヨウコと筋肉コミュニケーションを図るゼット。

その問いかけに少し戸惑いながらも筋肉フレンズであるヨウコ先輩はゼットの考えに気付きメダルを投げつけます。

やはり筋肉は最強のコミュニケーションツール!

ウルトラマンメダルを手に入れたハルキはエース、タロウメダルの3枚で筋肉隆々兄さん三倍盛りゼットにマッスルチェンジ。

「真っ赤に燃える、勇気の力!!!」

 

日々の筋トレとそれによって得た仲間の協力によって虎になった覆面レスラーゼットはゼットファイッ!を始めます。

この勝負なのですが落ちたハンマー状の看板がセブンガーに当たることでゴングを鳴らし、花粉症のゴモラが咳をすることで毒霧になり、電線に接触することで電流デスマッチになるというアイデアが(良い意味で)実に馬鹿馬鹿しく、見応えのある戦闘でした。

最後はパワーで勝ったゼットが48の殺人技の一つゼスティウムアッパーでフィニッシュ。

ゴモラを粉々にしました。

目覚めた以上対処のしようがありませんし仕方ないのでしょうけど、地球産の怪獣をあっさりバラバラにするのは少々引っかかるところ。

前回「ガイア」要素が詰まっていた回であることを考えると、今後の展開も似てくる可能性はありますが、この世界における"怪獣"の定義というものは見られるのかは気になるところです。

 

ゴモラを輸送できなかったことにより予算の増加を諦めかけた長官ですが、逆にウルトラマンですら苦戦する怪獣に大健闘を見せたセブンガーに敬意を表する事務次長。

何とかして予算は回しますよそうどんな手を使ってもね…とストレイジの予算増加が決まります。

 

花粉症ネタはしつこく続けたように見えてしまいましたが、ゴモラが目覚める理由としてエピソード序盤から仕込んでたのは相変わらず丁寧な仕事でした。

本作パイロット版でとりあえず特別チームと怪獣を主役にしようという心意気が見え、非常に凝った特撮も見られてとても面白かったです。

その反面、ハルキと同化してるゼットのセリフが変身後にしか無かったことはバランスの悪さが目立ちました。

同化してるウルトラマン、出現する怪獣、ロボットを扱う特別チームといった要素に現代的な目線でのアプローチを期待しているのですが、今後はライバルキャラや先輩ウルトラマンも登場するということなので、ごちゃごちゃにならないよう上手く整えてくれることがまず先決かと思われます。

今後への期待要素も多いので、良い方向に転がってほしいです。

 

次回、2号ロボ出撃。

※背景は気にしないで

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