うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

ラストホープ

仮面ライダーゼロワン」が最終盤に差し掛かり、怒涛の展開ですね。

良くも悪くも予想できない展開なので、今後がとても楽しみです。

 

さて、本日はゴジラVSメカゴジラを見ました。

ゴジラ誕生から40年が経ち、また第20作目として製作された記念作。

キングギドラモスラに続き人気怪獣の一体であるメカゴジラが平成の世にリファイン。

以下、感想を交えてあらすじを。

 

留まるところを知らないゴジラ災害に対処すべく、政府はG対策センター及びGフォースを設立。

かつてゴジラと戦い海底に沈んだアンドロイドM11…ではなくメカキングギドラを回収し、23世紀の技術を解析することで新たな対ゴジラ兵器作成に着手することになります。

 

その第1号機である戦闘機ガルーダ制作に携わった青木(演じるは「VSビオランテ」で黒木特佐を演じた高嶋政伸氏の実兄・高嶋政宏氏)は、ガルーダの性能が低かったことの責任という名目で、Gフォースメカゴジラ操縦員の1人として抜擢されます。

いきなり上からとんでもないスーパーメカを動かす4人になれと言われるのはどんな気分でしょうか。

またそのメンバーが白帯の青木を容赦なく柔道でぶん投げる先輩や、空手の組み手終わりにバック転で元の位置に戻る金髪女性隊員だったりと、色々不安になる面子です。

 

同じ頃、アドノア島で翼竜のものと思しき卵が発見されるのですが、そこにゴジラ同様使用済み燃料の影響で翼竜が怪獣化したと思われるラドンゴジラが出現。

2大怪獣が激突する中、G対策センター研究員・五条を含む調査団は卵を回収します。

 

大の翼竜フリークである青木は発見された卵に興味津々であり、なんと筑波から京都まで出向いて直接卵を見に行こうとします。

その際研究センターに無断で立ち入り、勝手に写真撮影した挙句、アドノア島で回収された古代植物の欠片を持ち逃げするなど、普通に犯罪者過ぎてドン引きです。

それを軽く注意するくらいで済ませる五条研究員もどうかしているのですが、どうも本作は人間描写に力を入れておらず、この後描かれる人間関係に何も感じられなくなってしまうのが難点。

 

青木が持ち去った古代植物から何かを感じ取った同僚の三枝美希は、かつて自分が身を置いていた精神研究センターを訪れ、そこにいる子どもたちにそれをデータ化します。

美希がセンターを訪れた際に「先輩!」と呼びかけてきた2人の女性は、前作のコスモスの2人が友情出演といったところでしょうか(なぜか2人同時に喋ったりと露骨なアピール)。

 

データ化された音声を研究所で流したところ、急に卵が活性化・孵化します。

そこから生まれたのは翼竜ではなくゴジラサウルスであり、ベビーと名付けられた恐竜の赤ちゃんは五条を母親と認識し懐くことになります。

 

同時に、ベビーの存在を感知したゴジラ四日市に上陸し、ベビーのいる京都に向かいます。

Gフォースは対ゴジラ兵器メカゴジラを出動させ、ゴジラ撃退に向かいます。

今後の巨大特撮に影響を与えたであろうメカゴジラの発進シーンは文句無しにカッコ良く、開発に携わったであろう博士も、心の中でガッツポーズしていることでしょう。

 

ゴジラの放射熱線をはね返し、更に空中機動やスピンストームもといプラズマグレネードで戦いを優位に進めるメカゴジラは、ゴジラにケーブルを突き刺しトドメの電気ショック攻撃を見舞わせます。

ゴジラは赤い血を流し苦しむものの、エネルギーを逆流させメカゴジラを戦闘不能に追い込み、逆転勝利。

再びベビーのもとへ向かうのですが、青木たちによって地下にベビーを隠され途中で帰宅します。

 

勝手な行動を取り、メカゴジラに搭乗しなかった青木は更なる辞令で駐車場係に降格されるのですが、クビにならないだけ優しい組織です。

しかし駐車場係になったのをいいことに、青木はメカゴジラに携わった博士に強化案を提案。

メカゴジラを少しだけ改造し、ガルーダを合体させ機動力の向上を図るという男の子心をくすぐる提案に心を弾ませた博士はそれを了承。

青木はロボット開発班に回ることになります。

 

その頃ベビーは別の場所に移され、五条ママと楽しい時を過ごしていました。

ここで現れた青木が妙に五条と接近しており、先述した人間関係描写の薄さについていけないことになっています。

青木はここでバイクサイズの翼竜型飛行メカを五条に見せに来るのですが、確かにこいつは野放しにしてはいけない気がします。

 

翼竜メカが故障して墜落するなど、しばらく平和な時が流れるのですが、そこに美希が連れてきた子どもたちのコーラスを聞いたベビーが急変。

更にアドノア島でゴジラに倒されたラドンまでもが活動再開し、ベビーのもとに向かいます。

ベビーとラドンの間に、兄弟のような繋がりがあると判断したGフォースは、ベビーを餌に小笠原諸島無人島にゴジラをおびき寄せる作戦に出ます。

 

また、ベビーの身体を解析した際に判明した、ゴジラの"第二の脳"を破壊し完全に抹殺する作戦も展開します。

その"第二の脳"破壊のために、超能力で位置を特定する要員として美希がメカゴジラに同乗することになります。

色々ボンクラな青木が操縦メンバーになれるぐらいなので、ほぼ素人の女性が乗るくらい大丈夫なんでしょうね(適当)。

 

ゴジラをおびき寄せるためヘリコプターで輸送されることになるベビー。

コンテナに乗せられる際、五条ママは離れられず同乗することに。

しかし輸送ヘリコプターはなんとラドンに墜落され、コンテナのみが奪われてしまいました。

コンテナを取り返し、ベビーと五条ママの安全を守るため、再びメカゴジラが出撃します。

 

幕張に降り立ったラドンに立ち向かうメカゴジラと青木が乗ったガルーダ。

ラドンの機動力に苦戦しつつも、何とかメカゴジラは勝利するのですが、そこに遅れてゴジラも参戦。

しかし、今の俺たちには翼がある!

ガルーダがメカゴジラの背中に合体、スーパーメカゴジラとなり、

今、

ここに、

男の子たちの夢が完成するッ!!!

 

圧倒的なパワーを誇るスーパーメカゴジラ、美希の透視により判明した"第二の脳"を電気ショックで首尾良く破壊。

ゴジラ殲滅も叶ったと思われた矢先、ベビーを守るという目的が一致したためかラドンゴジラと同化し、スーパーゴジラが誕生。

"第二の脳"すら再生したスーパーゴジラの前に、棒立ちになるしかなかった男の子の夢の結晶は、超・放射熱線の前に爆発炎上。

え、搭乗員全滅?

と本気で錯覚したのですが、さすがにそれだと酷すぎるので緊急脱出しててホッとしました。

よくよく考えたら美希が乗ってますし。

 

太古の力と、人類が生み出した科学の合成生物ともいえるゴジラチームに完全敗北したGフォースは、結局は命あるものと無いものでは勝負にならないことを実感します。

そしてベビーはゴジラとともに生きるべきであると結論を出し、五条ママはベビーとの別れを選びます。

いつか、ベビーたちが地球に生きていける時代が来ることを信じて、でエンドクレジット。

 

 

これまではゴジラを取り巻く人間関係に重きを置いていた傾向があった(前作「VSモスラ」では"夫婦・親子の再生"も物語の肝となっていました)のですが、本作は徹底的に怪獣プロレスに配分を振ったような印象。

一応ベビーと五条の擬似親子関係や、青木を中心とした先輩後輩関係などが描かれはするのですが、どれも細かい描写が無く、また以前からそうだったという空気でも無いので、どうにも薄っぺらく感じました。

 

また、本作も「有機物と無機物」というテーマの押し出しが非常に強く、色々な意図はあれど人類を守るために制作されたメカゴジラを"命無いもの"と一緒くたに切り捨てて、敗北させてしまうのはどうにも印象が悪かったです。

メカゴジラの制作元となったメカキングギドラは、メカ怪獣でありながら現代人寺沢と未来人エミーの結束の象徴になっていたため、その後に見たい展開ではなかったとも思います。

素直に怪獣プロレスは面白かったのですが、期待値が高かった割に粗が目立ち、率直に言ってこれまででワーストの出来(^^;;

 

さて、次回作はついにゴジラと人類の共同戦線。

以前見た作品ではあるのですが、この流れで見て新しい発見があればな、と楽しみにしております。

 

 

それでは。