うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

疾れ、最前線

仮面ライダークウガ

episode.4「疾走」

(監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久

 

前回、警察に囲まれたクウガとメビオは発砲されながらも何とか退散。

しかし警察の銃弾により、メビオは右目を負傷。

銃弾の効かない体質でありながら、さすがに目はそうはいかない模様です。

 

「第4号が射殺された!?」

三鷹署の知り合いに聞いた亀山が嘘情報を漏らしている中、逃げたという情報もあり、警察内部でも情報が錯綜しており、あまりの緊急事態ぶりに警察の方でも対応に戸惑っていることが分かります。

そして東京に未確認生命体が出現したことにより、警視庁は対策本部の設置を決定。

長野県警からも一人協力者を出してほしいということで、もちろん一条さんが向かうことになります。

祝・栄転

悪い見方をすれば、怪物と戦う使命を一条に押し付けたとも受け取れますが、描写を見るに一条の使命感を汲み取ってくれたと考えるのが妥当でしょうか(一条さんだったら対策本部が無くても、何かしらアクション起こしてたでしょうし)。

 

そんな一条さんは、前回3号(と呼ぶのはあれなので、大人しく"ゴオマ"と呼ぶことにします)に殺されたかけたことで肋骨3本にヒビが入ってることを亀山に心配されます。

だからお前のせいだよ!!

………なんていうこともなく、一条さんは優しく言葉を返します。

「俺の身体は、俺が一番知ってるさ」

一人エレベーターに乗った一条さんは、傷の痛みに苦悶の表情を浮かべます。

 

城南大学研究室では、長野から帰りぐっすり眠って疲れを取った桜子さんが床に寝ていた五代につまずいておりました。

昨晩、警察に銃撃されたことを軽い口調で話す五代(銃弾をチクチクかゆかったと言っており、未確認と同様クウガも普通の銃弾では傷一つ付かない模様)は若干引いている桜子さんに対し、古代文字の解析を急かします。

解読すれば何か新しい力(笑顔を守るための力)を得られるかもしれないと意気込む五代ですが、桜子さんは嫌々それを引き受けます。

「素直にいいよ、とは言えないなぁ」

そのタイミングで、ちょうど東京に到着した一条さんから電話があり、五代は一条さんとのデートに向かいます。

 

その頃、東京の下水道にてパトロール中の警官が、血のついた弾丸を発見したところ、メビオに襲われてしまいました。

自身が目を負傷したことにより、警察官に対しても目から潰すという手段を取るメビオ。

バラの女とゴオマも合流した不審者チームは、それを咎めるような雰囲気を醸し出しており(メンバーの中でも有情無情で差があるような描写)、メビオは決別するように"警官狩り"に向かいます。

それを一度は止めようとした不審者チームですが、どうやら別の目的があるようで、その場を去ります。

 

白昼堂々活動を再開したメビオは、東京の街を疾走。

五代と連絡を取ろうと桜子さんの携帯に電話する一条さんですが、いい加減伝言係扱いはやめた方が良いのでは。

そんな一条さんに対して、桜子さんは五代の変身を止めるようにお願いをします。

「自分のことはどうでもいいからって、突っ走っちゃうんですよね」

分かりました(分かってない)と言った一条さんは、5号退治に向かいます。

 

白バイ警官が後を追うのですが、追跡中に事故って転倒してしまい、そこに五代が駆けつけます。

「良かったぁ…じゃあちょっと借ります!」

長野でバイクをオシャカにした五代は、1999の特技の一つ・バイク持ち逃げを披露し、メビオを追跡。

更に特技・バイク運転術でメビオを追い詰めようとするのですが、優れた俊足と跳躍力を持つメビオに白バイの機動力では追いつけず、取り逃してしまいます。

 

バイクを持ち逃げした五代は、近くにいた警官に事情聴取を受けそうになったところで……一条さんが手錠をガチャリ。

「言い訳なら取調室で聞いてやる」by朝加圭一郎

 

俺以外に逮捕されることは許さん、と言わんばかりに警視庁に連行されることになった五代容疑者は、車内で説教を受けていました。

「自分をもっと大事にするんだ」

どの口が言うんだ。

しかし五代はそれに反論。

「してますよ!だからこそ、自分の大事だと思うものを守りたいんです。一条さんだってそうでしょ?」

自分の身を削ってでも戦うのは、誰かの笑顔を守るため。

両者の根底は共通しており、自分に言われた言葉を相手にぶつけることによって、逆に自分の考えに共感が生まれてしまうことは、自身のケガを押してまで捜査に努める一条さんの因果応報と言えるところでしょうか。

 

五代を連行したパトカーから流れる無線通信が、メビオの警官狩りを淡々と伝えるのを聞き、無言になる一条。

悩める一条の手には、握り潰した五代のメモが。

「俺、『中途半端』はしません!

 きちんと関わりますから!!」

 

自分の無茶を他人に押し付けない、言ってしまえばロンリーウルフな一条さんですが、現状未確認と戦える唯一の男に救いを求めてしまいます。

「五代雄介!」

「ハイ!」

「俺に付いてこい」

多分、人生で言ってみたい言葉のトップ3に入ってる。

 

そしてその案内先には、TRCSことトライチェイサー2000!!

数々の機能を搭載した最新型白バイをまで託し、至れり尽せりな一条さんの甲斐性がアップで、やはり圧倒的なヒロイン力。

新たなバイクを手に入れた五代は、テンション上がって跨ってからの変身。

ドックから飛び出したクウガonトライチェイサーは、街を疾走しメビオの暴れる現場へ向かいます。

 

警官に取り囲まれ、むしろ楽しそうなメビオは一人を残し警官を蹂躙。

目を潰されまいと、最後まで抵抗する杉田刑事の前に、クウガはライダーブレイクで登場します。

わざわざ寄ってきた4号に怯える杉田ですが、

「大丈夫ですか?刑事さん」

「え?」

喋った…?とキョトンとする杉田刑事が面白かったです。

 

クウガの登場にその場を逃走したメビオは、先程白バイ五代を撒いた時と同様、屋内の高所に逃げ込みクウガを挑発。

しかし、普通の白バイとは比べ物にならない機動力を有したトライチェイサーは機敏な動きで縦横無尽に屋内を駆け回ります。

走って追いかけた方が良いのでは?と言われてもおかしくない場面ですが、このシーンは仮面ライダー」を撮っているんだという作り手の強い意識を感じられるので、そういうツッコミは"野暮"かなとも思ってしまいます(「仮面ライダーがバイク乗って何が悪いのか」という挑戦的な問いにも見えます)。

 

スピードよりパワーだと逃げることを諦めたメビオは、実力行使と肉弾戦を展開。

現場に駆けつけた刑事の発砲により、今日も炎をバックに戦うクウガですが、一条のみならず先程クウガに助けられた杉田も他の警官を制止。

最期は、反動を付けて繰り出したクウガのキックがメビオに命中し、吹っ飛びながら爆発。

勝利したクウガは、サムズアップを一条(と後ろの刑事たち)に向けます。

若干の笑みを浮かべながら、振り向き歩き出す一条。

振り返りながら背中でサムズアップを送り返し、2人の関係がますます近づいただけでなく、事情を知らない他の刑事たちの見方も変わるのでは、と希望を残しつづく。

 

仮面ライダー復活作品のサブパイロットとして、90年代に監督デビューし戦隊、メタルヒーローなどで活躍を見せていた渡辺勝也監督が登板。

1.2話同様カットシーンが多いのでは、と思われるストーリー展開でしたが、特に大きな穴も無くパイロットからかけ離れずに雰囲気を保ってくれたという印象です。

 

「一般人を戦いの場に放り込む」「苦渋の選択に思い悩む」といった90年代東映特撮でよく見られた"個人"と"ヒーロー"のせめぎ合いを描いたのも、意図的かと思われます。

更に未確認生命体は人間に近い生物であることが判明しており、それを倒させることで"罪"を背負わせてしまうことも特徴的です。

そういった部分も、今後再視聴していく中でピックアップできればな、と思います。

 

今回はなんといってもバイクアクション。

第2話から話題に上がってたTRCSを、前回亀山がビデオを流すことで見た目を明らかにし、更に最新型白バイという面を強調するために事前に普通の白バイでは未確認に追いつけないというシーンを入れているのが細かく上手いところ。

今後の展開もそうですが、本作はギミックの追加が自然で丁寧なことが長所の一つです。

 

あまり上手いことは書けませんでしたが、とりあえず今回はここまで。

 

バタバタしてて更新ペースが滞りがちですが、頑張って調整していきます。

なんて言ってたら明日にはもうウルトラマン…。

結局モスラ2もゴジラもまだ見れてないので、ひたすら頑張ります(語彙力)

 

次回、バッタの戦士登場。