最近、更新ペースが落ちた原因として、
ニンテンドースイッチが楽し過ぎる。
スーパーマリオ3Dコレクションを購入したことで、マリオギャラクシーが楽しくてやめられません。
この後64→サンシャインとやっていく予定なのですが、一体いつまでかかるのやら…。
更に、半額だったのでファイナルファンタジーⅧリマスターもダウンロード版購入。
しばらくスイッチを手放せなさそうです。
そんな流れに反して、今日は
「モスラ2 海底の大決戦」
を見たので、以下感想を。
前作で誕生したクラスタモスラは、海上を飛ぶことを楽しんでいました。
まだ生まれたばかりで、飛べること自体も楽しんでいると考えればまあ自然か。
そんな海は、人間たちが捨てたゴミによって汚染されていました。
沖縄の漁師がそれを憂いながら漁をしてると、そこに巨大なキモヒトデが出現して梨汁ブシャー!!
漁師は犠牲になった…と思いきや重傷を負ってしまいます。
場面は変わって石垣島の小学校。
授業中にジャイアンのような少年Aと、のび太とスネ夫をフュージョンアップさせたような少年Bが同じクラスの女子であり、本作の主人公・シオリにイモムシを使ってイタズラを仕掛けようとします。
しかしシオリに勘付かれ、男2人より逞しい小学生女子が描かれます。
そんなシオリを演じるのは、沖縄出身であり当時Folderの一員として活動していた満島ひかり氏(Wikipediaによると本作出演が現在の俳優活動に繋がったとのこと)。
そんな頃、入漁禁止の海でシャコ貝を採っているダメな大人が2人。
そこにやってきたのはキモヒトデ…ではなく謎の毛玉であり、密猟者Aはそれを撃退。
学校から帰り、花を摘みに出かけていたシオリの前にその毛玉=モジャ公が出現し、シオリはそれを回収していきます。
同じ頃、学校帰りに愛機ブラックシャーク号(ゴムボート)で大海を目指していた少年ABは、キモヒトデの襲来により沈没しておりました。
お小遣いを必死に貯めてたんだろうなぁ…。
なんとか陸に戻った少年ABは、シオリに遭遇。
先程のイモムシ事件を根に持っていた2人はシオリに詰め寄るのですが、女子にあっさり突き飛ばされ、逃げられてしまいます。
さすがに男のプライドを刺激された少年ズはシオリを追いかけ、シオリの持ってるモジャ公に気付きます。
そこに響いてきたのは、性悪そうな女の声。
魔女ベルベラがパワーアップしたガルガルに跨り、小学生3人の前に出現します。
ベルベラさんの衣装が、小林幸子を彷彿とさせる派手なものに変わっており、一体何があったのか。
そのモジャ公=ゴーゴを渡せと言ってきたベルベラに対して、偽物を掴ませまたも逃走するシオリ。
「私を騙すなんて、さすがチビでも人間はずる賢いね」
そこにやってくる自称正義の使者・エリアス!!
しばらく森でカーチェイスをしながら、ベルベラの目的がニライカナイの秘宝を手に入れることにあることを聞き出し、ゴーゴを守るエリアス。
小学生3人は先程ケンカしてたことなど関せず、ゴーゴを守るためにパスを繋ぎます。
最終的にゴーゴを受け取ったジャイアン少年がライブマンばりの跳躍力を見せ、ベルベラを撒くことに成功しました。
ジャンプした際に怪我を負ったジャイアンですが、ゴーゴの体液を浴びて傷が塞がります。
そのちょっと後、森でモジャ公を探していた(珍獣ハントを始めたそうです)密猟者ズはベルベラに遭遇。
ビームで脅され、ベルベラの手伝いをさせられることになります。
ベルベラを撒いた小学生ズに、遅れて自己紹介する正義の使者。
「私たちはエリアス、心配しないで」
不信度MAX!MAX!!MAX!!!
前作の行動など知る由の無いシオリたちは、ニライカナイの秘宝を守っているゴーゴを深く知るために学校のPCを利用していたところ、ゴーゴがフェアリーに交信を仕掛けそれを代弁するエリアス。
ゴーゴから引き出された情報は、かつてニライカナイ文明が海洋汚染物を食べさせるために作った怪獣ダガーラが復活するとのことです。
ダガーラは汚染物を食べることができるものの、毒素を結晶体ベール(キモヒトデ)として排出してしまうことから、結果的に海を死に追いやってしまう怪獣でした。
古代文明が遺伝子操作で、自分たちに都合の良い怪獣を作りだすという点が平成ガメラのギャオスにすごく似てます。
ダガーラを倒すには人間の力が必要であり、ゴーゴはシオリを頼ったわけです。
そしてゴーゴの言う通りダガーラが海底に復活し、景気付けに潜水艦を撃墜。
そのまま泳いである地点に向かいます。
ニライカナイの遺跡がある場所(海)に向かうために、学校の所有物である木彫りのボートをくすねて出航する小学生ズ。
秘宝という話を聞いて盛り上がる3人ですが、その反応には差があり、
「コンビニなんて丸ごと買えるわよ」
「そんなに買ったって食いきれねぇよ」
「腐らせたらもったいないじゃねぇか」
ブラックシャーク号をオシャカにしたことにより、お小遣いに対して若干現実的になる少年ズでした。
そしてその後を水上バイクで追うのは、学校での小学生ズの会話を盗み聞きしていた密猟者ズでした。
彼らは、水上移動手段をいくつ持ってるのか。
目的地付近に近づいた小学生ズの前で、急に潜り出したゴーゴは遺跡を起動し、急浮上した遺跡=ピラミッドの中に小学生ズを移動させます。
ワープしたボートに付いてきたキモヒトデが3人に襲いかかるも、駆けつけたフェアリーがビームで撃墜。
さすが、手慣れてます。
しかしそこに復活したダガーラが接近し、自分の脅威となるピラミッドを本能的に破壊しにきます。
そして発動するピラミッドの迎撃セキュリティシステム。
それでも撃退できないダガーラに対し、エリアスはモスラを呼ぶことに。
「私たちはモスラを呼びに行きます。皆さんはニライカナイの秘宝を探してください」
「俺たちだけで?」
無茶言うなよ!!
相変わらず人間の子どもたちに対しても、自分たち基準で無茶を言う畜生っぷりですが、シオリがそれを受け入れ秘宝を探すことに。
どうでもいいことですが、前作の続編の割にモスラの存在が不明瞭(人間たちからはどう見えているのかが不明)なので、"呼ばれる"となってもイマイチ盛り上がりません。
エリアスの歌でモスラが発進した時に、ダガーラは石垣島に上陸。
街を破壊しながら突き進むダガーラは、シオリたちの小学校を破壊します。
この描写はメイン層である小学生の"身近な居場所"を破壊することで、その怪獣の脅威を押し出せているのが良い場面でした。
その際、生徒や飼育されてる動物たちを逃がそうと奮闘する先生たちを描いたのも良かった点です。
秘宝を探してピラミッドを巡っていた小学生ズですが、同時に不法侵入していた密猟者ズにシオリがゴーゴごと捕われてしまいます。
シオリを助けるようとする少年ABはピラミッドの謎配置に苦戦し、なかなか辿り着けず。
ゴーゴをシオリから引き離そうとする密猟者ズですが、ゴーゴに返り討ちを受けヒロイン力の不足からか助けの来なかったシオリは自ら密猟者ズから逃走します。
その頃、やっとダガーラのところに到着したモスラは水中に潜ったダガーラに背後から不意打ちを受けます。
「こいつ、思ったよりずる賢い」とベルベラが言うように、やはりギャオスに近い性格をしてそうです。
ちょっぴり怒ったモスラは、お得意の電撃で水中のダガーラを炙り出し、戦いを優位に進めようとするのですが、ダガーラは更に深い海底に潜りダガーラハリケーンを起こしモスラを攻撃。
その際、巻き上げたキモヒトデをモスラに大量に付着させます。
自分の分身といえる結晶体を武器に使うという点は「ガメラ2」のレギオンに近く、改めて平成ガメラ怪獣の嫌らしさは印象に残りまくります。
モスラに付着したキモヒトデをエリアスマグナムで撃墜するエリアス笑
フェアリービームじゃないのか。
しかしヒトデの数が多く焼け石に水だったため、モスラはピラミッドに激突しそのまま水没。
海底に引き摺り込まれる格好となったモスラは、ダガーラにタコ殴りにされてしまいます。
それでも何とか陸に上がったモスラは、ピラミッドの頂上に陣取ります。
なんとかピラミッドを攻略した少年ABはシオリと再会するも、密猟者ズに見つかってしまい再度ピンチ。
オッサンから壁ドンを食らったシオリは、ショックでヒロイン力急上昇!!
フェアリーが駆けつけ、密猟者ズを成☆敗
さすがに気の毒に感じたのか、少年Bが許してあげなよと言ったら急に軟化する密猟者A…ではなく少年Bを人質に秘宝がある場所に案内させます。
秘宝が眠る間に辿り着いた密猟者ズは2つの宝石を手にしたところ、そこに巨大な根源破滅天使が出現。
宝石を持った密猟者Bを攻撃します。
「何故ニライカナイの秘宝を探す」
「ダガーラから地球を守るためよ!」
「人間から地球を守るためさ!王女様」
ニライカナイの王女からの問いかけに対し、人類は地球のガン細胞だ!と急に環境テロリストになったベルベラが横槍。
負けじとエリアスは、シオリがゴーゴに選ばれ地球の未来を担う者たちの可能性を説きます。
「この子の優しさや勇気が、繰り返される過ちをいつか止めるはず!」
「そいつらは子どもだからさ!大人になればこうなるのさ!」
ベルベラは密猟者Aが遺跡から金を盗み出していたことを指摘します。
ベルベラに反論できないエリアスですが、それでも王女はシオリたちに寄り添い言葉を残します。
ニライカナイはかつて自分たちの作ったダガーラによって滅ぼされかけ、それの対抗策を講じていたところ大地震によってダガーラもろとも海底に沈んだ文明であり、その対抗策がゴーゴそのものだったということでした。
「ゴーゴの心は今、そなたの役に立ちたいと願っております」
王女が小学生ズ側に感情移入する流れはやや唐突なのですが、かつて滅んだ自分たちの文明に人間の文明を重ねそこに可能性を見出し、更にダガーラの対抗策であったゴーゴ自身がシオリと通じ合ったことにより、シオリに寄り添うことになったというのは納得の理由付けでした。
ダガーラの攻撃により、崩壊し始めたピラミッドから脱出する小学生ズは、その途中で密猟者B(Aに対してそこまで悪人描写はされてない)も助け、逆にBも転んだ少年Bを助けたりと、メイン視聴層に対する配慮が見えるところ。
しかし大きな穴がある間で1人取り残されたジャイアン少年の後ろに、密猟者Aが立ちはだかります。
往生際悪くまだ小学生ズをつけ狙う密猟者A…かと思いきや怪力を発揮しジャイアンを向こう岸に放り投げます笑
少年を助け、力を使い果たし死を覚悟するAですが、偶然足元が盛り上がり、向こう岸にたどり着きます。
流血描写もあり、瀕死の密猟者2人をゴーゴ体液で回復。
カメラワークに悪意があります。
色々と犯罪行為を行なっていた密猟者が、あっさり許されてしまう(傷まで完治してしまう)のは少しやりすぎかと思いましたが、それも対象年齢を考えると致し方ない部分とも感じます。
途中、ベルベラの謎の助けもあり(エリアスにたいしても姉妹の情のようなものを見せている)なんとか外に脱出した一同は、あとは海を渡って帰るだけだと走り出しますが、ゴーゴはその場を動こうとはせず。
何かを感じ取ったシオリはゴーゴをそっと抱き締め、モスラのもとに向かうゴーゴを見送ります。
「奇跡の水…ゴーゴは水の精だったのよ」
ニライカナイが作ったゴーゴには、地球が生まれた時の"原始の水"を生み出す力がありました。
その力を託されたことにより、ヒトデを振り払って復活するモスラ!!
モスラはついで大魔神のごとく海を切り拓き、シオリたちが帰る道を作ります。
陸まで何キロあると思ってるんだよ!!
やっぱり色々ハードルが高いこの種族。
さらに水の呼吸を覚えたことにより、海底での活動も可能になったモスラは、スーパーXモスラにゼロツーライズ。
海底に潜ったダガーラとの最終決戦に挑みます。
ダガーラハリケーンすら効かないSXモスラは、忘れていなかったクラスタモードで数体に分身し、ダガーラ体内に侵入。
体内で迎撃に向かうキモヒトデを撃墜しつつ、体内中枢に着いたクラスタXモスラは、もちろん体内からビームビーム!!
ダガーラを行動不能にしたSXモスラはモスラスルーで脱出し、キャプチャービームでダガーラを海上にサルベージ。
どうするのかと思ったら
王女の声に応えるように、モスラはダガーラをピラミッドに落とし…直後、大爆発☆笑笑笑
ある意味、期待を裏切らない。
ニライカナイのピラミッドはダガーラとともに崩れ落ち、生命の水へと還っていきました。
なんとか走って陸に辿り着いた一同は、生きてるって感じ〜とその場に座り込みます。
自分を犠牲にしたゴーゴをことを想うシオリ、そこにエリアスが声を掛けます。
「シオリさん、モスラの翼を見て」
「ゴーゴはあそこに」
逆に酷い。
そしてそこに王女の声が響いてきます。
「新たな文明の子供たち、この星の未来、そなたたちに預けましたよ」
めちゃくちゃ上から目線で語る声に、それっぽいことを言い出すいつもの東宝締め。
「文明も発達し過ぎるとダメなんだな」
「勉強ができるやつにロクなのがいねぇのと同じさ」
ジャイアン少年は過去に何かあったのでしょうか。
ゴーゴはシオリに対して一つの真珠を託しておりました。
真珠、それは守るべき星・地球。
地球の未来は、子どもたちに託されエンドクレジット。
ED曲のクセが強すぎる。
前作同様、小学生を主役に配置し、ファミリー向けを目指したような内容。
また当時よく見られた(という印象のある)ジュブナイルものの要素も感じられます。
前作では森林伐採を取り上げたことから、今回は海洋汚染をテーマに展開。
90年代特有の環境テロリストを登場させながら、それでも未来に希望を託すという展開は、対象年齢層を考えると良い判断だったと思います。
ゴーゴの力を託されたことによってパワーアップするモスラもカッコ良くて面白かったです。
平成モスラシリーズはパワーアップが多くて、ヒーローものとしても見応えがあるのが良い点です。
物語の中心もシオリとゴーゴの交流を丁寧に進めており、クライマックスの展開には説得力と劇的さが生まれてとても良かったです。
反面、モスラとゴーゴに直接的な繋がりは感じられず(地球を守る意志が生んだもの同士と考えればまあ…)、そこは少し難しかったところ。
デビューしたての満島ひかり氏の初々しい演技が見られ、これが「ウルトラマンマックス」や後の大活躍に繋がるという面でも、大変満足度の高い作品でした。
次回は三部作の最終作ということで、新しくモスラロスが発生する可能性もありますが、あの怪獣登場にタイムスリップネタなど、ワクワクする要素も多いので、楽しみにしたいと思います。
長くなってしまいましたが、モスラ2感想でした。