うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

やりたいことをやってやれ

仮面ライダークウガ

episode.8「射手」

(監督:石田秀範 脚本:荒川稔久

 

前回から引き続き苦しむクウガからスタート(落下した映像はカットされ、いきなり地面でのたうちまっていました)。

あいつ1人で何やってんだ、とばかりに止めを刺そうとするバヂズですが、その羽音を聞いた緑クウガは苦しみながらも回避。

今日はもういいや状態になったバヂズはオンサラバと撤退。

クウガは体力を消耗し過ぎたことにより、白い姿になって変身解除。

 

「桜子さん!緑だよ今度は緑!!」

湯島天神に来ていた桜子さんに電話した一条さんと五代は、今度は緑の戦士について記述が無かったかを聞こうとするも、逆にミカが帰ってこないことを知らされます。

 

今回は博物館で会合を開いていた不審者チーム=グロンギの連中ですが、バヂズが途中で帰ったことを詰めてるような描写。

前回何故かしゃしゃり出てたゴオマは、案の定勝手に外出していたようであり、今回もバラ女に手痛いご褒美を頂戴しておりました。

何やら殺害人数が重要そうな雰囲気を醸し出すバヂズですが、クウガにも拘りを見せ、打倒クウガにスイッチしたみたいです。

 

余談ですが、前回今回とグロンギの会合場所であった博物館は、埼玉県・所沢市ユネスコ村大恐竜探検館」ですね。

現在はもう閉館しておりますが、何度も訪れた場所なので当時の姿が見られて嬉しかったです。

「鉄ワン探偵ロボタック」でも撮影に使われていたので、石田監督が好きだったりしたのでしょうか(どの回かは覚えていないので、石田監督とは限りませんが)。

 

医大病院に連れていかれた五代は椿先生の診療を受け、緑の姿が全身の神経が優れ、超感覚を手にできる形態であると判明。

しかし感覚が鋭くなり過ぎることで身体の消耗が激しくなり、白い姿になってしまい、2時間変身できなくなってしまうことも分かりました。

「どうだ?その間もっとじっくりお前の身体を調べさせてもらえないか?」

変身できない間、せっかくだから俺と楽しまないかと怪しい誘いを受けた五代はさすがにドン引きし、一条さんにミカの話題を振って誤魔化します。

 

先日110番で入ったミカの自殺宣言を知った一条さんは、彼女の動向を心配しますが…

「大丈夫!あの娘は俺に任せてください!!俺ちょうど2時間変身できないし…大丈夫!!!

自信を見せる五代はその場を飛び出し、ミカを探しに向かいます。

「いい相棒じゃねぇか」

一条さんの肩に手を置く椿さん、前回同様登場人物の人間味を増してて素晴らしい。

 

しかし当の五代はミカを探すついで、桜子さんに緑の戦士の解読を急かしその場を去ります。

「それ、言いに来ただけ?」

前回今回といい、男性陣の動きが最低です。

と、思いきやジャンは前回の失言を反省しており、椿先生同様キャラの株を落としたままにしないのが、本作の長所。

「大丈夫!五代君って嘘つかない人だから、絶対大丈夫!!」

 

科警研にやってきた一条さんは、新しい武器を作ってるらしい榎田教授から14号=バヂズの羽音のデータをもとに制作したというカーナビをゲット。

秘密兵器を手にした一条さんは、今日もとっても嬉しそうです。

 

今日も運転の荒い一条さんは、またも出現したバヂズが狙いをつけていた買い物帰りの親子をカーナビを利用し救出!

一条さんが、文明の利器を使いこなしてる!?

そこに、またも戦闘中に掛かってくる携帯電話。

一条さんはカーナビの操作で手一杯だ!

 

しかし電話の主・桜子さんからもたらされたのは、お待ちかねの緑の戦士情報でした。

「邪悪なるもの あらば その姿を 彼方より知りて 疾風のごとく 邪悪を 射抜く 戦士あり」

「射抜く戦士!?」

前回言及のあった15分ごとに針が出るバヂズは退散し、一条さんは自身の手に握られた拳銃を目にします。

 

かつて父と訪れた思い出の海岸にやってきたミカは、そこで思い出の幻影を見つめます。

「昔の人はね、こういうキレイな貝を首飾りにしたんだよ…」

「人が1人死ぬなんて、どうでもいいことかな…」

貝の首飾りを見つめ、ミカは呟きます。

「お父さん…私これからどうしたらいいの?」

「どうしよっか」

そこに現れたのは不審者、ではなく前回見ていた貝の首飾りで海岸の場所を突き止めた五代。

 

水切りの7連チャンできるかな?と問いかける五代に無理だと言うミカですが、五代は見事7連チャンチャレンジ成功。

続けて優しく、そして強く語りかけます。

信じて!!みんなやる時はやってくれるよ。そして君にもいつか、何かやる時が来ると思う。お父さんもきっと、それを楽しみに見守ってくれるよ」

進展しない捜査に絶望してファントムを生み出しかねない勢いだったミカに対し、見えないところでも全力で戦っている人たちの努力を伝える五代。

 

そしてそこに、0号事件を捜査し、目の前の敵にも敢然と立ち向かう刑事・一条薫がやってきます。

「この上空に第14号がいる!狙いは五代、君だ!!」

すかさず戦闘態勢に入った五代は、緑=疾風のクウガ・ペガサスフォームに変身。

「受け取れ!」

カーナビでバヂズを追っかけてきたところ、五代とバヂズを見つけた一条さんは、桜子さんの解読に従い、拳銃をクウガに託す!

 

そうなることが分かっていたかのように、クウガは手にした拳銃を弓矢のような武器・ペガサスボウガンに変化させます。

研ぎ澄まされた超感覚で、上空のバヂズの動きを捉えるクウガ

クウガに向け放たれた一閃の針!

しかしクウガは最小限の動きで指2本キャッチ!!

すかさず針を捨て、ボウガンの弦を引き放った一撃・ブラストペガサスがバヂズを貫き、海で爆散!!!

この流れが最高にカッコいい。

 

14号を倒し、また一つ事件を終わらせた五代と一条。

自分のため、そして人々のため死力を尽くす者の存在を知ったミカは、その場で謝りながら泣き崩れて、つづく。

 

パイロットにて、非常に気合の入った演出を見せた石田監督の2回目の登板。

会話中の人物の周りをグルグル回るカメラワークや、人物の過剰な反応など苦手な要素が垣間見えたものの、一撃必殺のペガサスフォームがバツグンの破壊力でした。

 

最近のTwitterにて高寺成紀Pが、本作を「優しさと責任感が問われる作品」と評しており、今回は特にその部分が出たエピソードです。

"進まない問題を先送りにしてしまっており、目の前の問題にしか対処できない現実に対し、それでも戦っている人はいる"と見せてきたことは、メイン視聴層に対するメッセージとして非常に誠実だと感じます。

そしてそれを説教臭く押し付けるのではなく、笑顔でサラッと言うというのも本作らしいところ。

五代の第一声が「信じて!!」だったのも素晴らしかったです。

 

前回が色々何だったんだというレベルだったのですが、今回はお釣りが来るレベルで面白かったです。

 

 

次回、握った拳は、誰かの幸せを守るため…?