うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

槍烏賊突貫

仮面ライダークウガ

episode.9「兄妹」

(監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久

夜の倉庫で会合をしていたグロンギーズは、トラックの運ちゃんに見つかり証拠隠滅を図っていました。

ワキが甘いゾ。

 

翌朝、ポレポレにておやっさんに自作のクウガTシャツを見せびらかす五代のところに、土曜で休みだったみのりがやって来ます。

今日が特別な日であるという空気を出すみのりですが「クウガのこと、解読したこともっと知りたいんだ」と五代は店番を任せ出て行ってしまいます。

「やる気満々というか、ノリノリっていうか…なんなんだろう」

今日が誕生日の五代に、心配の眼差しを向けるみのりでした。

 

同じ頃、警視庁の未確認対策本部では、グロンギの集合癖を研究しておりました。

超人的な戦闘力を持っていながら一定の場所に留まらず、見つかると逃げるらしいグロンギは、この時点で20号まで出現し、警察官を含め278人の犠牲者が出てることにも言及。

「何としても奴らの拠点を突き止め、我々の手で一網打尽にしなければならない」

「ギャングラーめ。一網打尽にしてやる」

by朝加圭一郎

 

捜査を進めていく中で、当初は怯えていた警察犬の一頭だけが未確認のフェロモンを嗅ぎ分けられるようになり、アジトを探るために品川から目黒に配備されることになりました。

それに同行するのは桜井刑事(第4話でクウガを撃とうとして杉田刑事に止められた主要刑事)に決まるのですが、内心嫌だったろうな…。

更に前回言及のあった、バヅーが嫌った煙突の煙の成分を解析して作ったガス爆弾も配備されます。

「はぁ…俺たちがこんなもの使うようになるとはな…」

誰かを守るために何かを排除する、それは血を吐きながら続ける悲しいマラソンか。

 

その頃五代は研究室に向かい、革ジャンを着た桜子さんにTシャツを見せびらかすついで、解読結果を聞きに来ました。

「ちょっとオシャレだろ?」

「うん、まあね」

五代への反応が冷たい桜子さん。

新たに出た解読文字から、新しい姿は剣を持ってるらしいことを知る五代。

 

そんなことを知る由もないポレポレでは、おやっさんが4号の活躍をまとめたスクラップブックをみのりに見せていました。

「なんて言ったって4号だよね4号!

やっぱりこいつは良いやつなんじゃないかなぁ…

僕ら人間を狙わないで、悪さした仲間のやつだけ殺してるしさ、赤青緑って色まで変えちゃって…これからまだまだ色々強くなるんかね。

どこまで行くのか、怖いような見たいような…やっぱり4号だなぁ!」

4号が戦う姿が収められた記事に、思わず笑顔が消えてしまうみのり。

この展開なにが怖いかって、主要キャラに普通に「殺す」という単語を使わせてしまっていること。

また一般人から見ればクウガグロンギは同族でしかなく、守るための戦いを同族殺しと捉えることが自然だと描写されていて大変凶悪。

 

「なんかさ、白赤青緑って来てもう一色あるみたいなんだよね」

そこに、帰ってきて早々空気を読まずにクウガの話をする五代。

みのりはついに、兄に疑問をぶつけます。

「2ヶ月くらいだよね…クウガになって」

「…うん」

「もう、戦うの平気になっちゃった?」

その答えを聞く前に、もう一人のKY一条さんからグロンギの仕業と思われる事件の発生を知らせる電話がかかってきてしまいます。

 

浅草にて発生した事件現場に駆けつける一条さんは、そこで本来息子と出かけてハズの榎田教授に遭遇。

家族の時間を過ごしていた榎田教授ですが、事件により息子を母に任せ現場に来てしまいます。

さすがにリアクションに困る一条さん。

新たに出現した第21号ことイカ怪人・ギイガは、特殊なイカスミ爆弾で人間を爆破させるという凶悪な怪人でした。

女子高生が容赦なく爆殺されるシーンは、現在だとアウトなんだろうなぁ…。

その頃、別働隊として活動していた警察犬がグロンギのフェロモンを感知し、警察はついにアジトを突き止めることに成功しておりました。

 

「ねぇ先生、4号っていいやつだと思う?」

「…いい人でいてほしいよね」

兄を止められず途方に暮れるみのりは、気を紛らわすために勤務先の保育園に向かってました。

子どもたちとの楽しい時間が、考えることを忘れさせてくれる…。

しかし、そこでTVから流れる未確認生命体情報

「また4号がやってるんだ」

同僚の保育士がみのりの前で無慈悲に呟き、現実はクウガを忘れさせてくれませんでした。

 

荒川区南千住の荷捌き場に登場し配達員を狙うギイガに、ライダーブレイクで先制攻撃をかまし五代はクウガに変身。

イカスミ爆弾で右肩を損傷しながらも、ジャンプで背後に回り羽交い締めにして、肘打ちと膝蹴りを食らわすクウガ

怪人の動きを抑え、一方的に攻撃を与えるクウガでつづく。

 

 

episode.10「熾烈」

(監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久

 

「効いてないのか!?」

連打を打ちつけるも、ギイガには効いてないことをわざわざ説明してくれるクウガは徐々に追い詰められていきます。

そろそろとどめというところで、急に熱暴走を起こしたギイガが帰宅。

五代は一命を取り留めるも、ボロボロになりながらバイクを起こします。

そしてそこから流れてくる、グロンギのアジトに突入しようとしている警察無線。

 

警察犬・ミカドが突き止めたグロンギのアジトを警察が取り囲んでいることも知らず、何やら言い争いをしてるグロンギ

そしてそこに放られてくるガス爆弾にワタワタするグロンギ

妙に微笑ましい。

 

ガスが効いたであろう時間を見計って突入する警察官たちですが、アジトには抜け道があり残されていたのは首を吊られたマネキンなどの悪趣味なオブジェのみでした。

「…やな趣味してやがる」

しかし外ではまたも臭いを嗅ぎつけ突如走り出したミカドが、いつも怒っている見るからに荒くれ者のグロンギを見つけ出します。

そこに響く犬の悲鳴…。

「ミカドォォォォォ!!!」

警察犬の死も劇的に描き(警察官の仕事としてきっちりと描いている)、あらゆる方向で手を抜きません。

 

「なんか数えてんのかな?これ、違うかな…」

一条さんと合流した五代は、アジトに残されていたものからグロンギの習性を感じ取っていました。

彼らの動きには何か目的がある…の前に、目の前の20号対策を考える一条さん。

「そうだ剣!」

前回桜子さんの解読から得たヒントをもとに、五代は一条さんと剣道の稽古に向かいます。

その頃、兄が心配で仕方ないみのりは桜子さん、おやっさんと連絡を取り、五代が警視庁に向かったことを知ります。

 

「勝てない…どうして!?」

剣道の稽古に励む五代ですが、攻め続けるものの一条さんから一本を取ることができず。

「どうした五代雄介!」

「一条さん、俺分かりました!何があっても、打ち続けてください!!」

守りながらでは勝てない…そう気付いた五代はノーガード戦法にスイッチし、壁に追い詰められた一条さんに壁ドン…ではなく一本を取ります。

「あいつにも、避けずに進みます!」

「…紙一重の戦いになるぞ」

自らが傷つくのも承知で、戦うことを宣言する五代。

 

稽古が終わったところで武道場に現れたみのりは、ついに五代に心配をぶつけます。

「お兄ちゃんが、お兄ちゃんじゃ無くなるような気がして…」

このままでは、そのうち戦うためだけの生物兵器と化してしまうのでは?

しかし五代は心を強く持っています。

「お前はどうして先生やってるんだよ?」

「誰かの笑顔のためだろ?」

「俺は俺の場所で、お前はお前の場所でやってるだけさ」

怒涛の説得で有無を言わせない。

正直周りが五代を心配するという展開は5.6話でやった展開なので、少々くどすぎた感は否めず。

 

またも出現したギイガの情報を聞き、バイクで駆けつけた五代は2話連続のライダーブレイク!!

そしてギイガがイカスミ爆弾を吐く中、爆発の中で紫のクウガ・タイタンフォームに変身!!

バイクのグリップであるトライアクセラーを鋼の剣・タイタンソードに変え、イカスミ爆弾を正面に受けながら前進。

怯むギイガの目の前に立ち、剣の一閃カラミティタイタンでギイガを刺殺。

 

そしてクウガが勝利を収めた時には、保育園では子どもたちと笑顔で遊ぶみのりがいた、でつづく。

 

渡辺監督の2回目の登板ということで、一条さんと関係のありそうなみのりの出現にむくれっ面になる婦警や、本を使って暴力を振るおうとした子どもに本気で怒るみのりなど、人物描写が面白かった前後編。

逆に言えばストーリーの方は5.6話と被ってしまっており、新フォーム登場も分かりきっていたことなのであっさりとしており微妙なことに。

まあ、毎回出てきては苦戦する新フォームというものはさすがに避けたかった可能性もありますが。

 

警察犬・ミカドの件は正直泣きそうになるくらい印象的なシーンで良かったのですが、少しだけ鳩連絡員001号(「超電子バイオマン」)がチラついてしまったのは秘密。

 

 

次回、あいつは約束を守る男です。