うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

爆破と筋肉はロマン

大激闘マッドポリス'80

第8話「破壊」

(監督:村川透 脚本:柏原寛司


OPナレーションで、マッドポリスに恐れおののいているのは警察庁ではなくJM側であったことに最近やっと気付きました。

そしてOP映像変わった!

氷室(顔がよく見えるようになった)、進司(結局よく見えない)、悠子(笑って拳銃ぶっ放すヤベーやつから普通のやつに)の3人だけで残り半分は変わらず。

 


めちゃくちゃシンプルなサブタイトルから始まり、港から運びこまれたコンテナに積まれた荷物。

その中身は大量の銃火器であり、それらは政財界に影のフィクサーとして君臨する大物、そしてついに登場したJMの大幹部・岩崎純一郎が管理する岩崎美術館に搬入され、鉄壁の金庫に収納される。

このままでは日本中のJM支部に大量の武器が渡ってしまうことになり、それを阻止するために氷室以下MPは行動開始。

植村のマンションの時と同様、美術館の図面を手に入れ突破口を見出そうとし、鉄壁の金庫に辿り着くために芹沢、新田、進司の筋肉ヤクザトリオが地下からの突撃を仕掛けることになります。

「どんな要塞でも落とそうと思えば落ちる」

「どんなことをしても、敵の武器を破壊する」

※警察官のセリフです。


今日はよく喋るナレーションさんが丁寧に状況を説明してくれる中、筋肉ヤクザトリオは地下水道を通り金庫室の真下に到着し、ダイナマイトで吹き飛ばす作戦を敢行。

翌日の夕方18時に発破し、そのまま地下金庫を通って脱出するために削岩機で地道に作業を進めるトリオですが、岩崎側もMPへの警戒を強めていたため、地下からの侵入作戦に気付かれてしまい真っ暗な地下で銃撃戦が展開。

発砲!が入り乱れる中で、なんと芹沢がまたも腹に銃弾をクリーンヒットさせられ、さすが大幹部の構成員たちはレベルが高い!


MPは何とか敵を退けるも芹沢離脱を余儀なくされ、更に地下からの侵入にも感づかれたことで一気に不利に陥ってしまいます。

芹沢の代わりにトリオに加入した松村を含む3人と地上から指揮していた氷室がほぼ同時に狙われ、マッドポリスは分断される形に。

敵の追手から逃れる氷室のカーチェイスは迫力があるものの、若干長すぎて間延びしていた印象。

というより今回、全体的に尺が余ってるのか同じようなシーンが多く、いつもに比べてどうも退屈なエピソードに感じました。

「クソ!なんだ、金魚のフンめ!!」

※警察官のセリフです。

 


氷室が追手を撒いていた頃、地下から挟み撃ちで発砲!され、新田が脚に銃弾を受け負傷し、トリオは絶体絶命のピンチにダイナマイトで敵の侵攻を防ぐことに。

同時にそれは、自分たちが金庫を破らない限り脱出不能になる最終手段でもありました。

新田が負傷し、通信機も故障したことで連絡も取れなくなったことで司令室に残されたのは氷室と悠子の2人のみに…。

しかし氷室は、命知らずの警官たちは、翌日の夕方に金庫室を爆破し、JMの武器を破壊するために止まらないことを選んでいた。

「俺はムラさんを信じてる。ちょうど18時に、敵の武器庫は爆破されるさ」

キャップの熱い想いに応えるかのように、地下の3人はボロボロの身体で地道に岩を掘り続けていました。


翌日、1人正面突破(といいつつ忍者アクションで侵入)で美術館に向かった氷室は、大量の高レベル構成員を何とか薙ぎ払いつつも、結局は取り囲まれることに(手榴弾で吹っ飛ばした構成員にとどめの一発をぶち込む氷室が素敵)。

銃を取りこぼし、無抵抗の氷室は「心臓を1発でぶち抜いてくれ」と時間稼ぎ。

そう、金庫室爆破の時間はすぐそこに迫っていたのでした。

そして18時、予定通り爆破!!が起き体勢を立て直した氷室は岩崎含む構成員を一気に射殺し、地下から這い上がってきた3人と合流。

「ピッタシ18時にと、助かったよ」

思わず笑顔で応え、直後金庫室に武器が無かったことを知らせる松村の切り替えが素晴らしく、梅宮氏の演技が実に良い味を出しています。


大量の武器が運び出された形跡が無かったため、まだ美術館内に武器があることを確信したMPツートップは岩崎の部屋に隠してある武器を発見。

即座にダイナマイトを仕掛け、部屋ごと爆破!!し武器を破壊、残っていた構成員が脱出しようとするツートップを背後から狙おうとするも、病院から抜け出し悠子と合流していた芹沢が発砲!し、MPの任務完了。

勝利を収めたマッドポリスたちは、笑顔で帰路に着くことになりました。

「日本全土のジャパンマフィアに武器が流れることを、氷室たちは阻止した。しかし、これで終わったわけではない。

 氷室たちの戦いは、まだ続くのである

 

 

遂に登場してきた大幹部に追い詰められるMPが固い結束を見せて勝利するというプロットそのものは良かったのですが、前述の通り尺が余ってるような間延びしたシーンが多かったのがとても気になりました。

おまけに「武器密輸」「鉄壁の要塞」「地下金庫襲撃」とこれまでのエピソードにあった要素がごった煮にされており、意図的かも分からないですがさすがに新鮮味が無かったのも残念だったところ。


更に言うと、満を辞して登場した大幹部である岩崎の存在感が薄く、射殺されるシーンも遠くから撮られてるだけなど、本作にしては敵の映し方があまり良くなかったのもマイナスです。

前回も高森や山尾があっさり射殺されていましたが、村川監督はあまり敵の散り際にこだわっていなかったのでしょうか。

今回初めて三田村富樫が一切顔を出さない回になりましたが、2人の不在をカバーするどころか全く存在感が無かったのはもう少しどうにかならなかったのか。


反面、前回JMの悪役っぷりを強調した次のエピソードでMPの結束を改めて強調できたのは良かった点で、敵には容赦ないものの身内のピンチにはすごく必死な様子を普段から見せているMPのヒーロー性が担保されているのは嬉しい。

特に本作は立ち上がりから「俺たちはバラバラにもならんし、勝ち目が無いとも思わん!!」という氷室の宣言が飛び出しているため、仲間も見捨てず任務も忠実にこなす彼らのプロフェッショナルの矜持が事前に示されているのが手堅く面白いところ。


OP映像に変化があり、大幹部登場で縦軸の物語に動きがあったので、これからどう転ぶかを楽しみにしたいと思います。

 

 

次回、髪切った!?