大激闘マッドポリス'80
第15話「005便で来た狙撃者」
(監督:田中秀夫 脚本:高田純)
「ニューヨーク発パンナム005便、このジャンボジェットのどこかに暗号名"ダンヒル"と呼ばれる超一流のスナイパーが乗っている。
その男の目的はマッドポリスキャップ・氷室の暗殺である。彼は度重なる氷室らの攻勢に業を煮やしたジャパンマフィアが、海外マフィアの協力を得て雇い入れた伝説の殺し屋だった」
ダンヒルの正体を探るため単身ニューヨークに渡った悠子ですが、怪しい人物を2人見つけたものの結局帰りの飛行機に乗ってるということぐらいしか分からず。
飛行機で隣り合わせたギタリスト・テツ宮地(まさかの岩城晃一!)にウザ絡みされながら帰国の途に着いた悠子がマークした2人の外国人がダンヒルではと推測し、ダンヒルの息の根を止めるために行動を開始する。
「歓迎させるお客さんだ、丁重に迎えてやりましょう…」
※警察官のセリフです。
1人目の外国人ロバートは歯磨き粉のセールスマンとして来日していたが、機内での落ち着きの無さが悠子センサーにビンビンと反応したため松村新田が後を追い、2人目の留学生ジョアンも
「学生にしては雰囲気が鋭すぎるわ」
という非常に曖昧な根拠で、こちらは氷室と芹沢が担当。
悠子はキャップの(自称)粋な計らいにより休憩を取ることになり、進司送迎のもと東京に向かおうとした矢先、目の前に現れたのはテツ宮地。
路銀も無く、タクシーも拾えない哀れな男はせっかく東京行くなら新宿まで連れてってくれと半ば強引に同行することに。
松村新田の追っていたロバートは悠子センサーの通り真っ黒な人物であったが、その正体は殺し屋ではなく麻薬の密輸人であり、日本の麻薬Gメンによって取引現場を押さえられそうになったところでロバート、先制の発砲!
パトカーを奪い逃走し、そこに追いかけてきた松村新田のパトカーと激しいぶつかり合いを展開した末、松村の発砲!により豪快にスーツのズボンを破いて御用。
そして警察手帳を持たない松村と新田は、同業者だと信じてもらえず、なんとそのまま逮捕。
特に抵抗を見せないところを見ると、もう慣れっこなのでしょうか(笑)
同じ頃、新宿のホテルにてジョアンの動向を探っていた氷室芹沢でしたが、移動しようとした際に不意打ちの発砲!
ホテルの屋上に敵がいると気付いた氷室はスナイパーライフルを持ち出しダッシュで屋上に駆けつける(芹沢はエレベーターを張っていた)も、そこにはダンヒルがいたことを示す銀の薬莢が置いてあったのみで、ダンヒル本人は恐らくロープか何かを伝って地上に降りており車で逃走。
しかし氷室は逃走する車に対し銃撃を食らわせ、それはダンヒルの闘争本能にメラメラと火を灯すことになる…。
「二度目の対決をしたい」
その晩、テツ宮地を見送った悠子と進司の2人に差し込まれるスナイパーの発砲!
しかしそれは威嚇射撃であり、氷室を誘い出すために東映名物"挑戦状"をダンヒルはMPに叩きつけてくる。
翌日、約束の空き地にやってきた氷室以下は拳銃構えながらダンヒルの動きに車中で待機し神経を尖らせていたところ、そこにはヘリコプターのラジコンで遊ぶ少年が一人。
松村がスキル「ダンディー」を披露し少年を退けた後、おもむろに空き地に建っている小屋に入る氷室以下でしたが、そこにまたもヘリコプター少年が乱入。
しかしその少年は、謎のおじさんにリモコンを持って立っているよう言われただけであり、そしてそのラジコンには爆薬が詰められていた!
ギリギリで気が付いたMPは何とか逃げ出すも、
そこにダンヒルによる発砲!
が差し込まれ小屋を爆破!!
「…ダンヒルだ!」
すぐさま戦闘態勢に入ったMPですが、今度は本物のヘリコプターに乗るという二段構えを見せたダンヒルを氷室たちは捉えることができず、今回は引き分け。
そしてその場にはまたも銀の薬莢が落とされていたーーー
「ダンヒルが…ムラムラさせるぜ」
「松村だけにな」(言ってません)
ロバートが麻薬の運び屋だったことから、ジョアンに疑いの目を向けた氷室は、少しでも情報を洗い出すためにジョアンの滞在するホテルに向かう。
「現場100回の例えもある。洗い直せば何か掴めるハズだ」
※警察官のセ…
け、警察官っぽいセリフだ…!!!
氷室以下男衆がジョアンを追っていた頃、悠子の前にテツ宮地が借りた金を返そうと現れ、ウザ絡みしつつそのまま悠子を連れていってしまいます。
ジョアンの部屋にやってきた氷室以下は、新田によって今日もたやすく鍵を開けジョアンの部屋に突入!
…するも既にジョアンは何者かによって眉間を撃ち抜かれており、持ち物から彼がダンヒルを追っていたFBIであったこと、そしてそのダンヒルの正体はギタリスト・テツ宮地だったことが発覚。
時既に遅く悠子はテツ宮地改めダンヒルにグルグル巻きに縛られ、なんと三田村富樫の前に晒し出し、ついにMPメンバーとJMツートップが直接の顔合わせ。
ダンヒルの父は三田村と戦前からの親友であり、ダンヒルの語源である"吸血鬼の息子"とストーリーを繋げてくる点は面白いところ。
「FBIの邪魔者は消した…遊びは終わりだ。氷室の腕は見せてもらった、今度は必ずやつを殺す」
迂闊エネルギーの高まりを悔いる進司を励まし、信頼ゲージを上げていた氷室に掛かってきた突然の電話でダンヒルは再び氷室に挑戦。
決闘の場である競馬場に臨場したむさ苦しい男5人。
不気味な程に静かな競馬場で敵の位置を探るべく、進司が囮となってコースをバイクで爆走!
「狙撃地点は2箇所だ」
そしてその進司を狙った構成員たちがあっさり炙り出され、返り討ちを受け瞬殺(笑)
だから罠はダメなんだよ!
構成員はあっさり始末されたものの、本命のダンヒルは松村にダメージを与えるというさすがの腕前を見せつけ、更に悠子を盾兼銃置きにして氷室を狙撃する。
「マッドポリスキャップ氷室ぉ!俺の使命はお前1人を、抹殺することにある!!」
暗に仲間の命と引き換えだと降伏を迫り、圧倒的優位に立っていたダンヒルでしたが、こっそりと距離を詰めていた進司があるものを投擲し、氷室がそれを発砲!
直後激しい光が発生し、閃光手榴弾の目眩しを食らったダンヒルは悠子を置いてあっさり逃走。
だから、罠は、ダメなんだって!!!
ダンヒルはそのまま街中に逃げ込み、氷室はスナイパーライフルを持って人混みを追いかける…はさすがに無理だったようでビルの屋上からダンヒルに狙いを定める。
雑踏の中に身を隠し、敵から逃れようとするダンヒルだが氷室のスコープは一瞬の隙を見逃さず、ダンヒルの眉間に狙いを澄ませ発砲!
脳天を一撃で貫かれ、海外マフィアのナンバー1スナイパー・ダンヒルは、父の故郷日本の地でその身を沈めることに。
「吸血鬼の息子・ダンヒルと呼ばれ恐れられたスナイパーは、こうして氷室の手によって射殺された。
さしもの要塞権力を誇ったジャパンマフィアにも、今、ようやく一つの陰りが見え始めていた」
勝利を収めた氷室、茶目っ気を見せ幕引き。
2話連続でヒットマン展開となった田中監督演出回。
サブタイトルの表示タイミングで全員の目線がカメラに向かうなどの遊びがあったり、車やヘリコプターを使った派手なアクションが多く見られ単純に楽しい回となりました。
前回は防衛を装ったヒットチームの殲滅、そして今回は氷室防衛のためのダンヒル排除と、展開は似ていながら話運びに違いが見られたのも工夫があって良かったです。
何よりも氷室が刑事っぽいセリフを吐いたり、進司が「迂闊」という言葉を口にするなど、偶然にも今まで書いてきた感想に沿ったセリフ回しがあったのが嬉しかったです(おい
今回ついに悠子が三田村富樫とファーストコンタクトを取ったワケですが、来週に向けてそれらは活かされるのか。
次回を楽しみにしたいと思います。
そして次回、ついに最終回…なんか最終回っぽく無いぞ……?