うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

ウルトラマントリガー「インター・ユニバース」

ウルトラマントリガー』

第7話「インター・ユニバース」

(監督:田口清隆 脚本:小柳啓伍

宇宙空間、そこに現れた海賊宇宙人バロッサ星人(4代目)は巨大ロボ・キングジョーストレイジカスタムを抱え、宇宙用ツールを付けられたロボット・宇宙セブンガーとウルトラマンゼット・デルタライズクロー!!

恐らく意図的に『Z』1話を再現した状況にて、ブルトンを発動させた4代目によってゼットと彼に同化する青年・ナツカワハルキは異次元に飛ばされ、その飛ばされる間にあった諸々でゼットライザーを壊されメダルを奪われてしまう。

そしてここで流れ出すウルトラマントリガー』のOPの場違い感が凄まじく、開始2分程で番組ジャックに成功(笑)


激しいいざこざの末キングジョーはケンゴたちのいる時空に辿り着き、GUTS-SELECTは動く気配の無い巨大ロボットを調査することに。

明らかに地球の技術が施されているキングジョーに感心しながら、前回のサタンデロスに触れているのは細かいところで、本作はこれまでの描写を見ると細かく物語を組んでるように見えるのですが、上手く噛み合ってないのが惜しいところです。

側面に通用口を見つけたことで侵入に成功したケンゴアキトユナの3人がそこで出会ったのは、不審な宇宙人ではなく…

「自分は!地球防衛軍対怪獣特殊空挺機甲隊ストレイジの元パイロット、ナツカワハルキです!!」

暑苦しい地球人だった。

冒頭で「ゼットさんが帰ってきた!」というシーンを入れたかったのは分かりますし、前作を見てない人にもどんなものなのかというのを見せたい目的は理解できますが、正体が明らかになっているキングジョーを巡るクロスオーバーがあまり活きておらず、アキトが少々機械オタクっぽいところを見せる以上の面白さは残念ながら発生しませんでした。

冒頭のやりとり自体は面白かったので、もう少し上手く転がしてほしかったところ。


"こちらの地球"にはストレイジという組織が存在しなければ、キングジョーのような巨大ロボットも開発されていないために疑いを掛けられるハルキであったが、今日もあっさりナースデッセイに侵入してきたイグニスが別次元から来た地球人であると説明。

説明役を奪われ、マルゥル隊員の存在意義も揺らいできたところで色々と理解不能な状況を見かねたケンゴが

「ちょっと情報量多すぎますね」

と植物学者流の心理カウンセリングを行おうとしたところ、ハルキが何かに勘づいたためにアキトがフォローを入れ3人はその場を離脱。


「何で僕がウルトラマンって分かったんですか?」

「あ!やっぱりウルトラマンだったんですね」

「え?ちょ…当てずっぽうで言ったんですか?」

「何となく感じたんですよ、俺もウルトラマンなんで」

「「え??」」

アキトの研究室に拉致られたハルキはケンゴからウルトラマンの気配を感じ取り、色々ややこしくなってきたのでヒーローズゲートが開き、ケンゴだけでなくアキトまで光の扉にご招待。

そこに待っていたのは、ハルキと共に宇宙の平和を守るために戦うウルトラマンだった!

「ナイスチューミーチュー

 私は、ウルトラマンゼット」

相変わらずポンコツであったが、以前よりも落ち着いているように見えるゼットさんはキングジョーを奪ったバロッサ星人の追撃中(その説明はケンゴたちに何故かしておらず、冒頭の流れがまたも悪く出てしまったところ)、ゼットライザーを破壊されメダルを奪われたことで変身できないというウルトラやばい状態にいることを告白。

語る相手が変わったことでハルキがゼットの横に立つのが感慨深く、また2人で1人ともいえるハルキとゼットが向き合うのがケンゴとアキトの2人というのもそれぞれの関係性が映し出されてて良い場面でした。

「僕たちも手伝います!同じ…ウルトラマンですから!!」

かつてハルキがリク君先輩に向けたような言葉をケンゴは返し、ハルキとゼットのウルトラお辞儀を受けたアキトはゼットライザーを修復することに。


そんなウルトラ会話をイグニスがゴクジョー聴診器で盗聴していた頃、同じくこの次元に迷い込んでいたバロッサ星人とその舎弟で今回地球語を喋れない4代目の口代わりでもある海賊雛怪獣ベビーザンドリアス・ケダミャー(相変わらずバロッサの言語設定はテキトー)はキングジョー周辺で何かを探しており、その様子を見つめる闇の3巨人は掛け合いで愛嬌を稼いでいたが、ドジっ子属性が足されたヒュドラムに対しそこまで個性の出ないカルミラさんは今後の活躍を期待。

闇の巨人たちがワチャワチャやっていたその頃、4代目の前にイグニスが出現し、海賊とトレジャーハンターの安いプライド合戦は互いのお宝自慢に発展していた。

何だかんだあって4代目からウルトラメダルを奪ったイグニスはお得意の逃走を図るも、キングジョーを運ぶために探していたジュランの種を見つけた4代目は巨大化し、逃げるイグニスをペシャンコにすべく追撃に走る。


「あの…ハルキさん、ウルトラマンにとって、一番大変なことって何ですか?」

「うーん…色々ありましたけど、大変とは思ってないっすよ」

ゼットライザーを修復中のアキトを挟んでウルトラトークを始めるケンゴはさすがに無神経が過ぎると思いますが、光になれなかったアキトの苦悩に隠れていたものの、不穏な夢のこともあり、実はケンゴの方でも共感してもらえない(というか出来ない)ウルトラマンの力に戸惑いと孤独を感じており、だからこそウルトラマンであることを認識してくれているアキトと同じウルトラマンであるハルキに対しては、逆に心置きなく接することができるのかもしれません(アキトからしたら迷惑な話ですが)。

そこでハルキはケンゴを介してアキトからナースデッセイ号の武装について説明を聞き、「いいかハルキ、未知の場所に飛び込んだら最初にやることはそこの軍事レベルを測ることが、ウルトラ大事なんでございますよ」とゼットさんから教育を受けていた可能性が。

…冗談はさておき、前作において取り上げられたプロフェッショナルに関連するシーンなので、違和感なく見ることは出来ました。

「すごいっすねアキト君!ケンゴ君とトリガーさんの強い味方だ…」

仲間を信頼するケンゴと、そんな彼にツンケンしながらもしっかり支援するアキトの姿に微笑むハルキでしたが、変身アイテムを破損したことで4代目の巨大化に臨場できず。

GUTS-SELECTが出撃し、ケンゴは現場に向かいブートアップ!でマルチトリガーにノールック変身。


例の如くいつものように4代目に苦戦するトリガーがやや酔うカメラワークで描かれ、4代目のお宝の一つ"コダイゴンジアザーの鯛"(『ウルトラマンメビウス』登場)に噛みつかれた上に鈍器ラッシュを喰らい早くもピンチになっていた頃、アキトによってゼットさんの力が込められたハイパーキーが完成し、ガッツスパークレンスと共にそれを受け取ったハルキは説明を全て聞く前に光の扉にアクセス。

「ゼットさん!アキト君がこれ作ってくれました!!」

インナースペースでゼットさんキーをブートアップ!したハルキは、ガッツスパークレンスを天に掲げ変身…とはならず光線発射(笑)

「ちょっとぉ…え、それ使い方聞いてないの?」

リク君先輩ヘルプ。

こんなところヨウコ先輩に見られたら腕立て伏せ10000回だ…と不安になるハルキだったが、ウルトラ超感覚でガッツスパークレンスの使い方を感じ取ったゼットさんのアドバイスで変身モードに移行。

2人の力合わせ その先へ進め

前作の大きな掴みであった変身大喜利を存分に堪能したところで、戦いを終わらせるべく立ち上がった最後の勇者の名が、異世界に轟く!!

それじゃあ改めまして…

 ご唱和ください!我の名を!

 ウルトラマンゼェット!!」

ウルトラマンゼェェェット!!」


ついにグングンバンクを用意されたゼットオリジナルが4代目に先制攻撃を仕掛けトリガーに噛み付いた鯛を取り除くも、今度は自分が噛まれて藻搔き始め、やはりポンコツか…!!

ウルトラマンは助け合いでしょ、とハンドスラッシュで鯛の機能を停止させたトリガーは前回まで頑なに行われなかった変身状態での会話を行い、恐らく会話が聞こえているのは2人だけだと思われますが、ここは田口監督が見やすさを重視した結果でしょうか。

ゼットリガーはご唱和主題歌をバックにバタバタ戦闘を展開し、途中で魔剣ベリアロクさんが「急に別次元行くんじゃねぇ!探しただろうが」自身の因子に眠るお父さんパワーを発揮し駆けつけ、サークルアームズを持ったトリガーとWソードマンコンビを組み最光Wクローインパクトで4代目をマキシマムブートアップ!!

なおこの際マルチトリガーがパワークローを使っており、サークルアームズは3タイプ×3形態でまだいくつかパターンを残しているので、今後もどのように使われるのか楽しみな部分です。


「ケンゴ君、いいっすね。アキト君みたいな、頼もしい相棒がいて」

安心と信頼のZ字帰還を見せつけた後、ハルキはイグニスから助けられた礼としてウルトラメダルを受け取り、これからキングジョーをどうするかは…

ウルトラマンになった後って、めっちゃお腹空きません?」

「めっちゃ分かりますそれ、お腹空いた…あ、ラーメンでも食べに行きます!?」

全ては、ラーメンの絆を育んでからだ!

でつづく。

 

 

人気作となった前作『ウルトラマンZ』から主人公コンビと、声の出演でヨウコ先輩こと松田リマ氏が出演。

昨年は『シン・ウルトラマン』制作の影響からかニュージェネ恒例の劇場版が制作されず、前作ウルトラマンのタイガとゼットの共演も『ウルトラギャラクシーファイト』まで待つという状況でした。

今後の現役作品の共演に関して不透明な中、昨年のリク君先輩が登場したのと同じタイミングでの登場となり、前作最終回で宇宙に旅立ったことから予想できたものではありますが思ったより早いハルキとゼットの帰還となりました。

演出は前作でメイン監督を務めた田口監督であり、冒頭から一気に『Z』に寄せてしまおうという意識は強く、それがストーリー展開においてやや足を引っ張ることに。

その脚本面では前作で一切登板の無かった小柳啓伍氏が担当。

キャラ同士の掛け合いは面白くこれといった失策は無かったものの、やはりキングジョー絡みの謎掛けはあまり面白くならなかったのが惜しかったところです。


大人気の前作、主人公コンビ客演、メイン監督登板といった本気の布陣で臨んだ今回はやはり勢いが凄まじく、まあこのレベルの活躍は先輩になった時の劇場版ではなかなか見られないなというお得感を覚えるとともに、『トリガー』という作品を評価する際にどうも扱いに困ってしまう(最終的に『Z』前後編が一番面白かったという評価になったら寂しい)ところで、まあ昨年の『魔進戦隊キラメイジャー』での登板を見るに田口監督は前後編で見せ場を変えてくるという印象も持っているので、次回は『トリガー』として面白くしてくれることを期待。


ところで相変わらず無視されがちな魔剣さんですが、ハルキがしっかりリアクションしてるのに対しゼットさんの反応はほとんど無く、この辺も色々と相変わらずな模様。

まあこの魔剣、粉々になってもその後復活したり何でもありなのでハルキとゼットからしたらスーパースターマンみたいな認識になってるのかもしれません(世代がバレる)。

 

 

次回、

Sンダース「俺たちの何をいただくって?」

Kンイチカ「…筋肉ユニットだよ」