うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

一つになればご覧無敵さ

大激闘 マッドポリス'80

第6話「殺しの追跡」

(監督:野田幸男 脚本:永原秀一)

 

いきなりアップでカメラ目線になる氷室。

前回予告の時点でメタ目線が差し込まれたので、いきなり視聴者に語りかける芸風にシフトしたのかと開幕から焦りました…。

そしてアジトでの服装は各自の色の主張が激しく、「レッドはキャップの俺だ」「それじゃ俺はさしずめ、ブルーってところかな」「え〜俺イエローっすかぁ?」「ごちゃごちゃ言うなようるさいな」みたいなやりとりがあったに違いありません。


今回のターゲットは東都観光社長・植村正樹(48)

東証一部上場の一流企業経営者の顔と、JMへの潤沢な資金提供者としての凶悪なギャングの顔があり、JMの存在をちらつかせ強引な会社乗っ取りを行ってきたこの男は、多くの人間から恨み憎しみを買っていた。

「組織の最高機関はこの金の成る木、最大の資金源を安全を確保するため、この男の護衛に万全を期さねばならなかったのである」

ナレーションさんもなかなか辛辣(笑)

これまでのボスの中では、特に小物感が強い植村を演じるのは、なんと2話連続「帰ってきたウルトラマン」から伊吹隊長こと根上淳氏。


事前の調べにより植村の乗り込む車が銃弾も爆弾も効かないこと、東都観光経営するマンションも警備が張り巡らされ簡単には近づけないことを確認する氷室レッドは、同じく東都観光経営で進司イエローが雑用係として潜入しているスポーツクラブに植村が通っていることを確認し、そこをチャンスと見て行動を開始します。

「氷室たちマッドポリスの狙いはたった一つ。ジャパンマフィアの資金源であり、経済界進出への有力な足掛かりでもある植村正樹、この悪虐非道な男の息の根を絶つことであった」

※警察官の思惑です。


JMきっての護衛のプロ・赤木宏が同行のもと、西新宿の会議に向かう植村を追跡する悠子の通信を受け、ビルの屋上でスナイパーライフルを構えていた氷室レッドは発砲!

「こちら氷室、挨拶は済ませた」

※警察官のセリフです。

手土産の一射目を食らわせた氷室レッドに続き、ホテルの一室から狙撃を見舞わせたのは水玉模様のジャケットを羽織った芹沢。

「兄弟、ワシの挨拶は終わった。今度はお前の出番や、派手にぶちかましたれぇ」

※警察官のセリフです。


その兄弟こと、今度はダンプカーに乗り込んだランボー新田の火炎瓶による妨害で植村カーの行手を阻み、車内で赤木と言い争いになった植村がスポーツクラブに向かうように仕向けると、先回りしていた氷室レッドと同じ赤ジャージに袖を通した松村が合流。

手筈通りにスポーツクラブで植村を始末しようとするMPツートップであったが、もちろん植村側もそれに気付いており、エレベーターで屋上まで逃げてからヘリコプターに拾ってもらうことを事前に富樫と打ち合わせており、MPの殺しの追跡1回戦目は植村に軍配が上がる形となりました。

11階まで駆け上がっても息も切らさないツートップを、邪悪な笑いでヘリコプターから見下ろす植村は良いシーンでした。


直後、アジトにてMPメンバーは、押収したヘロインを吸ってるのでは、と疑問に思うレベルのおかしいテンションでトランプゲームに興じながら、次の対策を練っており、植村に捨てられた女・喜多川かおるとコンタクトを取り、植村の拠点となっているマンションの警備体制を聞き出すことに成功。

訪問者を装い植村専用(本当にそう記載されてる)のエレベーターに潜入した悠子は化粧を直すフリをしてカメラの位置を確認。

情報を持ち帰って作戦会議を行うことに。

かおるからもたらされた情報が正しかったことが証明されるのですが、MPの中では彼女を疑う声は消えることなく…


MPが作戦会議を展開していたのと同じ頃、三田村富樫との接見ノルマを達成する植村のもとには、もちろんかおるも同席していました。

かおるに接触してきた男=進司をMPだと確信した三田村富樫は、逆に根絶やしにする絶好のチャンスだと植村に毎度恒例の圧力をかけ、植村のやる気を引き出していました。

「赤木と協力して、全力を尽くしましょう」

祝⭐︎仲直り

植村たちが席を外したと同時に、三田村は富樫に

「いざとなれば植村の代理はできる。だができるなら代理にしてやれん…やつは有能だ」

う、うん…若干の節穴疑惑が浮上して参りました…。


都内の某公園で昼間からタバコを蒸すツートップは、進司が連れてきたかおると対面。

そして彼女の口から、明日の晩、植村の部屋でパーティが行われるという情報がもたらされ、モチのロンそれは罠であり、承知の上で氷室はそれを快諾。

……スポーツクラブでの植村逃走の際にも露骨な妨害を仕掛けてきた(松村が彼女を疑う原因となった)ことも含めて、この人重要な局面での嘘が本当に下手。

捨てられた理由として、そういうところが植村相手にも日常的に発揮されていたとかいう可能性はありそうです。


かおる=植村が垂らした露骨な釣り針に思いっきり疑問を向ける松村レッドですが、氷室レッドは「リーダーは俺だ」じゃなくて

「罠なら結構、ムラさん…誘いに乗りましょう」

仕掛けられた罠は、この世界においてはむしろチャンスでしかない。

MPリーダーの条件の一つ「罠に敢えて嵌る」を発揮した氷室はここ数話ではどうも迂闊さが目立っていたので、それを取り戻すレベルの不敵さが久々に良かったです。

「…勝算は?」

「無くもない」


その夜、2話連続で戦闘服に身を包んだMPはマンション近くで待機し、蝶ネクタイを身につけた氷室は拳銃を隠し持ったかおるをスポーツクラブまで迎えに行き、パーティ会場に向かう。

潜入を試みた5人はランボー新田を先頭に、屋上に鉤爪を引っ掛けなんと屋上までロープを伝い登って侵入。

先程の階段ダッシュもそうでしたが、こういうところで未確認生命体説のあるMPの身体能力の高さを見せるのは面白いところです。

しかし毎度のごとく、侵入した直後警備員に進司が見つかり声を上げられそうになったところ、隠れていたランボー新田が警備員を刺殺。

「前島は殺して構わん」だったり毎度毎度発砲!によって命のやりとりを見せているMPではありますが、暗闇からナイフで襲いかかり殺害するのは改めてすごい怖く、命とは尊いものなのです。


地上に悠子、屋上に芹沢を残しエレベーター上に潜入した松村、新田、進司の3人は天井板を外し、植村専用エレベーター内の監視カメラを死角から破壊。

かおるが氷室を連れてくるタイミングを待ち伏せしてた植村部屋の構成員たちは、これでエレベーター内の動向を確認できなくなり、セキュリティ重視で移動をエレベーターのみにした結果、逆にその狭いセキュリティホールを突かれてしまうことに。


殺しのパーティ会場に到着した氷室とかおるはエレベーターに乗り込み、その氷室の背中を狙い拳銃を構えたかおるは…発砲!と思いきや天井にいた松村たちによって拳銃を取り落としてしまい、逆に仲間の登場で蝶ネクタイを外しモードを切り替える氷室がめちゃくちゃカッコ良く、今回の氷室はグイグイと攻めてきます。

10階に到着したエレベーターの扉が開いたと同時に、次々発砲!する構成員たちですが、そこに立っていたのはかおる1人のみ。

構成員たちが問答無用で発砲することを承知の上で、かおる1人をエレベーターに残すMPもなかなか凶悪で、この辺りの命のシビアさも任侠映画の影響が強いところでしょうか。

 

氷室はというと、いつの間に着替えエレベーター天井に回り込んでおり、構成員が油断するスキを静かに…静かに待ち………

エレベーターから飛び出し発砲!!!

植村の部屋に見事奇襲をかけ、赤木を含めた構成員の大半を射殺。

BGMがメインテーマに即座に切り替わり、万全な植村の牙城を崩したマッドポリスのターンに大きく変わることで、メリハリの効いた非常に気持ちの良い展開。

今回これまではだいぶ大人しく進んでいたのですが、こういう切り替わりこそがカタルシスに繋がって、ちゃんとツボを押さえています。


女に目も暮れず、またも屋上からヘリコプターで単身逃げようとする植村に、やや冷ややかな目を向けながら氷室レッドは別れのライフルをお見舞いし、トドメを刺す。

このヘリコプターと、実際何をしてたのか分からない芹沢と悠子の扱いには?マークが浮かびましたが、作戦が上手くいかなかった時の待機要員だったと考えればまあ妥当でしょうか。

「孤立無援の戦いを続ける、氷室たちマッドポリスにとって美しいネオンの煌きは、束の間の安らぎでしかない」

ナレーションさんだいぶ無理やり締めた(笑)

 

 

前回前々回と女性ボスに翻弄されやや粗の目立った氷室以下MPでしたが、今回は誰かが拉致されることもなく割と終始優勢に進めてた印象。

これまでのボスの中では、植村がどうも肝の据わらない小物だったこともありますが、久々にマッドポリスの強い部分を見ることができたのも良かったです。

終盤においてのメリハリも非常にしっかりとしており、若干構成員たちの動きは間抜けになってしまったものの、ジャンキーな刑事ドラマとして抜群の破壊力を発揮し、現在見てる「レッドアイズ」にはこういう部分が足りてないなと改めて感じてしまう次第です。

ストーリーとしてはひたすら植村を追跡してるだけで、どうも書くことが少なかったのですが、その分クライマックスの一瞬の盛り上がりだけでお釣りが来る良回でした。

 

 

次回、ランボー新田また捕まる。

「スーパーポリスアクション・マッドポリス'80 大激闘!!」

ツッコミが追いつかない!!

悲しみも糧になるから

お世話様です。

 

マッドポリス」を始め最近は刑事ドラマをよく見ているのですが、何かとクセのあるものが多く非常に刺激的な日常です。

今回はそんな中でも、つい先日最終回を迎えたこの作品のちょっとした感想でも書いていこうと思います。

 

 

青のSP(スクールポリス)

〜学校内警察・嶋田隆平〜

ざっくり感想

 

あらすじ:

教師・浅村涼子が勤務する赤嶺中学校はどこにでもある公立中学校…と思いきや、セクハラや体罰などの多くの問題を抱えた学校であり、生徒はおろか教師ですら頭を悩ませていた。

そういった問題に対処すべく、東京都の公立中学校に警察官を常駐させ、校内の規律を維持する"スクールポリス制度"の導入が検討され、そこに志願してきた刑事・嶋田隆平が赤嶺中学校に派遣されることになる。

中学生にすら容赦のない嶋田の行動は学校の抱えるあらゆる問題を炙り出すことになり、反感を示す浅村は戸惑いながらも彼の動向から目を離せなくなり、次第に彼が赤嶺中学校にやってきた本当の理由を知ることに。

 

登場人物(※かなり抜粋):

嶋田隆平(演:藤原竜也

赤嶺中学校に派遣されてきたスクールポリス。

元警視庁捜査一課の刑事であり、スクールポリスに唯一立候補した変わり者の警部補。

表情の変化に乏しく、目下の者をこき使う傍若無人っぷりを発揮する無頼漢であるが、ギリギリの所では必ず手を差し伸べるアメとムチの男。

学校の問題を浮き彫りにしつつ、強かに自身の目的を果たそうと尽力する。

 

浅村涼子(演:真木よう子

赤嶺中学校3年1組の担任教師。

心優しい性格で、学校や生徒の抱える問題にも真摯に対応しようとする善良な人物ではあるものの、気遣いや思いやりが概ね悪い方向に向かってしまう"裏目エネルギー"の持ち主であり、教師としては無能。

以前に勤めていた女子校では、自身の行動によって生徒の自殺騒ぎを起こしてしまった過去があり、彼女のトラウマになっている。

嶋田の行動に反感を抱きつつも、彼自身の優しさや思いやりを目の当たりにする事も多く、次第に認めていくことになる。

 

真田一樹(演:中川翼)

浅村が担任を務める3年1組の生徒。

キレたら教師にすら怒りを向ける気性の荒い性格であり、優秀な兄にコンプレックスを感じている。

嶋田に逮捕された生徒第一号であり、手錠をかけられたことで心を入れ替え、以降は翔子と並び嶋田に情報屋としてパシられることになる。

 

三村翔子(演:吉柳咲良)

3年1組の中で大人しく勉強熱心な生徒であるが、「ブルーナイト」というSNSのアカウントを用い、かつて自分の親友を自殺に追いやった人間の名誉が傷つくよう暗躍していた。

嶋田に自身の罪を糾弾・逮捕されて心を入れ替えた以降は真田同様パシリとして使われているが、見返りとして警視庁のキャラクターグッズをもらっている。

 

涌井美月(演:米倉れいあ)

嶋田が派遣される前に発生した教師によるセクハラ事件の被害者で、ショックから度々休校していた3年1組の生徒。

嶋田の追及に臆さない面や、クラスメイト間のいざこざを真っ先に止めに入るなど肝が据わっている。

嶋田の追う事件の真相に最も近いと目される。

 

尾崎香澄(演:鈴木梨央

真面目で優しい模範的な生徒である3年1組の学級委員長。

父は東京都教育委員会の会長であり、多くの事情から親娘仲は最悪な模様。

美月とは何か特殊な繋がりがあるようだが、それを人前に出すことは無い。

 

三枝弘樹(演:山田裕貴

嶋田の後輩であり、生活安全課少年係の刑事。

嶋田にこき使われひたすら情報提供をさせられており、不満を漏らしながらも彼のことは強く尊敬している。

貧乏な家庭環境にある子どもたちのために、子ども食堂を支援しているなど面倒見の良い性格でもある。

浅村に好意を抱いており、嶋田に使われる見返りとしてお近づきの機会を設けてもらおうとするも結局叶うことは無かった。

 

岡部昌浩(演:遠藤雄弥)

赤嶺中学校で美術教師として勤めていたが、美月へのセクハラ事件で予備校に異動となった変態教師。

セクハラ事件が揉み消されたことにより予備校講師として何事もなく活動していた最中、嶋田の調べによってその人生は少しずつ狂っていくことになる。

 

小川香里(演:明日海りお)

赤嶺中学校に勤めていた音楽教師。

何よりもまず生徒のことを考える教師の鑑のような存在であり、嶋田の恋人であった。

帰宅途中の自転車事故によって亡くなったとされているが、その死に疑問を持った嶋田によって徐々に真実が明らかになっていく。

 

 

ポイント:

"もし学校に、警察官がいたらどうなるか?"

教育の現場において問題として挙げられるいじめ、セクハラ、パワハラ、虐待、体罰などを取り上げ、更に思春期の中学生らしい複雑な恋愛感情、自身の個性への疑念、頼れる者がなく非行に走る姿など、現実でも対処に手を焼いている問題を「学校内警察=スクールポリス」という架空の存在を通して克明に描き出した本作。

 

少し調べたところアメリカ・ロサンゼルスにスクールポリス制度というものは実在するらしいのですが、「学校で起きた犯罪行為に、真っ先に直行するスクールポリスの姿」は映像としても非常に印象的で、朝は校門前で警備を行い、授業中や休み時間は校内パトロールや職員室でデスクワーク、授業中暴れ出した生徒がいれば取り押さえ手錠をかけるなど、フィクション作品としてこの上ないインパクト。

おまけに「学校」という身近な世界に、本来は存在しない警官服で常駐することでその異質さは映像表現としても秀逸でした。

 

登場人物・キャラ描写は波があるというか差が激しいという印象でしたが、改めて、問答無用のスクールポリス・嶋田隆平を演じる藤原竜也氏の演技力が光りました。

表情を崩すことはなく、それでいて無口ではなく静動使い分けて語りかけてくる姿は掴みどころが無く、全く腹が読めない嶋田のキャラクターを強く補強できておりました。

第1話で見せた「無表情で笑いながら他者を嘲る」演技は、他に見たことないです。

 

もう一人挙げると嶋田の後輩刑事・三枝を演じる山田裕貴氏。

嶋田に情報をもたらすのと同時に、画面に賑やかさと安心感を与える役割を見事担うことで、嶋田の愛嬌にも繋がる活躍を見せてくれました。

終盤においては、まさかの転身を見せ驚かされた人物でもあるのですが、それは後述。

他にも中学生を演じる役者は実に芸達者な方が多く、センシティブな場面の緊張感を大きく引き立てくれたのはすごく良かった点。

特に気に入ってるのは第3話の妄想少女ですが、それに関しても後述。

 

さて、これまでは良かった点ばかり挙げていましてが、正直本作は引っかかるところの方が多かったです。

まず、スクールポリス制度を通して教育現場における問題に向き合うというテーマは一貫して描かれているのですが、それに対する回答は脚本家によってブレがちであり、それを突きつける嶋田の立ち位置が変化してしまう、ご都合主義な展開が用意されているなど、作劇に無理が生じる場面がいくらかありました。

 

また、前述した通り本作は「中学生にも容赦なく手錠をかける」というシーンがとてつもないインパクトを持っており、その展開を毎度期待する視聴者は多かったと思うのですが、なんと嶋田が中学生を逮捕するのは第2話が最後であり、大きく期待外れ。

その割にリアルないじめシーンや、胸糞な展開はあるため「そこで逮捕しろよ!」という叫ばざるを得ない状況になってしまいました。

 

そして本作一番の問題点は、フィクション作品としてのリアリティラインが機能してないこと。

前述の中学生の役者の演技力がなまじ高いだけに、繊細な演技もこなし、生徒同士のやりとりはリアリティも感じて非常にレベルが高く出来上がっていました。

しかし、その生徒をとりまく教師たち、すなわち職員室でのやりとりは会話の内容も異常にレベルが低く残念な仕上がり。

突如大きなジェスチャーをつけておどけ始めたり、大声で話すような内容じゃないことを堂々と話していたり、「○○がそう言ってました〜」みたいな稚拙な表現が目立ちました。

現実における問題に、最前線で向かい合うべき教師たちの姿を「ドラマだからこういう会話するでしょ」といった短絡的な気分で作ってるように見え、この点が一番不快でした。

 

………不満はどんどん出てきてしまうのでこれくらいにして、本作に関して細かくは記録していないもののエピソードごとにポイントを書き出していました。

せっかくなのでエピソードごとに振り返っていこうと思います。

 

 

エピソード感想:

今回は4段階評価

○…良かった

表記無し…普通

△…微妙

×…ダメ

※サブタイトルに関しては特に決まってなさそうだったので、筆者が勝手につけたものになります。ご了承ください。

 

第1話「スクールポリス参上」

(演出:国本雅広 脚本:大石哲也

スクールポリス嶋田の登場、そして初期逮捕組であり後に嶋田のパシリとなる真田と翔子のメイン回。

暴れる真田を押さえつけ逮捕する嶋田、翔子=ブルーナイトを狙い学校に侵入する刃物を持った男、その男から逃げ惑うモブ中学生の大量動員、生徒を守るべく凶悪犯の前に立ちはだかる教師の姿等々…掴みのエピソードとして抜群のインパクトであり満足度の高いエピソードでした。

恐らくですが序盤に関してはコロナ禍になる前に撮影されたと思われ、藤原竜也氏演じる嶋田の気迫だけでなく、大量に動員された中学生には本当に驚かされました。

…が前述のリアリティラインの揺らぎが既に顔を出しており、脚本面でやや不満の残る内容だったためこの評価となりました。

 

第2話「狙われた妊婦」△

(演出:国本雅広 脚本:大石哲也

レギュラー教師陣の一人である妊婦教師・水野先生(演:山口紗弥加)を巡るいざこざが発生。

大石脚本らしい丁寧な伏線が張られてはありましたが、設定自体に無理があってご都合感が否めない内容だったのがちょっと残念だった回。

生徒の眼前に、袋に入れた死んだマウスを叩きつける嶋田はキレていて面白かったです。

このエピソードから、小川香里の存在が言及されます。

 

第3話「ボトルを一つに」×

(演出:白川士 脚本:山岡潤平

校内でパソコンやハードディスクが盗まれる窃盗事件が発生したのと同時に、突如薬物中毒を起こし奇行に走るサッカー部員3名。

ドラッグを仕入れたのはパソコンを盗み出した生徒なのか?それとも…。

本作屈指のダメ回。

一部のエピソードを除いてアベレージの低い作品だという認識はありますが、あまりにも唐突に登場するドラッグのバイヤーや、伏線の一切ない嶋田の説教など製作側と視聴者の認識が大きくズレて見えました。

全く肌に合わなかったのが不思議だった回ですが、スタッフロールで山岡氏の名前を見て勝手に納得した自分がいます。

しかし前述の妄想少女の土壇場での演技は素晴らしく、今後は個性派女優として活躍できるのではと大きな期待感を持てたのが良かった点。

 

第4話「愛のカタチ」○

(演出:白川士 脚本:大石哲也

大人の間でも特にセンシティブな部分である同性愛、そして教師から生徒への歪んだ形の愛情が炙り出す「人を愛する」ということとは。

布石の置き方が丁寧(悪く言えば露骨過ぎて伏せられてない)な大石脚本の長所がよく出た回で、これまであまり良い印象の無かった浅村先生が拙いなりに教師としてカッコ良く立ち回れたのも気持ち良く、前半では一番の回となりました。

教師から2人目の逮捕者である澤田先生の際どい演技がドキドキものでした。

この回から縦軸の物語の重要人物である、岡部先生と涌井美月が登場。

 

第5話「試されたスタメン」×

(演出:国本雅広 脚本:山岡潤平

バスケ部のスタメンに選ばれたことでクラスメイトからいじめを受ける黒人系ハーフの生徒アレン。

エスカレートしていくいじめに追い詰められていくアレンを取り巻く環境は、思わぬ方向性へと突き抜けていく。

本作屈指のダメ回2。

伏線ゼロの状態から出現する外人半グレ集団、そのボスであり黒人ながら日本語ペラペラのマーカス、いじめっ子が業火に焼かれそうになっても助けに行こうとしない嶋田など、めちゃくちゃな描写が目立ち、見てる間も大笑いしたり頭を抱えたり情報の整理が追いつかない、他に類を見ない芸術的なダメ回として忘れられない回となりました。

今回で香里は嶋田の恋人だったことが判明し、嶋田の目的は香里を死に追いやった犯人を消すことにあるというまさかの「レッドアイズ」被りでした。

 

第6話「怪人同盟へようこそ」

(演出:白川士 脚本:小島聡一郎)

現実でも起きた事件を彷彿とさせる教師間のいじめ・パワハラ

満足に食事を取る時間も与えられない新津先生(演:須賀健太)は追い詰められた末、青春の主張を学校の屋上から叫ぶ。

教師の役者の演技力が高いことからいじめ描写がやたら生々しく、ものすごく気分が悪くなる回でした。

その上最後は悪役をその教師から校長先生にスライドし、論点をすり替えたのは上手い脚本とはいえず、期待の須賀健太氏主役回でしたが、そこまで面白くはならずといったところでした。

ここで浅村に香里の死に関わった疑惑が浮上し、嶋田と一触即発状態になります。

 

第7話「この空腹に耐えられるか」

(演出:国本雅広 脚本:大石哲也

ネグレクトとヤングケアラー、2つの大きな問題を背負った生徒・深山は貧乏による空腹に耐えられなくなり、次第に万引きを繰り返すようになる。そんな彼を心配するのは、子ども食堂に彼が世話になっていた頃から知っている三枝刑事であった。

三枝主役回であるものの、これまでで最も真に迫った描写が非常に残酷で、深山の役者の演技力の高さも相まって、本作で最も緊迫した場面が見られた回です。

それでいて浅村の暗い過去、深山をイジリながらも美月フォローのもと謝罪を入れるクラスメイト、最後は嶋田の無双タイムと、良い意味でドラマらしいスピード感が感じられ、良かった回です。

追い詰められ、祖母にまで手を上げてしまう姿がホアキン・フェニックス主演「ジョーカー」と被り、このサブタイトルとしました。

 

第8話「限界は超えるためにある」△

(演出:高橋史典 脚本:山岡潤平

野球部の対外試合にてレーザーポインターで攻撃を受けたピッチャー。

その原因は、かつて生徒に暴力を振るっていた阿部先生にあるものと考えた嶋田だが、生徒たちから返ってきた反応は想定外のもので…。

山岡脚本三度。

前2回に比べればまだまだマシでしたが、相変わらず唐突な重要キャラの雑な登場、脈絡なく自身の主張を押し通そうとする強引さ、不自然な生徒からの阿部先生評など、やっぱり肌に合わないシナリオだったためこの評価です。

しかし、このエピソードで校長が香里殺害の教唆をしていたことが判明し、校長を手にかけようとハサミで襲いかかる嶋田!

それを止めたのはヒロインである浅村、ではなく真ヒロイン三枝だった!!!

 

第9話「閉ざされた花弁」

(演出:国本雅広 脚本:大石哲也

校長襲撃の影響で、しばらく謹慎処分とされていた嶋田が職場復帰。

同じ頃、3年1組では今後の進路を相談するべく三者面談が行われ、多様な生徒の保護者たちに浅村は目を見開くことしか出来なかった。

いわゆる"毒親"を持つ生徒たちの悩み。

これまでと違い、違う種類の毒親を同時に置くことで、片方は限界を迎え、もう片方はそんなクラスメイトの姿に気付きを得るという構成はよく出来ていました。

壁に頭を打ちつけ流血する生徒を止める嶋田、という中の人ネタと「行かせないわよ」と鋭い直感を働かせる毒ママに笑えた回でした。

香里の死の真相を知った嶋田が、未だにこの学校に執着する理由は何か…疑問に思う浅村をよそに美月と香澄は意味深な会話を巡らせ、そして岡部は校長が逮捕されたことによりセクハラ問題を公にされたことで、釈放された校長を3Dプリンターで作成した拳銃で撃ち抜く。

 

最終回「踏み違えて終わりじゃない」○

(演出:国本雅広 脚本:大石哲也

1年前に美月と香澄が仕組んだ罠。

それは香里の死を招いただけでなく岡部を地獄に堕とし、更に罪の無い人まで傷つけることに繋がってしまう。

「お前たちに、守る価値なんてない!」

まだ未熟で愚かな生徒たちに出会ったばかりの時に、そう叫んだ嶋田。

しかし彼はこれまで見てきた生徒たちが見つめる未来へのひたむきな想い、それに大きな光を灯そうとする浅村の姿に心を動かされており、互いを想い合う美月と香澄の姿にそれを確かに感じ取る。

「お前たちなら、ちゃんとやり直せる。きっとそれが、香里が伝えたかった言葉だ」

 

      踏み違えて終わりじゃない

      どこでだって待ってる未来

 

嶋田は香里の死を明らかにすることだけでなく、今を受け止めそれでも前に進もうとする心を彼らに育んでほしいと願った。

そこにやって来たのは、美月と香澄に嵌められたことにより全てを失った元教師・岡部。

子どもたちの未来を守るため、スクールポリス最後の戦いがここに極まる。

 

熱くなってしまいましたが、色々と不満の多い本作の評価を最後で大きくひっくり返したのがこの最終回。

香里の追っていた美月の真相、に関しては引っ張った割に金目当てで岡部を嵌めたという単純なもので若干の肩透かしを食らった気分ですが、まあシンプルに折り畳めたと考えればキズは少なくてとことん丁寧。

嶋田が真相を暴いた後もスクールポリスとして留まった理由についても、建前上は香里の真意を探ると言っていましたが、香里の遺した想いの代弁者となり、自分や香里と違いいくらでもやり直せることを生徒たちに説く嶋田は本当に良い姿でした。

本作、主題歌である「追い風」を大変気に入りましてCDまで買って聴いているのですが、最終回において曲の内容をキレイに回収しておりこの手のドラマとしては珍しく超強力な主題歌ブーストがかかった作品として、何だかとても運命的なものを感じました。

 

 

まとめ:

と言っても、言いたいことは大体書いてしまったので、改めて主題歌「追い風」は良い曲です。

Youtubeでも公式配信されているので、是非一度聴いてみてください。

 

藤原竜也主演の連ドラなんて珍しい、見てみるか」という軽い気持ちで視聴開始した本作。

気付けば毎週火曜の楽しみになっており、最終回においてキレイな着地を見せて終わったことに爽快感を覚えるのと同時に、一抹の寂しさも感じます。

最近は「マッドポリス」「レッドアイズ」など際物ばかり見てる筆者ではありますが、子どもたちに希望を見出し、何度でも、悲しみを糧に、もう一度立ち上がることを力強く説いた本作はこれまで見たドラマの中でも、特に強い思い入れを持てる作品になれそうで、本当に出会えて良かったです。

またもこのような出会いがあれば嬉しいですが、果たして。

 

 

ということで、まとまりが悪いかもしれませんが「青のSP」感想でした。

どうもありがとうございました。

 

 

 

「守ってはやるが、容赦はしない」

※警察官のセリフです。

リーダーの証明

大激闘 マッドポリス'80

第5話「シンジケートの女」

(監督:野田幸男 脚本:高田純)

 

開幕からいきなり車でバーに突撃し、何故かマフィアチックな服装で発砲!するMP。

薔薇を咥えた氷室以下は強制家宅捜索でバーカウンターを漁り始め、そこから拳銃・マグナム44を見つけ出す。

さらに、思想家っぽい男女が営みの最中にもかかわらず強引に立ち入り、捜索の結果その部屋の冷蔵庫からも拳銃を見つける今度は工作員チックな服装になったMPは、JMが武器の密売に乗り出したことを確信します。

 

「事件は一週間前、小さな交通違反事件から端を発した」

25kmの速度オーバーで白バイに切符を切られそうになったアイドル俳優・高樹健二(演じるは郷さんもといリュウソウ族長老こと団次郎氏)の拳銃所持が発覚し、警察から事情聴取を受けることになるも、シラを切り倒した結果検察に送検されることになっていた。

ダッシュボードに雑にしまってあったり、白バイ警官にあっさり拳銃だと見抜かれる高樹がだいぶ間抜けなのですが、これでも一応密輸組織のNo.2に当たる存在であり、MPにとっては組織のボスを探る絶好のチャンスでもありました。

 

そのボスと目されるのは、高樹が所属する芸能プロダクションの若き女社長ケイ・三好。

彼女は社長業の傍ら、拳銃のシンジケートとして裏の世界で暗躍していました。

「自己顕示欲の塊って感じね」

自分の作ったスタジオから暢気にラジオを放送しているケイをマークしていたMPは、高樹が地検に送られるタイミングを図り、高樹の誘拐作戦を決行に移すことに。

「やつら(検察)に任せておいても埒があかん。なんとしても高樹の口を割らせろ」

※警察官のセリフです。

ところでこの場面、何故か進司がマフィア服装を継続しているのですが、役者的に何か美味しいものを感じたのでしょうか(笑)

 

高樹送致当日、悠子の仕込んだチューリップ爆弾で撹乱作戦を展開し、検察とケイを上手く出し抜いたMPは首尾よく高樹を確保。

「ジャパンマフィアか!

 待ってたんだよ!!」

アイドル俳優という肩書き、団次郎氏のやや可愛げのある演技から、これまではどちらに傾くか分からない状態でしたが、バイクで迎えにやってきた進司をJMと勘違いし、それに嬉々として乗り込むことで完全にクロに。

「嵌められた可能性も否定できない俳優」から「JMのメンバー」に切り替わる劇的さがたった一言に集約されていて、印象的なシーンでした。

その直後、パスタを頬張っているMPに囲まれることになり天国から地獄に向かうのですが。

 

「こんなことしといて何が身の安全だよ!知らないものは知らない、それだけだ!!」

新田からムチではたかれたり、悠子に色目を使われつつも抵抗を見せる高樹に氷室が

「風呂入れてやれ」

と高樹をサウナに閉じ込め、蒸し風呂地獄に陥れることに。

手錠されてるから服を全て脱げない高樹は、ジャケットとシャツだけを辛うじて脱ぎ、筋肉アピールをしながら助けを乞う。

脱水症状になりながらも口を割らない高樹に対し、氷室は追い討ちをかけるように

「進司、塩が効くかタバスコが効くか、試してこい」

ウルヴァリンの爪を装備した進司が付けた傷口に塩とタバスコを交互に塗られ、悶絶した高樹は組織のボスがケイであることを白状。

アイドル俳優、塩とタバスコに屈した男となってしまう。

 

高樹の更なる白状から"ディスクジョッキーすなわちDJ"=ラジオのパーソナリティという単語を聞き出した氷室は、素性を隠しケイにコンタクトを図り射撃勝負を挑むことに。

「何を賭けるかは…言わずもがな」

互角の勝負を見せ引き分けとなった2人は束の間のコーヒータイムに入り、前回同様またも敵ボスと食事の席を共にするMPメンバー。

「女性にはあまり縁のない武器の密輸というのが、無粋ですがね…」

密輸のブローカーという設定で、嫌味たっぷりにケイに語り出す氷室が実にいい(笑)

 

悠子の調べによって、ケイはラジオの翌日である第4土曜日は休む傾向にあり、その日に密輸取引が行われていることに勘づく松村。

密輸取引は月末、第4土曜日はケイのディスクジョッキーの翌日だとやけにデータが出揃っているのですが、このエピソードの中で何ヶ月も経過してるとかそんなことでも起きてるのでしょうか(冒頭でJMが密輸取引に手を出し始めたと言及されており、ずっと前から追っていたわけではない)。

 

「勘弁してくれよぉ!殺されるよ…勘弁してくれよ!!」

取引場所を未だに吐かない高樹の監禁を続ける進司と新田の隠れ家に、スキンヘッドブラザーズ率いる怪しい暴走族が現れ、危機を覚えた新田は高樹を隠そうとするも…一方その頃、お茶し終えた氷室とケイは別れ際に

ねぇ氷室さん…もし、私がその組織のボスだったら、どんなことをしてもNo.2を探し出して、自分たちの手に取り戻すでしょうね。

 ボスの名前を喋るなんて、許せないと思わない?そういう男は、組織のために抹殺しなくちゃいけないわ

「仲間の皆さんによろしく」

ケイの言葉と渡されたメモ書きに入っていた進司と新田の盗撮写真により、2人が狙われたことに気付いた氷室は急いで隠れ家に駆けつけるも2人はボコられ、高樹はケイに取り戻されてしまいます。

進司と新田をしっかり殺していかないスキンヘッドブラザーズはやたらと詰めが甘いのか、または「血だるまになってた」という悠子の証言から頭を撃たれたりしても死ななかった可能性が考えられ、前回は影を潜めた"マッドポリス未確認生命体説"が再浮上して参りました。

 

例の如くいつものように、三田村富樫と接見する今回のボスことケイ・三好。

新しい組織会員との取引にケチをつけたくない三田村は、若き女性ボスであるケイに対してもいつもの圧力。

「やつらには、重要な幹部を何人もやられている…このままに済ますわけにはいかん…!」

「ミスターリボルバーが、早く私のサインを欲しがっておりますので」

ディスクジョッキーの際に読み上げていた横浜のPNミスターリボルバーとは密輸業者のことであり、横浜の港にて小切手にサインし拳銃を受け取った三好は、氷室に残した言葉の通り高樹を飛び降り自殺に見せかけ始末することに成功。

前回から引き続き、女性ボスは有能です。

 

最近はコスチュームにも遊びが欲しいぜ…とOPで印象的な戦闘服に身を包んだMPは、ケイのディスクジョッキー放送中を狙い、ケイのサインをもらった氷室が単独でうごくことに。

「一人で大丈夫か?」

大丈夫だ、問題ないではなく「何かあったら頼む」と単身突っ込む氷室に危うさを感じたのか、悠子は靴底にしれっと発信機を仕込んでおり、いつでも居場所を把握できるようにしていました。

ラジオ放送中の曲を流す時間に、スタジオ越しで会話をする2人。

「敵のボスの始末は着いたの?」

「もうすぐだ…そいつは今、俺の目の前で喋ってる」

「うふ…氷室さん、武器の密輸は"買収"というベアリングで回転するという言葉があるの。ご存知?」

ケイはラジオの電波で暗号を送り取引をしていたことを氷室の前で白状するも、スタンばっていたスキンヘッドブラザーズが氷室を強襲、なんとMPのボスを捕らえることに成功し、女性ボスは有能揃いです。

 

発信機で動きを追っていた松村以下は、気絶させられ運ばれるキャップの姿に困惑しながらも後を追いかけることに。

そこに暴走族の妨害が入り、苛立ちを抑えられないマッスルチームを制して松村があえて誘いに乗ることで、相手を油断させるよう冷静に指示を出します。

「芹沢、あのうるさいゴキブリどもを、どっかに誘い込め」

※警察官のセリフです。

冗談はさておき、冷静なキャップの不在で俄然チームの頭の沸点が低くなってしまう中、氷室と同格の松村がサブリーダーとして冷静に振る舞える姿は、最高にカッコよかったです。

 

氷室を縛り付け、意趣返しの花爆弾を設置し爆発事故に見立てて殺害しようとするケイ。

「良いものはどんどん取れいれるのは、ジャパンマフィアのやり方だから」と大変嫌らしい物言いで、更に高樹の時同様マスコミすら操作して、平気で事実を捻じ曲げるケイの極悪さが、底の方にどんどんと突き抜けていきます。

冥土の土産にと、2つの教会の廃墟が取引場所だと聞かされた氷室は抵抗虚しく爆弾の隣に置き去りにされてしまいます。

「さよなら…負け犬さん」

 

暴走族を引きつけていた芹沢以外の4人は発信機の反応を追い、氷室救出に駆けつけます。

あわや無残氷室爆死のところを、ギリギリで救出に間に合い、まさかのミニチュア爆発!!!

救出はややあっさり進んだものの、直後に立ち上がって

「行くぞ!取引の現場だ!!」

と叫ぶ氷室キャップは安定のカッコ良さ。

 

言葉の通り、廃墟の教会で取引を交わしていたケイファミリーとクライアントのもとに、MPの爆走車が駆けつけ先制の発砲!

そこに暴走族を誘い込んできた芹沢も合流し、すかさず発砲!

「氷室…生きていた…!!」

爆弾で木っ端微塵にしたどころか、油断から取引場所までしっかりと教えていたことが完全に仇となり、やはり罠に嵌めようとしたら返り討ちに遭うのがこの世界のルール。

 

ここからは怒涛の銃撃戦となり、曲がりなりにもマフィアである暴走族はが意外と良い動きを見せたり、拳銃を乱発していたことで弾切れを起こした直後、ショットガンに切り替え対応する松村など見どころ満載!

車をよこすフリをし裏切ってクライアントを見殺しにするケイファミリーですが、ケイは氷室が車で追い、何故かシンメトリーで拳銃を構え出す進司と新田(直後、得意の股下発砲)はスキンヘッドコンビを見事ゲッツー。

前回の石上VS松村・芹沢もそうでしたが、一度してやられた相手に今度はこっちがやり返すという「借りを返す」文法は任侠映画の強い本作ならではといったところでしょうか。

 

最後は氷室とケイの迫力のカーチェイスバトルが展開され、冒頭からバーに突っ込む姿や、車の席越しに会話をする氷室とケイの描写があるなど、クライマックスをそのエピソードごとのポイントでしっかりと盛り上げようとしており、手堅いながら鮮やかな手並み。

しばらカーチェイスを展開したあと、逃げようとしたケイの車に氷室のドライビングショットが命中!

操縦不能になった三好カーは、崖から墜落のうえ爆発炎上というここに来て、ボスが射殺以外で処理されることに(今までで一番エグい殺し方)。

 

勝利と結果を得て、タバコを吸う氷室ですがその表情は重く、先程も横転した車に密輸した拳銃と札束が重なり、それを沈痛な面持ちで見つめるMPが描かれるなど、今回はやけに重苦しくオチに繋がることに。

「俺の勝ちだーーー氷室は密かに心の中で呟いた。しかし、その心は何故か晴れないままだった。

 確かに一つの戦いは終わり、マッドポリスは勝利を収めた。だが彼らの前には、まだ十数余人に及ぶジャパンマフィアの幹部たちの影が、巨大な壁のように立ち塞がっているのだ」

そう、自分たちはまた5人のボスしか始末できておらず、いつまたケイや高樹のような存在が襲ってくるかも分からず、マッドポリスの前途には未だ暗雲が立ち込めているのです。

 

 

前回に引き続き女性ボスの登場。

氷室と同等の射撃の腕を持ち、自身のラジオで取引の暗号文を流し、MPや三田村富樫を前にしても決して怯まない胆力も持ち合わせていることから、これまでで最強かと目されるボスでした。

また氷室とケイの絡みを通してMPとJMの表裏一体を表現し、氷室のネガ存在がケイであり、しかしそこに宿る意思の違いが勝負を分けることになる、という展開はベタながら面白かったです。

 

全体で見るとややあっさりめの氷室救出や、唐突に登場する取引場所の教会など、最後にかけて話が強引になってしまったのは残念だったところ。

また前回から氷室の迂闊レベルが高くなってるようにも見えるので、もう少し修正がほしいところです。

 

それでも前述の通り、クライマックスのカーアクションに繋がることで車関係の突飛な演出には最初はびっくりするものの、唐突にならずスムーズにカーチェイスを描いてくれたのは嬉しかったです。

暴走族の扱いはやや雑になったものの、サブリーダー松村を見せるために結果的には良い舞台装置となってくれました。

キャラの動きにもそれぞれ遊びか乗ってきており、作品の方向性が温まってきた頃かと思いますので、今後も楽しみにしたいです。

 


次回「殺しの追撃は、あなたもターゲット」

ついに出たメタ発言!

ルール無視のやつらに愛の掟で戦う戦士

大激闘 マッドポリス'80

第4話「切り札は黒いクイーン」

(監督:長谷部安春 脚本:山本英明

 

「世界各国に勢力を広げている国際マフィアの幹部が、続々と日本へ集結を始めた。彼らの来日の目的は、ジャパンマフィアの結成を祝って開かれる特設カジノに参加することだった。

 警視庁はいち早くこれを察知し、参加外人の密着尾行を始めた」

 

そんなワイドショーの特集みたいな始まり方をせんでも…という導入から、今回のボスである石上聖子と三田村富樫の接見が最初から描かれるという異色パターンに発展。

石上は日本の領海外に船を浮かべ、そこを特設カジノとして開く計画を立てていました。

「パーフェクト…予定通り、明後日開きます」

「警察はだいぶ動いているようだが…」

今日も圧力に余念の無い富樫に怯まず、カジノの開催を約束する石上には三田村も強い信頼感を寄せております。

「期待している…君の資金力と、社交会での顔で、賭博組織が結成できたんだから…」

 

特設カジノのことを聞きつけ、案の定行動開始していたマッドポリスは松村を潜入させ、石上と賭博の場で接触

チップではなく金貨で賭博する辺りが、とても嫌な感じです。

「我が社は今夜で倒産です。哀れな中小企業の社長のために、食事でもご馳走してはくれませんか?」

「よろしいわ…何なりとお申し付けください」

おい(笑)

クイーン石上に負けた(フリをした?)ギャンブラー松村は食事をご馳走してくれとだいぶ強引な誘い方を見せ、やたらと顔の怖い執事(芹沢)運転のもとオススメのお店に。

ちなみに芹沢は松村のことを「兄貴」呼びで、組織内の関係がまた掘り下げられることに。

 

カジノのことをグチグチ言いながら食事する松村。

ここの場面で意外なのは松村、テーブルマナーがイマイチ。

おまけに隣に座ってる石上とやたら距離が近く、お互い窮屈そうなのがすごい気になります。

食事中、それとなくあなた暗黒街にも顔が通りますよね?と探りを入れる松村の言葉をいなし、石上は席を外し、MPである松村と芹沢を始末するよう部下に電話で指示。

男2人はそんなことにも気付かず、彼女を自宅まで送ろうとし、JM構成員が待ち伏せしてるポイントまで向かってしまいます。

「おかげさまで、今夜はスリル満点…」

さて、復習です。

Q.「マッドポリス」時空において高確率で発生する現象は?

ヒントは前回感想に転がってると思います。

 


石上宅もとい地獄への一本道をひた走る松村と芹沢の前に現れる2台の車。

たじろぐ男2人をよそに、石上はこれでMP2人の首討ち取ったり!と余裕の笑みを浮かべるも…その車から降りてきたのはマフィアに変装した氷室以下。

A.罠に嵌めようとしたら、返り討ちに遭う。

ことが上手く運びすぎていることを疑問に思った氷室が直前で相手の待ち伏せに気付きこれを撃退、入れ替わって逆に石上を待ち伏せすることに成功したのでした。

「おかげさまで、今夜はスリル満点、素敵な夜だ」

 

無抵抗の石上を建設現場に連れていく氷室以下。

カジノで違法な賭博が行われる日時と居場所を吐かせるために、JMのボスの1人である石上を一睡もさせず監禁することになります。

「死にたくなきゃ、こっちの条件を飲んでもらう」

俺たちはマッドポリスっちゅうくらいだから、あんた1人消すくらいささやかな冗談で済むのよ」

「あんたをコンクリート詰めにするぐらい、簡単なんだぜ」

※警察官のセリフです。

さすがに不憫に思ってか、初対面から石上のことを気になってた芹沢が見張りと称してこっそりパンと牛乳を渡そうとし、「え、そういう展開なの…」と身構えたのですが、そこはさすがに氷室が気付き芹沢を制してくれました。

「あんたの頑張りがどこまで続くか、見物だな」

 

「その夜、帰宅途中の警視総監が襲われた」

一方、石上を捕らえられたJMの方では目には目を、歯には歯を作戦でまさかの警視総監誘拐。

総監と石上の交換を持ちかけ、前回から引き続き人質交換展開に発展。

「逆さ吊りにしても吐かせるんだった…ちょっと紳士的過ぎたようだな」

総監の救出を第一に考えた氷室は組織に電話するよう石上に指示し、双方人質の無事を確認。

自分のことはいいから使命を果たせ、と氷室に勇敢な言葉を残す総監がカッコいい。

 

「指令を伝えるから、メモを取ってちょうだい」

直前に伝えることを条件に人質交換の場所を決めることになり、構成員にメッセージを託す石上。

しかしそれは暗号文であり、MPが自分を収容している場所を巧みに伝達していました。

保安庁を名乗りカチコミを仕掛けてきた構成員に対し、さすがに待ち伏せできなかった氷室以下は相手の発砲!で劣勢に陥り、悠子は脚を撃たれ負傷し(ムーディー組の弱点は左脚か)、石上を盾に構成員を引きつけた芹沢もその凶弾に痛めつけられ、石上を逃してしまい、まさかの「マッドポリス」ルール敗北の瞬間。

前回、メンバー全員銃弾の効かない未確認生命体説が浮上しましたが、打ちどころが悪ければ戦闘不能にまで陥るシーンが挿入され、完敗ムードを容赦なく醸し出し緊張感MAXな展開。

マッドポリス」ルールが通用しなかった理由としてはやはり"スピード感"が重要であると思われます。

先程松村が紳士的過ぎたと言及していたように、明後日にも開かれる(MPはその情報を知らないとはいえ)カジノの概要を掴むために、石上が「空腹と寝不足で根負けするのを待つ」というのはあまりにも悠長過ぎますし、「待ち」の姿勢が目立ちスピード感が足りないという点は、第1話から垣間見える、決断力の不足している氷室をキャップとするMPの最大の弱点と言えるかと思われます。

しかし、実際に石上を逆さ吊りにする氷室以下を見たいかと言われればそうではなく、犯罪者に容赦の無いと謳いながら、あくまで正義の刑事であることから逃れられないジレンマを本作は抱えているようにも見えます(芹沢が散々言ってたように、相手が美しい女性であることも原因ではありますが)。

「キャップ…本当にあたしたちの負け…?」

 

満身創痍のMPを尻目に、見事逃走に成功した石上は富樫に夕方カジノで落ち合うことを約束し、そんな石上の背中を蛇行運転しながら追跡する芹沢。

息も絶え絶えな芹沢から通信が入り、尾行の中継をすることで氷室以下を石上の向かう場所に誘導することに。

「芹沢生きてるのか!?」

芹沢の無事を聞いた瞬間、声を上げる氷室は相変わらず仲間想い。

「私も行きます!!」

あたいもハジキぶっ放したいよ兄貴!!!

と負傷した悠子も声を上げますが、今回は芹沢通信の中継役としてお留守番になり、氷室以下4名で今回も銃火器ノルマ達成し、出撃!

咳き込みながらも必死の追撃で、石上の逃走場所を探り当てた芹沢は事切れ、通信終了。

助手席で、子犬みたいな顔で通信を聞く進司がやたら面白いのですが、一体どうした!?

 

逃走場所にやってきた石上以下は、もう人質として残す必要も無いと警視総監を凍死させようと冷凍庫に放り込みます。

すぐに殺そうとせず、あくまで苦しませようとそのまま冷凍庫に閉じ込める辺りはマフィアらしい性格の悪さと、始末の仕方にこだわるあまり逆転されるきっかけを与えてしまう「悪の組織らしさ」が出ててとっても、ショッ○ーです。

冷凍庫に掛けた鍵を持ち出した石上が見張りを部下に任せ、特設カジノに向かおうとした瞬間に響く銃声。

そこには車の上部からひょこっと上半身を出して発砲!する進司の姿が!!!

氷室運転のもと助手席に座っていたのは、そういうことだったのか!!!!!

 

すぐさま銃撃戦が始まり、前回に続き発砲!した相手から情報を聞き出そうとするMP

だから殺してから聞くな。

「女は俺が探す!」

MPはそれぞれ石上迎撃の松村、総監救出の氷室以下に分かれて行動し、氷室は構成員との撃ち合いに勝利し、冷凍庫の鍵も爆弾であっさり解除し、子犬のように縮こまっていた総監を無事に救出成功。

「俺に撃たれるより、降参した方が得だぞ!」

※警察官のセリフです。

石上を追いかける松村は徐々に距離を詰めていき、投降を呼びかけるも交渉不可能と判断したため車で逃走しようとした石上を射撃一発で射殺。

石上に一杯食わされ続けた松村が、最後は一発で勝負を制するのがとても渋い。

しかし直後、芹沢を探しに行った氷室から「総監頼んます!」と雑に総監を預けられ、余韻に浸れないムーディーであった(笑)

 

銃弾を腹に受け、車の中で倒れていながらも「腹が減った」で済ませる未確認生命体・芹沢の無事も確認され、中継班の悠子もひっそりと喜んでいました。

悠子は男勝りそうなキャラクター性を持っていながら、出しゃばり過ぎない奥ゆかしさが絶妙なバランスで、堀川まゆみ氏のルックスも重なりとても良い味を出しています。

逆に今回は田口久美氏演じるマフィアの女ボス・石上は今までのボスの中では最も肝が据わっており、女性でありながら(という書き方は今時らしくありませんが)非常に力強さを感じ、動きは少ないながらも抜群の存在感を醸し出しております。

 

カジノに向かっていた三田村は、その道のりに警察が駆けつけていたことから石上の敗北を悟り、踵を返すのみでした。

そしてマッドポリスは、今回の功労者である芹沢がグーグー眠っているのを横に、これからの戦いに更なる結束を誓うのです。

「その日開かれていた特設カジノは直ちに手入れされ、ジャパンマフィアの賭博組織は完全に壊滅した。それは間一髪の勝利だった。

 マッドポリスの行く手には、まだ多くの危機が待ち構えている。最後の勝利まで、彼らの道のりは長い

 

 

4回目にして初の女性ボスが登場。

MPが要人の身柄を押さえ、交換展開が発生するのは前回と同じように見えましたが、前回感想で言及した「マッドポリス」ルールを破壊するレベルの謀略に長けた石上勢力に、MPが一度は完全敗北する姿を見せたのが衝撃でした。

同時にそれは、前述の通り第1話の八代と氷室の掛け合いからも垣間見えた、氷室をキャップに据えるマッドポリスの弱点を突いた展開にもなったのですが、それにしても悠長過ぎる監禁作戦、暗号文を見抜けない迂闊さ、冷凍庫の鍵を爆弾であっさり解除(これも前回と一緒)など、雑な部分が目立った印象でした。

長時間監禁するつもりだったならあの建設現場は長居には向いてないでしょうし(相手が女性という油断と気遣いもあったのでしょうが)、今までの描写的にボス級が簡単に口を割るとは思えないので、別に石上が特別凄いとならないのはやや違和感のあったところ。

 

ただ、ここで「マッドポリス」ルールを破り、MPの弱点を突いてきたという点はとても興味深く、これを掘り下げてもらえたら嬉しいところですが、この時代にシリーズ構成という概念があったかも怪しいので、ほんのり期待する程度に収めておきます。

それと今回のメイン格である松村と芹沢にも、それぞれの活躍ポイントが用意されてて、ひたすら株を落とすだけにならないのは良かった点です。

……重傷でありながら一晩中追いかけっこしてた芹沢は若干緊張感を削いでしまいましたが(笑)

 

 

次回、氷室ついにヒロイン化!?

思うように動けず

お世話様です。

 

最近は「マッドポリス」以外あまり書けていない身でしたが、ちょうどスマホの機種変更を行い引継ぎに時間がかかっていた次第。

 

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そんなわけで組立済だったこちらの紹介も遅れました。

現在デカールシールを貼るかで悩み中…。

 

とか色々思っていたらガンダムの公式Youtubeチャンネルで「0080ポケットの中の戦争」と「0083STARDUST MEMORY」が配信されているため、そちらも楽しく(という表現でいいのか)見ております。

 

色々と誘惑が多い現状ですがもう一件、放置しておいた品がこちら。

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S.H.Figuarts

ウルトラマンフーマ

 

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ウルトラマンタイガ」放送開始からおよそ一年半、トライスクワッド3人目の戦士・ウルトラマンフーマがついにアーツで到着。

今回は全体像というよりは、若干グラビア風味で撮影。

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せっかくなので、他の2人もタイガスパークを強調してのアップ写真を撮りました。

そしてこの3人が揃ったということは…

「生まれた星は違っていても!」

「共に進む場所は一つ!」

「我ら!!」

トライスクワッド!!!

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遂にトライスクワッド集結!

「タイガ」本編だけでなく「ウルトラギャラクシーファイト」でも活躍が見られた3人ですが、アーツで揃うとまた格別。

どれもレベルの高い造形で、非常に満足度が高いです。

 

「光の勇者、タイガ!!」

「力の賢者、タイタス!!」

「風の覇者、フーマ!!」

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一昨年の杉並公会堂でのEXPO THE LIVEで見せた、この並び立ちが再現したくて仕方なかったから感無量…!!

撮影スペースの都合で若干窮屈になってしまいましたが…。

 

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最後はOPの1シーンで締め。

タイガの手がフーマも被ってしまったのは許して。

 

というわけで直近のプラモレポートと、フィギュアーツフーマでした。

終わってみたらフーマの写真は少なく、実質トライスクワッドの紹介と化してしまったのですが、「タイガ」シリーズはとても気に入っているので、この機会に紹介できたからまあいいかななんて(おい)

 

またも緊急事態宣言の延長が発表され、巣篭もりが多くなると予想されるので、次のプラモに手をつけたいと思いながらも、最近は一癖ある刑事ドラマにハマっているので手は動くのやら。

そうこうしてるうちに明後日からは「ゼンカイジャー」もスタートするので、楽しいことがいっぱいだな!!(ヤケクソ)

 

こんな感じですが、今後ともよろしくお願いします。

本当の最後に、今度作ろうと思ってるプラモでお別れです。それでは。

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愛のままに わがままに

大激闘 マッドポリス'80

第3話「狙撃者を撃て」

(監督:長谷部安春 脚本:峯尾基三

 

「ジャパンマフィア城西支部、高松総業幹部・神保雷蔵、本部への上納金6千万円余りを横領して逃走。全国のジャパンマフィア組織に直ちに回状が回され、この男の首に懸賞金が付いた。3ヶ月前のことである。

 その情報をいち早く掴んだ東京地検特捜部は、都内に潜伏中の神保と極秘裏に接触を持った。その結果、身辺警護と刑事訴追の免責を条件に、ある事件の証人に立たせることになった。

 その事件とは、ジャパンマフィアの政界工作の一環として多額の政治献金が発覚、贈賄容疑で高松総業社長・高松麻男が逮捕され、クロシロは法廷の場へと持ち込まれていた。その黒いカネの運搬役を務めたこの男・神保は、検察側にとって文字通り"切り札"となる人物である。

 氷室たちマッドポリスは、3日後に控えた裁判の日まで、この有力な証人を組織の手から守らなければならなかった

 

冒頭から長文のナレーションで説明が入り(実際、ナレーションじゃないと説明しきれない情報量)、検察庁でタバコをふかしながら警護の任に就くことになるMP。

裏切り者の始末に駆り出される構成員の対処や、検察庁とJM間の繋がりも否定できないことから、特捜部の指名があったとのことであり、前回のNo.1坂本の存在も活きて納得度の高い展開。

「まあ幸か不幸か、俺たちマッドポリスとしては、特捜部に見込まれたっちゅうわけだ」

 

3日後の裁判まで神保を護衛するため、神保を乗せたジープで隠れ家に向かうMP(運転席でタバコをふかす氷室が最高にクール)ですが、そのジープをつけ狙う存在を松村と氷室が察知。

「…尾けられてるな」

「尾けさせましょ…」

無言で笑い合う2人…

※警察官同士の会話です。

 

到着した潜伏先にて、神保から取り調べもとい事情を聞き出すMP。

組織の金を奪い逃走したことで、その隠れ家を知っていたと目された愛する女性を組織に殺されてしまい、怒りのまま神保は組織の情報を検察に売ろうとしていました。

その亡骸はなんと全裸で川に打ち捨てられており、物理的にだけでなく、女性としての尊厳も大きく傷つけられた状態で発見されたという形でJMの悪辣さを強調。

「あいつの落とし前は必ず付けてやる…裁判で何もかもぶちまける…!」

女性の写真を燃やしてカッコ良く宣言する神保ですが、元はと言えば、金に目が眩んで持ち逃げした自分が原因なんですが…。

 

夜になり、尾行していたJM構成員が神保隠れ家を奇襲し発砲!

しかしそれはMPの仕掛けていた待ち伏せの罠であり、氷室たちは今回の指示者を聞き出そうとするも、狙撃によって構成員は全員射殺されてしまいます。

物陰に入り暗視ゴーグルで狙撃者を見つけた氷室は新田を連れて追跡に。

軽々しくフェンスを越える2人がカッコいい。

「この距離から4人を狙い撃ちとは、痺れるような狙撃の腕ですね…」

追跡中にジョニー大倉氏演じるスナイパーと接触した新田はワンパンで気絶させられ、拉致されて拷問されることに。

 

神保に(死体の)写真を見せ、射殺された4人はJM連中であることを確認し、更に射撃の腕が立つ者の存在を聞き出そうとするも、

「俺だって、この世界で15年生きてきた男だ。ウチの連中のことは、一人残らず知ってる……そんなやつはいねぇ」

という発言に、本当にこいつ長い間組織にいたのか…?と微妙な空気が流れ始める隠れ家(笑)

勤続15年の割には6千万円程度の金で組織を敵に回し、自分の女を殺されたと逆恨みして証人になろうとするなど、神保が悪い意味で命知らずの無能にしか見えないのが今回困惑するところ。

「やつを罠に嵌めたはいいが、こっちも犠牲を出した…新田がやばい」

罠に嵌めようとしたら返り討ちに遭うのがこの世界のルールです。覚えておきましょう。

 

翌朝、氷室以下芹沢と進司のヤクザチーム2名は、社長不在の高松総業を指揮する幹部の中岡を尾行…かと思いきや拉致・暴行。

昨晩の構成員死体を見せつけ自白を迫るも、容疑を否認する中岡に対し、

「…顔洗ってやれ」水の溜まった洗面台に顔を押し付けるヤクザチーム。

割と長い時間水に顔を押し付けられたことで観念した中岡は、自分は指示で動いていたのみであり、その指示を出していたのは元レンジャー部隊出身の殺し屋・古賀礼二であることを白状。

古賀は拉致した新田を利用し動いてくることが予想されるため、対応が後手に回るMP。

 

当の古賀は富樫と接見しており、神保が証言することで複数の代議士の名前が流れ、これまでの政界工作が台無しになることを食い止めるよう毎回恒例の圧力をしっかりと掛けられていました。

「先生もお前の腕を頼りにしておられる…やれ、必ずだ」

 

その古賀からMPに新田と神保の交換の要求電話が掛けられ、その対応において「神保なんかくれてやりましょうよ!」と神保に対して割と優しい態度を見せていた進司も、このように声を上げるくらいに追い詰められていました。

「要求は飲めんが、一応相手の誘いには乗ろう」

今、新田のヒロイン力が試される。

 

またも古賀から掛かってきた電話に今度は氷室が応答。

毎回氷室を指名する古賀が何か面白い(笑)

新田の無事を確認した氷室は、神保を新田と交換することに承諾、したかと思いきや

「要求は無視」

逆探知で敵のアジトを特定し、今日も大量の銃火器ノルマを達成しMP出撃!

その頃、新田は謎の地下室に連れ込まれていました。

「考えても見ろ、神保は重要な証人…お前とじゃ比較にならん」

 

敵アジトの工場に到着した氷室以下ヤクザチームは奇襲を仕掛け、新田の救出に向かいます。

取り押さえた構成員の銃声で奇襲に気付かれてしまう進司という描写が細かい。

「おい!俺たちの仲間どこだ?」

死体を盾に敵を炙り出し返り討ちの発砲!を浴びせた氷室の発言が、先程の古賀のセリフと対比されておりカッコ良かった場面。

しかし、急所を撃ってから聞くな。

 

何とか地下室を探り当て新田を救出する氷室以下ですが、案の定それは罠であり毒ガス缶を放り投げられた部屋に閉じ込められることに。

氷室以下新田を加えた筋肉ヤクザチームが毒ガス吸って御陀仏になりかけながらも、こんなむさ苦しいやつらと心中してたまるかと頭をフル回転させた氷室は、マガジンから抜いた弾丸の薬莢から火薬を抜き集め、即席爆弾を作り部屋の扉を破壊する。

それと並行して、神保が運ばれてくるであろう地裁周辺のビルにて狙撃の準備を整える古賀は、予定通り神保を運ぶムーディー組の到着を待っていました。

 

地裁に到着し、神保をジープから降ろそうとする松村に、罠をすり抜け間一髪で届く氷室の連絡。

罠に嵌めようとしたら、返り討ちに遭うのがこの世界のルールです。

神保が狙われていることでムーディー組はその場から動けなくなるものの、公判の時間は迫っており、早く証言したい神保は降りたいと駄々を捏ね始め、それを殴って黙らせる松村。

氷室以下筋肉ヤクザチームも地裁に駆けつけ、そこで拷問され徹底的に身体を痛めつけられていたハズなのにピンピンして職場復帰する新田。

前回、四方八方囲まれて銃撃戦を展開していた中で一切被弾しなかったMPですが、被弾していなかったのではなく、並の銃弾が効かない程の強靭な肉体を持っている未確認生命体説が浮上してきました。

 

現場に到着しながらも、古賀の狙撃位置が掴めず迫る公判の時間。

氷室はこの状況において、一か八かの勝負に出る。

「証人を車から出してくれ!狙撃点を探ろう」

「…何だと?」

「古賀は神保を狙撃する、その前に俺たちが古賀を倒す。やってみよう」

※警察官のセリフです。

「…やばいな」

難色を示しながらも、他に手は無いと了解した松村は、警戒しながら神保をジープから降ろし、その後あっさり古賀を見つけ出す氷室。

スコープにめちゃくちゃハッキリ映る古賀の注意を新田が引き、一瞬のスキを突いて発砲!した氷室スナイパーライフルの弾丸が古賀の左胸に突き刺さる!

 

悪魔のスナイパー古賀は倒れ、神保は無事、検察に引き渡されることになり、今回も勝利したマッドポリスに目をやる三田村富樫…。

 

「神保の証言を得て、ジャパンマフィアと政界との黒い癒着にメスが入れられた。マスコミは東京地検特捜部の活躍を讃え、ジャパンマフィアへの不屈の戦いを持ち上げた。

 その陰に、氷室たちマッドポリスの活躍があったことは、誰にも知られていない

 

 

パイロット2話を終えた後の初回ということで、発砲と爆破が抑え気味のやや大人しかった回。

地味なりに即席爆弾作成の手順など凝った展開を見られましたが、速攻でピンピンしてる新田や、あっさり見つかってしまう古賀など、終盤の展開にやや無理があったように見えました。

 

また先述の通り、今回のキーマン神保のキャラ設定がめちゃくちゃな点。

JM勤続15年でありながら、本部への上納金たった6千万円を持ち逃げし、それが原因で自分の女を殺されたことを逆恨みして東京地検に重要な情報をチクろうとするなど、身の程知らずの小物感が激しく、おまけにスナイパー古賀のことも把握していないなど、その行動と持ち合わせてるデータに奥行きが無く、"特捜部における重要な証人"という存在として説得力が薄かったのも辛かったです。

全体的に間延びしている演出も見辛く、前回予告から結構期待して割にあまり伸びの無かったエピソード、という印象。

 

まあところどころ入るアクションや、今では絶対見られない全裸で打ち捨てられる女性の姿など、見どころも多く、最後のナレーションもマッドポリスそのものの生き様を見ているようで良かったです。

 

 

次回、女か、総監か

友よ君はなぜ

大激闘 マッドポリス'80

第2話「No.1抹殺計画」

(監督:関本郁夫 脚本:柏原寛司

 

冒頭からいきなりとあるビルの警備員と管理人に実力行使を働き、また鍵の掛かった社長室のドアノブを発砲!で破壊し、そのまま爆弾で金庫破りを行うマッドポリス

とあるビルの主・前島不動産の社長室の金庫から発見されたヘロインを、なんと屋上から捨てる行為に出ます。

「あ〜もったいねぇなぁ…6kgのヘロインっつったら末端価格で約…18億っすよ18億!」

※警察官のセリフです。

 

「氷室以下マッドポリスのターゲットは、ジャパンマフィアの間では"No.1"と呼ばれているヘロイン密輸部門の黒幕であった。No.1は配下の暴力団前島組を使い、大量のヘロインを密輸している。

 しかしNo.1に関し、氷室たちは何も掴んでいない。No.1を叩かない限り、ジャパンマフィアのヘロイン密輸ルートを壊滅したことにはならないのだ」

MPは自分たちがヘロインの入手ルートの元を潰したことにより、前島組の代表前島が新たなヘロインを得るためにNo.1に泣きつくことが予想され、密輸のためにNo.1が動いたところを押さえるという作戦に出ます。

「No.1燻り出し3段論法…ってとこか」

本部でブリーフィングしながら、悠子が注いだ酒を氷室と松村が酌み交わすのが面白い場面です。

 

前島がNo.1に会うタイミングを図るために、前島組の表の顔である前島不動産にアルバイトとして以前から潜入していた進司は、バレバレの盗聴器を社長室に設置し幹部の会話を盗み聞きしていました。

案の定、ヘロインを奪った相手がMPだと考えた幹部連中は盗聴器の存在に気付いたことで、潜入してる"犬"を炙り出すのと同時に、MPを袋のネズミにするために嘘の緊急会議の情報を流し誘き出そうと計画。

盗聴器があまりにも雑な置き方なのですが、潜入担当の進司は最若手であることを考えると、脇が甘いのも仕方ないかと思うところです。

 

まんまと釣られてホテルにやってきた仮装などもせず隠れる気ゼロなMPは、ロビーにて前島がホテルにやってきたことを確認し、エレベーターでその部屋へと向かいます。

「前島は殺して構わん、しかしNo.1は、生かして捕まえろ。いいな?」

※警察官のセリフです。

会議中(という設定)の部屋に突入したMPは、待ち伏せしていた前島の部下と銃撃戦に。

しかし、不利な状況にも冷静に対処した命知らずの警官たちは発砲!そしてしれっと手榴弾を投げ爆破!!

見事前島組を返り討ちにし、死亡確認を怠らない警察官の鑑っぷりを見せてMPは撤退することに。

 

自分たちが罠に嵌められたことで、潜入している進司の身を案じ、その救出を芹沢と新田に任せ、松村はプレイガイド、氷室は街をぶらつくといいとあるディスコに向かい、それぞれの別行動が開始。

ヤク中が跋扈するディスコにてヘロイン売人のフリをし、No.1の情報収集を行おうとする氷室の前に、

ヤク中とはいえ女性にもパンチ膝蹴りと容赦ない麻薬Gメンが参上!

そこには氷室の先輩刑事であり、敏腕捜査官である坂本主任も駆けつけていました。

「お前は優秀なデカだった。そのお前が今は、本庁勤務を外されてるそうだな……何を嗅ぎ回ってんだ?」

第1話終盤のシーンにおいても、普通の警察官はどうやらマッドポリスの存在を認知しておらず、彼らに恐れおののいているのは上層部だけの可能性が出てきました。

「人のショバ荒らすようなマネはよせ!」

ぶらぶらしないで働け!と氷室に暴力で語りかけ牽制する坂本。

血を拭うようハンカチを渡した後に蹴り落とす、というアメとムチの使い分けが素晴らしい(笑)

「やられてみて初めて分かったけど…警察ってのは暴力的だな」

※警察官のセリフです。

 

先輩たちが思い思いの行動をしているその一方、潜入していた進司は、案の定前島組にフルボッコにされていました。

「柄悪い連中いっぱいおるぞぉ」

「あー先輩より柄の悪いのいましたか」

救出担当の芹沢と新田は前島組事務所に向かい、芹沢は何の違和感もなく前島組のボディガードに加わる(笑)

ついで新田も加わろうとするも流石に止められたので、不意打ちでボディガードをフルボッコにし、更に拳銃まで入手。

ここの場面、芹沢と新田のセリフはほぼアドリブっぽく、任侠ものに多く出演してる2人の掛け合いが味わい深いところ(笑)

 

そのまま進司が捕まってる部屋に向かうも、カチコミに勘付いた組幹部は進司を人質に。

仕方なく銃を捨てる芹沢だが、幹部の目線が拳銃に向かった隙を見逃さず、新田が物陰から芹沢の股下に飛び込み発砲!

組幹部を仕留め、進司救出に成功します。

「おう兄ちゃん、お前なかなか男前になったな」

「先輩と…同じような顔になっちゃったっすよ…」

潜入にバレながらも、MPに関する情報は一切漏らさなかった進司への芹沢らしい労いとも取れる良いシーンでした。

 

同じ頃、松村が調べ上げた前島不動産が協賛してるコンサートを行う予定の海外ミュージシャンが来日

し、氷室、松村、悠子はその荷物と同時にヘロインが密輸されると睨み空港の駐車場で張ることに。

その場での確保は分が悪いとタイミングを図るMPですが、そこに坂本率いる麻薬Gメンが駆けつけ、荷物と共に密輸されたヘロインを確保。

麻薬Gメンに先を越されたことで、せっかく見えかけていたNo.1の行動を追うことが出来なくなってしまい、氷室は嫌がらせに坂本に挨拶。

「あ、ハンカチ洗って返します」

しつこい去り際を見せる氷室を見つめる坂本の横には、「No.2」と書かれたアンプが置かれてありました。

 

度重なる失敗をNo.1に報告する前島ですが、いい加減にしろとついに始末されてしまいます。

そしてそれを指揮したNo.1は、部下にタバコの火を付けさせた際にその顔を明かす。

その正体はは麻薬Gメンであり氷室の先輩刑事・坂本主任であった。

No.1の手がかりを失ったように見えたMPでしたが、進司が盗聴していたNo.1への連絡先、局番「393」から氷室は電話を掛けられていた先が、麻薬捜査本部にあることを突き止めます。

 

とあるバーで鉢合わせ語り合う氷室と坂本(氷室が呼び寄せた?)。

「何故俺の周りをうろついてる?」

「麻薬捜査のコツ、教えてもらおうと思ってさ。行く先々であんたに先を越される…何か特別なルートでも?」

ほぼ直接疑いをぶつける氷室(笑)

「…麻薬捜査は俺の仕事だ。これ以上深入りするとこの前みたいな傷じゃ済まなくなるんじゃないか?」

「退散しましょ……ごちそうさま」

先輩からの優しい圧力に耐えかねた氷室は、確信したように嫌がらせの一言を残してその場を去る。

「こないだのハンカチまだ返してないね、返しますよ…明日」

 

うーんこの一連の流れはやりとり自体は面白いのですが、初めに坂本=No.1であることを(視聴者に)バラしてしまっているので、氷室が推理し直接確認して、真相にたどり着く描写が無駄に長すぎてしまったような印象です。

これなら前島が始末される段階で坂本の顔は見せずに、氷室が局番に気付く→バーで坂本に直接疑念をぶつける→No.1坂本顔見せという流れにしといた方が良かった気がします。

第1話でも潜入捜査の件で色々順番違いが発生していましたが、演出側で少し解釈違いがあったりしたのでしょうか(前島始末というイベントが発生する以上、仕方ない判断だったのかもしれませんが)。

 

バーから戻った氷室は、夜中の麻薬捜査本部に進司を連れて侵入。

いつの間に盗んでいた鍵を使い、押収した麻薬保管庫に忍びこみ、麻薬の袋を開けた氷室はペロッ…うどん粉!」と断定し、麻薬Gメンの誰かがヘロインとうどん粉をすり替えて市場に流通させていたことを見抜き、坂本がNo.1だと確信を持ったことであえてハンカチを置いていき、No.1に挑戦状を叩きつけます。

 

氷室の潜入を受け、JM両輪の三田村富樫と接見するNo.1坂本。

MPが自身の正体に気付いたことで、マークされてることを逆手に取り全組織で返り討ちにする戦法を思いつき実行に移すことに。

つい最近も、似たような作戦で失敗していたような…。

「頼んだぞ、No.1」

 

MPにマークされてることに気付いていながら、行動を起こすNo.1坂本に罠の可能性を見るMP。

しかし、氷室の決意は揺らぐことは無い。

「罠ならハマってやろうじゃねぇか、どうせ一度はケリつけなきゃいけねぇんだ」

※警察官のセリフです。

冗談はさておき、八代キャップのセリフと似てきており、前回引き継いだ"キャップとしてのバトン"を、こういった形で見せてくるのが渋くてカッコいいところ。

今回も机の下のボタンを発動し、おびただしい量の銃火器を持ち出し出動したMPは、No.1坂本が向かった市民会館に駆けつけることに。

ジャケットを脱ぎ、OPでのランボーモードを発動した新田が本気だ!

 

明らかに静かすぎる会館内を探るMPは見晴らしの良い会館ホールに誘い出されてしまい、No.1構成員たちに四方八方から銃撃されることに!

しかし罠に嵌められた(今回2回目)ことに焦らずに、すぐさま自分たちを照らす照明器具を発砲!で破壊し、全くピンチに陥らず次々と構成員を射殺していく(笑)

 

「坂本!いい加減に諦めろ!!」

No.1坂本を追いボイラー室にやってきた氷室は、刑事であり射撃の腕が立つ坂本の銃弾を右腕に受け、両手持ちのライフル銃を使用不能に。

しかし機転を利かせた氷室は、坂本の反応速度の高さを懐中電灯を用いて逆に利用し誘き出し、その隙を逃さず発砲!

氷室の弾丸を受け、立ち上がることもままならない坂本はそれでもまだ拳銃を取ろうとする。

氷室はそんな哀れなNo.1の姿に、最後の一言と共に冷徹な弾丸を見舞う。

「お休み…No.1」

 

「ジャパンマフィア最大の資金源となっていたヘロイン密輸の黒幕・No.1を氷室たちは倒した。しかし、ジャパンマフィアの氷山の一角を崩したに過ぎない。

 ジャパンマフィアの巨大な組織は、依然として、氷室以下マッドポリスたちの前に立ちはだかっている」

着実にJMの要人を潰していくMP。

しかし今回のように、何度も罠に嵌められていてはそう命も保たないと思われるので、油断は禁物だ!

「戦いは、これからなのだ」

 

 

氷室をキャップに据えた新生マッドポリスの活躍が描かれた第2話。

氷室の刑事時代の先輩が登場し、更にその先輩がJMの要人でありそれを乗り越えるという展開により、氷室の決意と、JMには容赦ないマッドポリスのスタンスが更に強調されたエピソードとなりました。

また、前回ではやや割りを食っていた芹沢と新田に活躍のシーンが用意され、松村・悠子のムーディー組との良い差別化が図られたのも良かった点。

坂本の正体バレの順番違いこそ気になりましたが、初回同様発砲!爆破!!が自重されてなくて楽しい話でした。

今後も楽しみに見ていきたいと思います。

 


次回

「ジャパンマフィアと政界との黒い癒着。その鍵を握る幹部が、マッドポリスの罠に落ちた

 

!?

 

 

↓動画リンク貼っておきます(2/24まで)

https://youtu.be/Zz7r0yD3GHs