うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

主役も三倍盛り

ウルトラマンZ

第7話「陛下のメダル」

(監督:坂本浩一 脚本:林壮太郎

 

前回大ピンチになっていたゼロは、四次元からシャイニングゼロを発動し脱出。

マントを羽織ったシャイニングゼロというレアな映像が見られました。

 

そうとは知らず、ストレイジ指令室で大量のカップラーメンを頬張るリク。

負けじとハルキもカップ焼きそばに食らいつきます。

「怪獣みたいな胃袋だね…」

ヨウコ先輩が枯れ専なら、ユカの興味の対象は怪獣になるようです…。

筋肉と頭脳の両手に花状態になったリクは素性について問われるのですが、動画投稿をしている風来坊という色々心配になる自己紹介をします。

"風来坊"というワードに嬉しそうな反応を見せるヘビクラ隊長が美味しい笑

 

そこにストレイジ本部からリクを捕らえるよう指示を受けたという2人組が登場。

しかし闇の勘を働かせた隊長が蹴りを見舞わせると、前回カブラギが召喚した戦闘員に変わり、リクは転送装置のようなもので連れ去られていってしまいます。

ここではハルキとヨウコ先輩の生身アクションが見られ、前回足りていなかった部分を坂本監督が自ら供給。

今回は物語の大事な要素自体はしっかり進めていましたが、前回以上にイベント回としての側面が強く、良い意味で頭空っぽにして見ることができます。

 

「まさか…目的はベリアル因子?やめろ!ベリアルを、安らかに眠らせてやってくれ!!」

リクを誘拐したカブラギは、彼の身体に宿るベリアル因子とデビルスプリンターを掛け合わせ、ついにベリアルメダルを完成させます。

前回リクがデビルスプリンターに対して見せた使命感ですが、ベリアルの尻拭いではなく、自身の父の安らかな眠りを叶えることから来ていると分かりました。

前作「タイガ」でも、ベリアルの因子を悪用して出来上がったニセベリアルに対するゼロの反応が見られた点からも考えられる展開だったと思います。

 

一方ストレイジではユカが機能停止したロボット戦闘員を解析し、その反応が無人地帯の廃工場にあることを探りあてる。

「男と男の約束なんだ!!」

前回リクに協力を申し出たハルキは、男に二言は無いと救出に向かいます。

同じくヨウコ先輩も一般人がミッションエリアにいないことをいいことに

「思いっきり暴れてやる!!」

際どい発言をしていました。

 

「守るぜ、希望!リクくん救出大大作戦」に向かったハルキとヨウコ先輩のW筋肉コンビは、集団で襲ってくる戦闘員に苦戦。

ふっとばされたハルキは、身体をゼットさんにジャックされます。

身体を勝手に動かされ、メダル無しでゼットライザーを起動したハルキはゼットオリジナルになんと等身大変身。

しかしメダルブーストの無い3分の一人前である素体ゼットは等身大がエネルギーを使うこともあって50秒しか活動できず、乱発できる状態ではないと補強。

 

筋肉姉ヨウコ先輩は弟ハルキという壁を失ったことにより苦戦。

そこに等身大ゼットが現れ、まるでダンスのように華麗に戦闘員を駆逐します。

これにはヨウコ先輩で無くてもキュンと来てしまうことでしょう。

しかしこの場面ではヨウコ先輩がうっとりしてるだけで終わってしまったので、ゼットを手助けするなどのシーンは入れてほしかったところ。

 

一方その頃、またも指令室を抜け出した隊長はジャグラーの姿となってリクを救出。

黒幕の狙いがベリアルメダルにあると突き止めるついでに、正体も拝もうと現場に駆けつけたのですがこれは不発。

「正義に目覚めたと言ったろうが」

あまりにリクに協力的であるため、逆に怪しい隊長なのでありました。

 

ベリアルメダルを生成したことにより、検証実験に入るといい光の扉にアクセスするカブラギ。

「ベリアル…古代怪獣…どくろ怪獣…

……キエテ・カレカレータ

カブラギは伏井出先生よろしくベリアル融合獣スカルゴモラに変身。

怪獣に対しては名前ではなく肩書きを呼ぶという辺りが、またも得体の知れない空気を醸し出しています。

 

ジャグラーに救出されたリクは筋肉コンビに合流し、リクを避難させるという名目でハルキからヨウコ先輩を離すよう命令を出すヘビクラ隊長。

無人地帯だったこともあり、かなり強引な命令となりました。

 

なんやかんやありヨウコ先輩を撒いた筋肉の使徒2人は、ここでW変身!

「集うぜ!キラ星!!」

「宇宙拳法!秘伝の神業!!」

夕焼けに舞い降りる2人のウルトラマンが美しい。

ここでのバトルはローアングルからスピーディな演出が見られ、他シリーズになりますが「魔進戦隊キラメイジャー」での同監督演出エピソードにも近いものがありました。

長回しを意識したような撮影法は田口監督に近いものを感じ、本当に坂本監督と田口監督は良い影響を与え合っているライバルのような関係です。

 

しかしカブラギはサンダーキラー、ペダニウムゼットンにもチェンジし、2回連続で苦戦するウルトラ筋肉コンビ。

前回のギルバリス戦においても、ジードは1人なら圧倒していたのですがゼットとコンビを組んだ二回戦(しかもギルバリスは不完全体)では何故か苦戦を強いられていました。

原因はコンビを組んだゼットにありそうですが、

やはり、ポンコツか…!!

 

カラータイマーも点滅し万事休すかというところに主役補正のかかりまくったあの声が響く!

「俺の弟子を名乗るなら、根性見せやがれ!!」

マントを羽織ったウルトラマンゼロ、ついに地球に降臨。

シャイニングゼロになったことで四次元から脱出できたものの、消耗した体力を回復させるのに時間がかかったというゼロ。

誕生から10年で本当にこの人は無敵に近い存在となりました。

「相変わらず"主役は遅れてくる"ってやつですね」

ゼットから奪った主役の座をあっさりゼロに奪い取られたジードは恨み節を一言かけるのですが、それに頼もしくなったと声を掛けるゼロも本当に良いお兄さんです。

「師匠!俺は?俺は!?」

ジードに掛けられた言葉を聞いて、自分への言葉も無いか聞くゼットも大概年下属性です。

「今から見せてみろ、お前がどんだけ強くなったかを」

それに対して背中を並べて戦うことで(例え少しだけだとしても)ゼットを認め、巡り巡った主役の座をゼットに戻す役目を果たしたゼロが最高に格好良く、納得の扱いでした。

3体の筋肉巨人が並び立ったその光景に、ヨウコ先輩は今日も興奮を隠せません。

 

その後はタイプチェンジによって燃えるマグマのファイヤーコンビや、スピード重視の凶器コンビを結成した筋肉師弟はカブラギ融合獣を一方的にフルボッコ

最後はトリプル光線でフィニッシュ!

「そろそろ決めますか!」

「おい、お前が仕切んな!」

「2人とも言い合いしないで!行くよ!!」

「行きましょう!!!」

「「ああ!!」」

師弟コンビに埋もれることもなく、間に立って場を進めるジードの姿に涙が止まりません。

 

戦いを終えたウルトラマンを見送ったヘビクラ隊長ですが、その横を傷ついた身体でよろよろ歩く不審な男が通ります。

声を掛けた隊長は発砲され、その男はよろよろした足取りから徐々に体制を戻して、普通に歩いてその場を去ります。

隊長はその男が落とした社員証を拾い、その名前がカブラギ・シンヤであることを知る…。

 

「お前がゼットの相棒か?」

変身してからはウルトラマン同士だけの会話が進んでいましたが、戦い終わりハルキにもしっかりと声を掛けるゼロ。

ゼットさんの師匠という大先輩にあたるゼロにしっかりと挨拶をするハルキ。

それにものすごく嬉しそうな声で応えるゼロ。

思えば、ゼロが接してきた地球人の中でここまで素直な人はいなかった気もします(レイトは優しい人物でしたが、最初は協力的では無かったですし)。

初登場のピグモンもそうでしたが、自分に好意を向けてくる相手には声色が本当に優しくて、プロの声優の技量にも唸らされ、キャスティングにも恵まれておりウルトラマンの代表的なキャラクターになったことも頷けます。

 

そこに到着したネオ・ブリタニア号から出てきたペガによってヒロインの座すら危うくなったリクは、自身の因子により生まれたベリアルメダルのことに責任を感じてか、この地球に残ろうとします。

しかしそこでハルキが

「リクくん先輩、俺が力を貸すって言ったじゃないっすか!この地球でデビルスプリンターを悪用するやつは、俺とゼットさんがこらしめます!!」

前回と今回中盤での自身の発言を引き合いに出し、力を貸す=協力するというだけに留まらず、宇宙の危機に立ち向かう同士として離れていても共に戦うと筋肉に誓います。

先程の戦闘でジードからゼロ、ゼロからゼットに託された主役の役割をしっかりとハルキも継承した形となり、イベント回でありながらハルキとゼットが本作の主役として立ち上がるエピソードになったという点でもとても印象的なやりとりでした。

前作ではあまり良い印象を持っていなかった林壮太郎氏ですが、キャラも立っていて非常にしっかりとしたシナリオを書けてます。

 

「この地球を2人に任せます!」

「押忍!」

誓いのグータッチで別れ、決意を叫ぶハルキで終了。

 

ゼロ師匠復帰のエピソードということで、イベント要素が強くなり前回同様主役交代の危機があったゼットですが、ゼロの回復待ちや宇宙全体の危機であるデビルスプリンターの存在などを通して、非常にロジカルに進行して見やすいエピソードでした。

また、ゼロとジードの存在を知ることによってハルキとゼットがただの忠犬と化すのではなく、自身の決意を伝えたうえで戦い抜くことを誓うなど、主人公として力強く踏み出せたこともとても良かったです。

 

反面、ヒーローの活躍にクローズアップしすぎた影響で、中盤ストレイジが陰を潜める形になってしまったことは残念でしたが、まあ取捨選択としては妥当かと思われます。

久しぶりの等身大戦闘も素直に楽しかったです。

 

 

次回、ついに監督の煩悩が暴走する。