うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

後光に立つウルトラマン

ウルトラマンZ

第15話「戦士の使命」

(監督:田口清隆 脚本:吹原幸太)

 

ゼットとブルトンが死闘を繰り広げた現場の災害廃棄物処理を行っていた作業員が、いきなり行方不明になるという事件が発生。

それにはブルトンの撃破以来発生している虚空振動が関係していました。

指令室で今日も腕相撲をしていた筋肉姉弟の弟ハルキはまたも敗北。

 

自身の筋トレ不足を憂い、ランニングに向かったところ、宇宙でその虚空振動を調査していた筋肉の使徒・朝倉リクがテレパシーで協力を仰いできました。

前回ブルトンを撃破したことにより、宇宙に必要不可欠な歪みが消滅し、宇宙に穴が空いたとのこと。

「なんかよく分かんないけど…やばそうっすね」

ウルトラマンX」第21話でもそうでしたが、やばい案件に対しては、何がなんでも情報共有と協力が最優先という姿勢はストレスが無くてニュージェネ以降のウルトラシリーズの長所。

 

全てを無に飲み込もうと地球に出現した虚空怪獣グリーザに対し、筋肉の使徒W変身!!

2人の変身バンクが切り貼りされ、目まぐるしく展開されるため、若干目が回ります。

降り立つ両雄ですが、虚空そのものであるグリーザに攻撃はほとんど通じず苦戦。

 

そこに、ジャグライザーを引っ張り出してきたジャグラー隊長が、カブラギから奪ったメダルで第5話以来のフュージョンアップでトライキングに変身し加勢します。

「闇の力……もうちょっとお借りするぜぇ!!」

更に2枚追加してファイブキングになった隊長は、ガンQの力でグリーザを吸い込もうとするも失敗。

「宇宙の穴を塞ぐには、それを縫う針が必要なんです!それは、あの穴の中にしか無い!!」

ジードさん!?」

「リクくん先輩!!」

このままではグリーザに全てが飲み込まれてしまうという危機を避けるため、ジードは自身のウルトラメダルをゼットに託しグリーザにあえて飲み込まれてしまいます。

前回登場時に主役をゼットに託したことで、先輩兼ヒロイン枠として奮闘中です。

 

ユカの分析で(毎回これ書いてる気がする)ジードは、自らをグリーザと同化して一時的に動きを封じていることが判明。

しかしこのままでは、いずれジードの身体が消滅してしまうのと、完全にグリーザを封じきれないという課題が残ります。

ウルトラマンゼットが!…倒しますよ絶対に」

「そのゼットも負けただろう」

 

強がりを言うも、そこから先までは進めないハルキの前に、第2話以来の光の扉アクセス。

先程のジードが言っていた通り、グリーザという宇宙の大きな穴を縫うためには、その中にある針のようなものを手に入れなければなりません。

しかしその"無"を乗り越えることは、簡単なことではありません、、

「無に飲み込まれないためには、理屈を超えたパワーが必要だ。それこそゼロ師匠とジード先輩、あとは…先輩のウルトラヤバい父親・ウルトラマンベリアルのメダルを、組み合わせるとかな……」

まともな対策も打てず、そもそも存在しないベリアルのメダルでもあればなぁとか言い出すゼットさんは相変わらずポンコツ

 

ヒントを得るどころか、ますます途方に暮れるハルキが扉からログアウトしたところを待ち伏せしていたジャグラー隊長。

「話は聞かせてもらったぞ」

「え、あん中の声って外に聞こえるもんなの?」

「生憎地獄耳でな、行くぞ」

ジャグラーがハルキに車を運転させ向かった先は、なんとカブラギの秘密基地!!

発煙弾で不意打ちし、いきなり発砲(恐らくパラライザー)するハルキ!!

不意を突かれたカブラギは、ジャグラーに剣を突きつけられ捕獲。

「昨日はどうも」

「……ノックぐらいしろ」

 

今日も素っ頓狂なテンションで、ハルジャグの尋問に答えるカブラギですが

「ベリアルのメダルを渡せ。早くしろ、このままじゃゲームオーバーだぞ」

特に抵抗を見せずに、大人しくベリアルメダルを渡したカブラギはその場を撤退。

やはりメダルを持つことへのこだわりは感じられず、メダルを誰が手にするかが重要な気がします。

 

「おい、今のは誰だよ。セレブロって言ってたけど、昨日の怪獣はあいつが?あんたもグルなのか!?」

「んなワケねぇだろ、いいから早く変身しろ」

「……あとでちゃんと説明してもらうからな」

光の扉にアクセスしたハルキは、早速ゲットしたベリアルメダル(レア)をウッキウキでゼットさんに自慢。

メダルの出所を機にするゼットさんですが、

「そんなことより早く、リクくん先輩助けて、グリーザをぶちのめしましょう!!」

「よし…使ってみるか!!」

実はベリアルの力に憧れていたのでは、疑惑のあるゼットさんはあっさり受け入れたところ、ゼロ・ジード・ベリアルのメダルがそれぞれ金枠(超レア)に進化。

「ライバル同士のメダルが共鳴して、ウルトラパワーアップしたんだ」

え?笑

特に何のカタルシスも無いところで、あっさりメダルが進化してしまったのですが、問題はここから先でした。

「ハルキ、ウルトラフュージョンだよ!」

「押忍!!ゼロ師匠!ジード先輩!ベリアルうぉぉぉ!?」

「なんだ!?このパワーは!!」

「なんだこれ…メダルが入らない!!」

「これが…メダルの力か!!」

呼び捨てにしようとしたからです(どこかの風来坊も経験済み)

 

「ここは、"無"の中か……身体が…動かない」

グリーザの体内で目覚めたジードは、穴を縫う針となるものを見つけるのですが、その手はそれに届かず。

そしてグリーザは行動再開し、飲み込んだジードのレッキングバーストで街を破壊。

 

「俺たちで助けましょう!今度こそ絶対に!!」

グリーザの出現に、未だメダルと格闘していたハルキは気合を入れ、更にその腕を支えるゼット。

「ハルキ!力を合わせて、闇を飲み込むぞ!!」

「押忍!うぉぉぉぉぉ!!一気に行きますよ!!」

「「チェストぉぉぉぉぉ!!!!」」

2人の力を合わせ、ゼットライザーにゼロビヨンド・ジード・ベリアルアトロシアスのメダルがセットされる!!

「ご唱和ください、我の名を!ウルトラマンゼェット!!」

ウルトラマン!ゼェェェェェット!!!」

近年のシリーズにおいて、主役級の活躍を見せる3ウルトラマンによる新たな姿・デルタライズクローに変身したゼットは、グリーザと一当たりしジードを救出。

 

先程の戦闘ではまともに攻撃が通じなかったグリーザに対し、怒涛のラッシュを仕掛ける主役三倍盛りのゼットは、ジードの助言でグリーザの中にある針のようなものをサルベージ。

それはなんと…ベリアルの生首!?

ではなく"無"の世界に触れたジードにベリアル因子が新たな形を取った結果、魔剣ベリアロクとして発現したとのことです。

 

「グリーザを、穴を塞ぐぞ!!」

針となるものを手に入れたことで意気込むゼットでしたが、ベリアロクは自ら地面に突き刺さり動かず。

「俺様を手にして、お前は何をする?」

なんだか面倒くさいことを聞いてきたベリアロクに、とっとと抜けろと実力行使に出ようとしたゼットに対しハルキは

「ゼットさん!これから一緒に戦っていくんだから、挨拶ぐらいしないと失礼っすよ!!」

ついさっき、痛い目見ましたからね!

「俺、ナツカワハルキっす!今後とも…よろしくお願いします!!」

「もう一度聞く。俺様を手にしてお前は何をする?」

「あいつは存在しちゃいけない宇宙の穴なんす…俺たちで協力して、宇宙の穴を塞ぎましょう!!」

「宇宙の穴か…面白い、斬ってみるか!!」

 

グリーザの放つ光線を飲み込み跳ね返したり、更に踏み外してしまった感のあるベリアル剣の活躍でグリーザにダメージを与えるゼット。

「宇宙の理を乱すやつは、俺たちが叩き斬る!!!」

必殺デスシウムスラッシュでグリーザを撃破!!

前回ゼット(ストレイジ)がブルトンを倒したことにより、宇宙の歪みが消えたことで発生したグリーザですが、元を辿ればセレブロがけしかけた怪獣であり、図らずもハルキからセレブロに対しての挑戦状的なセリフにもなっており、やはり主人公力が高いハルキ。

 

戦い終わり、プリミティブの姿でハルキと対面するジード。

今回役者の都合なのか会話はジードの姿のみでしかしておらず、逆にそれが第7話においてのゼロとハルキの対話と重ねることができ、戦士として成長したジードの姿に変わったのがとても良かった点。

「困った人たちがいれば、どこにでも駆けつけて彼らを守る。それが僕たちウルトラマンの使命ですから!」

ジードライザーをヒカリ博士に直してもらったことにより必要の無くなったキラ星メダルをハルキに託し、別宇宙へデビルスプリンターの調査に戻ったジードの言葉に

ウルトラマンの、使命か…」

と呟くハルキで、つづく。

 

 

この時期恒例のウルトラマンパワーアップ回であり、本作最大の飛び道具といえるベリアロク登場。

登場をただのネタに留めず、ジードを絡めて物語に取り込もうとしてくる姿勢は相変わらず丁寧かつ手堅い仕事です。

ベリアロクを使いこなすことに注力し過ぎて、メダルの進化がかなりあっさりし変身にカタルシスが乗らなかったのは少し残念。

 

今回が前回ジード登場時の第7話の続きと考えると、宇宙のために戦うというハルキの宣言は自然であり、前回14話での「守りたいものを守る」という思いを「手が届く」と変換し、宇宙を守ることも今のハルキとゼットにとっては、手が届く範囲のことになってきているのでは、という可能性も感じられて面白い点です。

前回父親からの受け売りだと書きましたが、ゼットやジードが絡むことで、そこから更にその先へ進む可能性を秘めているハルキ、を描き出したのは見事でした。

 

ウルトラフュージョンの話は、ボイスドラマを見ると自然には感じるものの、TV本編だけだとやや唐突に見えてしまうかもしれません。

まあ総集編からそんなに話数が飛んでいないので、あまり気にするところではないかなとも思います。

ところで気になるのは、メダルを奪われ、正体に気づかれ、アジトすらバレてしまってるカブラギは割と詰み状態に見えるのですが、ここから逆転できるかは彼の主人公力に委ねられるかと思われます(違う

 

デルタライズクローはデザインもストレートにカッコ良く、初登場で難敵グリーザを相手に優勢に戦うなど、かなり良い扱い。

前期ED曲をBGMに戦うのも良かったです。

また、今回も災害表現は凝っており、田口監督の撮り方も安定感があって面白かったです。

ジード登場回ということもあって、正面から後光に立つデルタライズクローが、個人的な神回ジード12話でのマグニフィセントを彷彿とさせて、映像面でも満足度が高かったです。

惜しい点を挙げれば、やはりジード登場ということでストレイジの活躍がほとんど無かったことですが(相手もグリーザなので、特空機では歯が立たないと隊長が制している場面も)、まあ今回に関しても仕方ない部分かと思われます。

 

今回に限ってはジャグラー隊長の行動も、素直にハルキを助けているように見えたのですが、今後はその目的がどう転ぶも楽しみにしたいと思います。

 

 

次回、地平を駆ける獅子を見た