うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

あんたのお宝、押収するぜ

大激闘マッドポリス'80

第7話「地下銀行襲撃」

(監督:村川透 脚本:宮田雪


催涙ガスを発射しながら金庫破りを行う強盗団…その中にはいつものチリチリ頭こと新田がいた!

JMの地下銀行の所在を探るためにその資金調達部隊の山尾グループに潜入する新田は、逃亡する際に駆けつけた警官に発砲!

さすがに殺しはせずに警官の手足を狙い追ってこないよう調整しながら、射撃の腕前を見せることで山尾グループの連中に自身のスキルをアピールして信用させようとするが、

「じゃあ俺も晴れてあんたらのテストに、合格したっていうワケだ」

「そうはいかないよ…」

グループの凄腕・蛭田夫婦に、鮮やかな手並み過ぎて逆に怪しまれてしまう。


「ジャパンマフィアは、傘下の各支部から集めた膨大な資金を自衛するために、地下銀行を作っていた。そして、その行方を必死に追っていた氷室以下マッドポリスは、10日前にようやくその在り処を突き止めたのだった」

10日前…地下銀行の居場所を突き止め、全員で殴り込み発砲!するMPであったが。主要メンバーに資金を持ったまま逃げられ、資金源を叩き潰せず。

このままでは第2の地下銀行を作られてしまうため、氷室以下はそれを阻止するために新田を潜入させることになりました。

序盤に銃撃戦を持ってくる変則パターンでしたが、場面を広く使ったカメラワークとよく動く役者陣のアクションが見応えがあり、すごくワクワクするシーンでした。

「こうして、ジャパンマフィアの第2の地下銀行の壊滅作戦が始まった」


そんな潜入中の新田からの連絡が途絶え早3日。

前回を引きずってか赤のインナーを身につけた氷室レッド以下は、緊急の情報伝達場所であるディスコにすら顔を出さない新田のことを心配している中、銀行襲撃のニュース速報にバッチリと新田が映った(笑)ことで新田の潜入成功と、資金調達部隊が数多くの現金強奪の疑いがある山尾グループであることを確信。

しかし山尾たちはあくまで兵隊に過ぎず、氷室レッド以下はその黒幕の存在も掴むことで真に地下銀行を潰したことになると行動開始。


一方、金庫破りの実績を経たことにより新田は山尾グループを指揮する男と接見。

蛭田夫婦の反対に遭いながらも何とか仲間入りを果たし、2日後大きな仕事があることを知らされる。

「おい…一つだけ言っておく。例えおめぇがサツの犬だろうと何だろうと、今度の仕事はきちんとやってもらうぜ」


しかしTVに大映しになったこともあり、蛭田たちと同じ部屋に監禁状態となった新田は容易に氷室レッド以下と連絡を取れず、痺れを切らした結果、トイレに行くフリをして、監禁されてるビルの窓からモロ見えの公衆電話で連絡を取ろうとしてしまい、あっさり蛭田夫婦にバレてしまいます。

氷室も氷室で気が利かず、電話越しに「新田!今どこにいる?」とか声を上げてしまい、前回減少傾向にあった「迂闊」ゲージがチーム内で伝染してるぞ!!

ここで完全に正体に気付かれてしまった!かと思いきやここの場面では新田が何とか誤魔化した模様。

新田がボコられていたのと同じ頃、三田村富樫と接見していた代表の男は奪ったブツをブラックマーケットに回すまでの間、地下銀行に厳重に管理するという自分たちの任務を確認。

今回の圧力はややあっさり目でした。


未だ疑いが晴れず監禁状態の新田は、蛭田夫婦が出かけたのを好機として見張り役のギャング見習い・次郎を「女が待ってるから紹介する」と焚き付け、2人で緊急連絡場所のディスコに向かうことに成功。

ディスコでは進司と悠子が既に踊り狂っており、新田は2人と接触して情報伝達しようとするも、出かけると称して自分たちの後を尾けていた蛭田夫婦の存在に気付き、いきなり進司をぶん殴る(笑)

痴情のもつれのフリをして(女が待ってるという話からも自然な展開)掴みかかった際に、小声で進司に自身が監禁されているビルの所在を教え、パンチ追加のついで悠子にも2発程かましディスコを後にし、何とか蛭田夫婦の目も誤魔化す。

殴られた直後に愚痴りながらも、そのまま踊り出すのが精鋭部隊の嗜み。


進司からの連絡で、新田の監禁場所が渋谷の高森金融であることを知った年長組3人は山尾グループを指揮している男が、影のブローカー高森であることを確認。

2日後に強奪されるブツが例の地下銀行に入れられると確信した氷室レッド以下は、高森をマークすることで地下銀行に辿り着けると張り込みを開始し、ここで会話からそのまま久々の銃火器ノルマと専用BGMが差し込まれ、笑う場面では無いのですが、何だかとても可笑しかったです(笑)


「ギャングとアーメンが何の関係あるん?」

張り込み中2人揃って外出した高森と山尾の後を追い、教会にやってきた芹沢はそこで謎の人物と何やらやり取りをする2人を目撃。

その人物は富樫ともう一人、新たな地下銀行の管理を担当するアメリカ人・メジャーであり、盗みに入る遠藤宝石店の図面を彼らから渡される高森らは即座にその場を退席。

教会でギャングがやり取りをするという場面が、罪深すぎて色々凶悪。


富樫からもらった図面を持ち帰り作戦会議を行う高森たちの様子を見て、新田なら掴んだ情報を何かしらの手段で伝えてくるという氷室(もうレッドじゃなくていつもの格好、やっぱこっちの方がカッコいい)の予想通り、高森たちが寝静まった後に電灯のモールス信号を使い、仲間たちに襲撃場所を伝達する新田。

しかしもちろん、蛭田夫婦の目を欺くことは出来ず、情報は伝えられたものの新田は気絶させられてしまいます。


完全に正体が割れた新田は蛭田に射殺されそうになるも、高森はまだ金庫破りとして利用価値はあると制止。

「予定通りやる、やらなきゃならねぇんだよ。お上からの命令でな」

どこも人手不足は深刻です。

更に、敢えて自分たちの後をMPに追わせることで彼らを一網打尽にしようと計画。

そ、それはまずい流れだ…。

 


実行日の朝、新田を連れ遠藤宝石店に向かった高森たちを2班に分かれ張り込むMP。

警備員を笑いながらあっさり撃ち殺す蛭田妻が重ねて凶悪なのですが、今回この蛭田妻を演じる根岸とし江氏の演技が本当に恐ろしくて、それだけで見応えがあります。

手筈通り金庫の開錠を進める新田を尻目に、MPが自分たちを張っていながら手を出せないことを嘲笑する蛭田。

「てめぇの仲間が金庫破っているのを知りながら、やつら地下銀行の場所行くまで手が出せないんだよ…ブフフッ!…ジリジリしてるやつらの顔が目に浮かぶよ!!」

そ、それはまずい流れだ…!!

JMらしい性格の悪いセリフですが、同時にフラグとなってしまってるので、やはり世界は残酷である。


新田が金庫を破り、宝石を持ち出し逃走した高森たちを追いかけたMPは待ち受けていたダンプカーの岩石落下を目の当たりにしたことで、歴戦の猛者としての経験から即座に罠であると判断し、先制の発砲!

罠に嵌めようとしたら以下略。

罠であったことは何だったのやら、すぐさま高森たちを追い詰める(あっさり射殺される山尾が本当に哀れ…)氷室以下ですが、新田を盾にされ反撃できず。

銃を捨てさせられ、あわやMP全滅の危機…?というところで教会からメジャーの動向を探り別行動を取っていた芹沢が合流し不意打ちの発砲!で蛭田妻を射殺し、新田を取り返すことに成功!!

その新田が囮になり隙を作ったことで蛭田と高森もあっさり射殺され、一人残った次郎は苦し紛れに発砲!するもその弾丸は氷室たちに届かず、ジリジリと徒歩で距離を詰められ地下銀行の居場所を教えてしまう。

レベルの低いギャングの弾丸など、当たったところで痛くも痒くも無い。

「おい、お前なぁギャング向かねぇから、田舎に帰れ」

※警察官のセリフです(やっと言えた)

しかしいくらレベル1以下の構成員とは言え、全国制覇を成し遂げたJMが田舎に帰った裏切り者を放っておくでしょうか。

「ねぇ氷室さん…もし、私がその組織のボスだったら、どんなことをしてもNo.2を探し出して、自分たちの手に取り戻すでしょうね。

 ボスの名前を喋るなんて、許せないと思わない?そういう男は、組織のために抹殺しなくちゃいけないわ」


地下銀行の居場所が、芹沢の調査していたメジャーの在籍する米軍基地にあることを知ったMPは金網フェンスをペンチで切って侵入(笑)

色々と危ない描写だぞ!!

そして新田は今回もボロボロになりながら任務に合流し、未確認生命体のフィジカルは天井知らずである。

最後の抵抗でブレーカーを落とし発砲!しようとするメジャーですが、6対1で敵うハズも無く呆気なく射殺。

MPは地下銀行を潰すことに成功し、それは富樫の耳にも届いたことで、初めて三田村富樫の顔に焦りが見えることに。

「ジャパンマフィアの地下銀行は壊滅した。だが、いずれ組織の資金を自衛するための"第3の地下銀行"がどこかに作られることは間違いなかった。

 ジャパンマフィアのその膨大な資金を断つ道は、今、やっとその第一歩を記したに過ぎないのだった」

何だかいつも第一歩で止まってる気が…。

 

 

銃撃戦が冒頭から展開され、更にギャング組の行動が中心となるこれまでとまた趣向の違う回となりましたが、その上で改めてジャパンマフィアという組織の凶悪な部分が掘り下げられたのは良かったところ。

それでいて正体の割れた新田をすぐ殺さずに、利用できるだけして最後は仲間たちも巻き込んで始末しようという点が、極悪ぶりと最終的には敗北を担う"悪役"としての姿が凝縮されており、印象的でした。


一応JMは毎回違う部隊が(麻薬、密輸、賭博組織等々)動いていることから、各自が情報共有を取っている可能性は極めて低く、逆に毎度様々な事件に対応するMPと踏んでる場数に大きな違いが生じ、罠に嵌めてもあっさり対応されてしまうのは必然かと思われます。

そしてこれまでにあらゆる組織を潰され、今度は資金源を叩き潰された三田村富樫にも焦りが見え始め、このエピソードがまた大きな転機になるのかも。


他にも、今回アクションシーンがスピーディで映像的な押し出しが強かったのと、細かい場面ですが、寝る順番をジャンケンで決めるツートップや高森たちの狙いが何かで賭け事を行う悠子と進司の2人など、ある程度ギャグを絡めて話が重苦しくなり過ぎず、キャラの茶目っ気にも繋がるシーンが入ってたのも良かった点でした。

新田の陰口を言う際に「モンチッチ」と言うのもなかなか面白かったです。

 

 

次回、密輸再び。

「スーパーポリスアクション・大激闘マッドポリス'80!」

あ、普通になった。