うらひろの日記

その場で思ったこと、好きなもの、書いてみます。

進司!新田を射て

大激闘マッドポリス'80

第11話「爆殺マシーン」

(監督:野田幸男 脚本:宮田雪


「東南アジアの各地で大量の日本製ニセドル紙幣が発見された。だが、その国内での流出ルートの全貌は警視庁公安三課の必死の捜査にも関わらず、容易に掴むことは出来なかった。

 そして、ついに氷室以下マッドポリスに特別な任務が下された。それはニセドル密輸組織の、非合法による壊滅指令であった

歩道橋をバイクで駆け抜ける赤と黒の男女---進司と悠子は、殴る蹴るなどの暴行でとあるライダーを取り調べ。

ナレーションに被せられる映像にも、バットで密輸組織の人物を叩きふせる新田が映されたりなど、冒頭から暴力描写がフルスロットルで言葉通りMPの非合法っぷりが強調されます。


発砲!によってバイクから引き摺り下ろされたチンピライダーはただのトカゲの尻尾であったものの、大手製紙会社だと思われる佐藤製紙が造幣局に運ぶ紙を密輸組織がかっぱらう予定があることを聞き出す。

ニセ紙幣の製造に本物の紙幣と同じ紙が使われれば、ニセ紙幣がより完璧なものになってしまうことを危惧した進司と悠子は密輸組織にJMが絡んでいることを確信し、輸送車の確保に向かうも時既に遅く、まんまと紙をJM構成員たちに持っていかれてしまいます。

トレーラーにぞろぞろ付いていって発砲!してくる構成員が色々容赦ない。


輸送車には逃げられたものの、辛うじて射殺した構成員が所持していたニセ紙幣に、優れた原版の作成技術があることを睨んだ進司は心当たりのある人物として3年前に自分が逮捕した黒崎健二のもとを訪れる。

半年前に刑務所を出ていた元印刷工場の工場長である黒崎は案の定JMに金をちらつかされ、その印刷技術を提供することになっており、夜の12時に原版を金と引き換えに引き渡すことになっていました。

取引現場に氷室以下も駆けつけ、珍しく先回りができたぞマッドポリス


「とっつぁん、大丈夫だから心配すんな。俺は嘘つかないから」

暗闇に潜むMPというすごく見づらい画面で取引の時間を待つ進司と黒崎のとっつぁん。

工場の表通りでブツを引き渡すことになり、影で身を潜める進司でしたが、なんと現れた構成員は取引する間も与えずに黒崎を轢殺。

物陰から出てきた氷室の発砲!によって原版こそ守れたものの、黒崎を守りきれなかった進司は怒りのままバイクに跨り、逃げた構成員を追って単身特攻を仕掛ける。

しかしキャップから引き継がれた迂闊エネルギーが高まったことにより逆に気絶させられ、2話連続で囚われの身になってしまいます。


拉致された敵のアジトで目を覚ました進司の前に現れた男は仙波三郎

表向きは貿易会社の経営をしているが、裏では指名手配されているJM幹部を何人も密出国させている人間密輸のエキスパートであり、その腕を買われニセドル製造組織のトップに選ばれていた男であった。

そしてその横に立つ沢木一彦は元過激派で連続企業爆破事件の犯人として指名手配を受け、治安当局が血眼になって探してる重要人物。

沢木がニセドル紙幣の運び役になることを条件に、沢木の密出国を約束した仙波は沢木を右腕として働かせていました。

医大出身の沢木は爆破物だけでなく薬物に関する知識も豊富であり、なんと催眠を可能とする薬物を進司に投与!

MPの手に渡ったニセ紙幣の原版を、同じくMPである進司の手によって取り戻そうとするついで、ダイナマイトで吹き飛ばすよう指示。

進司は手元にあった釘を手に刺し正気を保とうとするも、薬物の効果と沢木の言葉巧みな暗示によってとうとう催眠状態になり犬と化してしまう

「いいか?今からお前は、このイヤホンから聞こえてくる俺の声の言う通りに動くんだ。立て!立つんだ!!」

この展開、どこかで見たことがあると思ったら、あれだ、竜馬さんだ…(『特警ウインスペクター』第15話「竜馬!正木を射て」参照)


最年少が凄まじい体験をしていることなど露も知らず、アジトでひたすら談笑する氷室(というより渡瀬さん)は進司の帰りを飯でも食いながら待とうと悠子に財布を渡し、買い出しに行かせることに。

部下の信頼を得るためには、まずは胃袋から掴むのがキャップの心得。

ここの場面本当に楽しそうに会話しており、特に氷室(というより渡瀬さん)はもはや素に戻って大笑いしているのが大変微笑ましいのですが、直前で進司が酷い目に遭っているのでやや不謹慎に見えてしまうのが困るところ(笑)

インスタントしか作れない悠子(そういや石上の時のコーヒーもインスタントだった)を指摘するのは芹沢にやたらツボっていましたが、直前まで何かやりとりがあったのでしょうか。

いずれにしても、当時の現場の雰囲気を感じ取ることが出来て何だか嬉しくなった場面です。


マッドポリスはお前の敵だ。やつらをそのダイナマイトで吹っ飛ばして、原版を取り戻してくるんだ」

薬物の影響を受け、更にイヤホンで操られているダーク進司は爆走バイクでMPアジトに帰還し、手筈通りに原版を奪いダイナマイトでアジトを爆破!!

しかし返り討ちエネルギーが作用したことで、威力が全く足りていなかったダイナマイトはMPをギャグ時空に放り込んだだけに留まり、どうして今回は進司側と氷室以下側でここまで温度差が激しいのか(笑)

進司の異変を真っ先に感じ取り、新田の反撃も即座に止める氷室はカッコ良かったのですが。


原版を奪い逃走した進司ですが、用済みになったことで構成員の発砲!によって重傷を負い入院、氷室以下は進司が目を覚ますのを全員で病室で待っている間にも、原版が奪われより完璧になったニセ紙幣の製造は行われていました。

目を覚ました進司は氷室以下の尋問じゃなかった問いかけに応じ、自身が連れてかれた敵のアジトの特徴を思い出す。

灯台が見えたことから港付近にアジトがあるという疑いを持ち、更に現場に行けば分かると傷を負いながらも同行を懇願する進司を連れ、氷室以下は出撃!!


何故か峰不二子スタイルの悠子にアシストされなる進司の証言から、港の近くにある仙波貿易がアジトだと確信した氷室以下は、そこに潜んでいた構成員を返り討ちにし、仙波や沢木たちが輸送船に向かったことを聴取。

何故か港にあった自前のフェリー(船舶免許を持ってる梅宮さんが本当に運転?)で輸送船まで向かったMPは、呑気に船の階段を駆け上がる構成員たちに発砲の嵐!

的がいっぱいだぜぇぇぇぇぇ!!!!!

輸送船を舞台に展開される海上の銃撃戦は迫力があり、色々振り幅のあるエピソードですがアクションシーンをじっくりと見せてくれるのは良い判断だったと思います。

ギャグ要員にされがちだった芹沢にもしっかりと活躍の場面が用意されており、バランスを保ってくれたのも好印象。


悠子のアシスト付きとはいえ割とピンピンしてる進司が未確認生命体っぷりを見せつけつつ、自らを洗脳し耐えがたい屈辱と仲間を皆殺しにするよう指示を与えた沢木を追い詰める。

「撃つなぁ!う、撃たないでくれぇ!!」

「俺が撃つんじゃないんだぜ…俺の耳で、誰かの声が撃て…撃てって言ってんだよ……!!」

※警察官のセリフです。

果たしてその声は沢木のものだったのか、それとも言葉もなく無残に轢殺された黒崎のとっつぁんのものだったのか…。


沢木も撃たれ、ニセ紙幣も手放した仙波はフェリーで1人逃走しようとするも、それを追いかけてきた氷室、進司、悠子の3人が乗り込んだフェリーチェイスの末、氷室によって射殺。

MPの勝利と進司の頑張りを称えてか、タバコの火を進司と共にする氷室がやっぱりクールで美味しい中、早めに流れるEDと被さりナレーションで締め。

残り3人がドタドタと船の階段から降りてくるのはシュールでした。

「ジャパンマフィアのニセドル密輸組織は壊滅し、沢木の国外逃亡は阻止された。

 長い闇の中の戦いが終わった。だが彼らの行く手には、依然として十数部門に及ぶジャパンマフィアの黒い密輸組織が横たわっていた。

 そして、それらを根こそぎに壊滅していくこと無しに、彼らには本当の安らぎの日は訪れなかった

 

 

地下銀行襲撃」の脚本を担当した宮田氏の再登板となった今回。

前回登板時と同様MPらしい尖った発言が少ないのはやや残念でしたが、沢木を撃つ際の進司のセリフはカッコ良かったです。

黒崎のとっつぁんも絡めた発言にしてくれればもっと良かったのですが…。

ただ後半は三田村富樫が登場しない代わりにボスが2人組なことがパターン化してきましたが、"人間密輸のエキスパート(人の扱いに長けてる)"と"医大出身の過激派"という強烈なコンビを出し、それをMPが打ち破る姿を描くことで氷室以下のヒーロー性を引き立てるシナリオはやはり安定感があります。

 

余談ですが以前気になって調べた事項として、本作と筆者がよく見る東映特撮に共通するスタッフを探してみたところ、そのほとんどは繋がりは無く、今回助監督としてクレジットされていた澤井信一郎監督(『宇宙刑事シャイダー』『重甲ビーファイター』などに参加)の名前しか確認できませんでした。

クレジットされてない人物で現在関わりのある方もいる可能性はありますが、特撮とほとんど繋がりが無い本作にも徹底したヒーロー性が描かれていることから、時代劇や任侠ドラマ、刑事ドラマを源流とする東映という会社の地盤には、あらゆる作品ジャンルにおいても共通する"軸"が存在すると考えると色々面白いところです。

 

更なる余談ですが先日放送の『特捜9』第4シーズン第3話において、津田寛治氏演じる村瀬刑事が過去を思い出すという名目で、渡瀬恒彦さんの姿が回想シーンで蘇りました。

色々と込み上げる想いがある中、今回役者たちの素で楽しそうなシーンも描かれて、そういった面でも見ることができて良かった回だと思います。

大爆笑する渡瀬さん、またどこかで見てみたい。

 

 

次回、ショッ○ー?

そうよ私はマフィア座の男

大激闘マッドポリス'80

第10話「処刑儀式」

(監督:野田幸男 脚本:高田純)

 

総会屋(そうかいや) とは、日本において、株式会社の株式を若干数保有し株主としての権利行使を濫用することで会社等から不当に金品を収受、または要求する者および組織を指す。

(参照:Wikipedia


国内最大手の総合商社である栄光商事。

その乗っ取りを図るJM系総会屋のNo.1的存在・吹上政義の具体的な計画を探るため、氷室は芹沢と進司を総会屋見習いとして、そして悠子を吹上が通うクラブにホステスとして潜入させ動向を確認していました。

年商3兆円の利権をJMの手に渡さないため、氷室以下マッドポリスは2週間後に行われる栄光商事の株主総会までに何か動きがあると見て各々行動開始。


総会屋に潜入を続ける芹沢と進司は、栄光商事副社長の狭山と吹上が密会している現場を目撃し、更に彼らが共謀して社長の木田を殺そうとしていることを盗聴。

「木田は現場から叩き上げた技術畑のワンマン社長。あの時代遅れの頭に、近代経営を任されないというのがあんたの持論だったはずだ。我々はただそれを、手伝おうと言ってるだけの話だ」

今度の株主総会で次期社長に推薦してもらうことを条件に、狭山副社長は吹上の立てた社長暗殺計画を協力することになります。

一方、命が狙われている当の木田社長はというと、平日の昼間から歌謡ショーを観覧し道楽に耽っていた(笑)

まあこれでは時代遅れのワンマン社長と言われても仕方ない。

吹上のセリフにもある通り、木田は60歳でありながらかなり高齢社長なキャスティングとキャラ描写であり、逆に狭山副社長をビジネスマンとしての側面が強い見た目にすることでシチュエーションを補強してきます。


「部下に命狙われているのに、呑気なことで」

そんな木田社長を張っていた氷室、松村、新田の潜入ハブられトリオは(新田の金で)社長運転手を買収し氷室と交代、歌謡ショーが終わって出てきた社長に警護とは名ばかりの誘拐を行う。

ドライバー氷室は車内での移動中に、狭山副社長が吹上と共謀し社長暗殺計画を立ててることを告げ、しかし曲がりなりにも20年来の関係である腹心の裏切りと目の前の誘拐犯の言うことが信じられない木田社長に対し、自身を狙う暗殺カーが尾けていることを指摘。更に

「信じられないんでしたら、こっちから仕掛けてみますか?」

氷室は一気にスピードを上げ、展開される迫力のカーチェイス!!


暗殺カーの主(冒頭で芹沢と進司に総会屋活動を行わせるよう指示していた男)もドライビングテクと発砲!を組み合わせて応戦するも、更に後を尾けていた松村新田カーに挟み撃ちにされ車を土手に落としてしまう。

命の危険を理解した木田社長は氷室以下の言葉を信用し、改めて警護の依頼。

氷室以下はそれを快諾しヒーロームーブを見せる…かと思いきや、

「勘違いされちゃ困る。我々にとって、あなたがどこで死のうが問題じゃない。我々の目的はジャパンマフィアの陰謀を叩き潰す…それだけです」

※市民の安全と平和を守るべき警察官のセリフです。

ご丁寧に忠告だけに現れた誘拐犯を前にし、何だコイツ…という表情になる社長が大変良い味(笑)


同じ頃、吹上の動きを探っていた芹沢進司コンビは所長室にて吹上の婦人を名乗る怪しい2人組と遭遇。

しかしそれは罠であり、実は男だった婦人2人は鍛え抜かれたマッスルを見せつけた上、蹴り技で芹沢と進司をあっさり気絶させ、吹上はその様子を隠し部屋にて、爪に何かを塗りながら傍観していた…。

余談ですが、婦人の片方は時代劇においてその顔を知らない者はいないと言われる、伝説の斬られ役・故福本清三氏。

福本氏の現代劇での活躍どころか、細マッチョなスタイルと華麗なハイキックを見られるのは『マッドポリス』のみ!!(探せば他にもあるかもしれない)


閉店したガソリンスタンドの地下に設けられたJMの私設刑務所に閉じ込められた総会屋見習いの2人は、栄光商事のNo.2である金岡専務が電気イスで処刑される姿を目撃させられ、専務の登場はやや唐突だったもののノリノリで電気イスを作動させる婦人2人の悪辣さが強調され、JMの悪役強度がしっかりとキープできているのが本作らしい手堅いところ。

「妙な考えを起こしても結局死刑からは免れない。ま、せいぜい獄中生活を楽しむことだな」

凄惨な殺害現場にさすがに険しい顔になった2人に、爪を気にしながら笑いかける吹上のボス強度も高く、やはり悪役はここまでやってくれないとですね、ハイ。


場所は変わり、吹上はクラブにて社長暗殺計画を仄めかす発言をし、それを耳にした悠子は仲間たちに報告した直後に婦人2人に捕まってしまいます。

そんなことも知らず報告のみ受けたハブられトリオは、翌朝木田社長が汗を流すアスレティッククラブ(要はスポーツジム)に向かうも、そこはもぬけの殻であり、MPツートップは罠に嵌ったことを確信。

悠子が人質にされツートップはあわや蜂の巣、になる直前に別行動していた新田のフォローであっという間に形勢逆転し、有利だったはずの婦人2人を含む吹上構成員はすっかりへっぴり腰になり、婦人2人はあっさり撤退。

罠に嵌め以下略。


後の無くなった吹上は暗殺カーの主・平山に総会屋見習いの処刑を命じ、計画を早め社長暗殺を明日決行することに。

処刑が決まっていたその頃、芹沢は獄中生活の影響で幼児退行し、植物を愛でていた。

もちろんそれは看守を油断させる演技であり、不意打ちで牢獄の鍵を奪い取った総会屋見習いは、全く働かない監視係と監視用のクセに何故か動き回るカメラの死角を駆け抜けながら刑務所にやってきた平山の身柄を確保。

構成員のレベルは岩崎軍団に比べて下がりに下がりまくってますね…。


直後、社長暗殺計画の内容を探るため平山を電気イス(出力が低い段階からスタート)で取調べとは名ばかりの拷問を行い、さっきの険しい顔は「俺たちだったら、もっとじっくりやるのにもったいねぇなぁ…」みたいな表情だったようにも見えてきて、本当に期待を裏切らない。

徐々に出力を上げ、木田社長の別荘で"パーティ"を行うために夜中の12時に社長を誘拐する計画をがあることを聴取した総会屋見習い改めMPヤクザコンビの連絡を受け、氷室以下は自宅にて趣味の音楽鑑賞に興じていた木田社長の安否確認に向かう(その際あっさり風味にノルマ達成)も、一歩遅く社長は既に眠らされ婦人2人に誘拐された後でした。

同じ頃、栄光商事の株主総会が行われる会場にて、自身がその場を取り仕切る姿を妄想し自己肯定力を高めていた吹上は、そこで3話ぶりに登場した三田村富樫と接見。

いやぁ私もそういう経験あるよと親近感を醸し出す富樫ですが、

「まあ、遠慮しとこう…君たちの"パーティ"は我々の神経には耐えられんよ」

「まあ、せいぜい楽しくやることだ」

圧力を掛けに行ったら何となく察しの付く"パーティ"に誘われるというカウンターを喰らい、やんわりお断りすることに。


直後、薄明かりの間にて吹上と狭山副社長を含む女装した男たちが美川憲一の歌を歌いながら酒を飲む謎の会="パーティ"が執り行われ、そこにメインゲストとして身ぐるみ剥がされた木田社長が車椅子に縛られ登場し、ムチで痛めつけられることに。

「どうせ秘密パーティで変死するスキャンダル社長だ。思いっきりぶちのめしてやれ」

木田社長が読んでいた新聞にて、電気イスで処刑された金岡専務が自殺扱いになってたことを伏線として妙な殺し方にこだわる吹上を描いていますが、とりあえず殺してから題名考えましたみたいなやっつけ感がいっそ清々しい(笑)


木田社長にトドメの毒注射が打たれる直前、正義の破壊者MPが駆けつけ、痛めつけられ意識の朦朧とする社長を中央に配置し展開される発砲!の応酬!!

これ絶対社長にも弾当たってると思うのですが、もしかしたら社長も未確認生命体…?

弱点であるどたまをぶち抜かれそうになる社長を守りつつ(今回は新田が大活躍)、狭山も射殺し、吹上と福本婦人を追い詰めるも庭石を盾にされた氷室は、すかさず今日の隠れMVP新田の持ってきた庭石を粉々にする破壊力を秘めたMPスナイパーライフルを持ち出し、福本婦人を撃ち抜き、さすがの散り際を見せた後盾の無くなった吹上をゆっくりじっくりと狙いを定め…発砲!!で処刑執行。

今日もマッドポリスは勝利を収めました。


時間は経ち、栄光商事株主総会当日。

木田社長の命の危機を救ったMPは、総会にて感謝状を渡されていた…なんてことはなく、場外の階段に締め出されていた(笑)

ちゃっかりと社長親派の株主を抱え込んでいた木田社長は株主総会にて、数日前に死ぬ寸前まで痛めつけられていたことなど何のそのという姿で堂々と総会を仕切り、JMに栄光商事が渡らなかったことを行動で示したのは印象的。

「しかしあのおっさん、俺らに何の挨拶もねぇよ」

まあ、どっかのキャップが正式な警護依頼断ってましたから、自業自得ですね。

その当のキャップ、クールに無言で去ろうとするも総会の看板にタバコを押し当てるという微妙に人間の小ささを見せて今回は劇終。

「栄光商事の株主総会は、狭山を欠いたまま行われ、現木田体制の存続は圧倒的多数で可決した。

 しかし氷室には、ジャパンマフィアがこのまま身を引くとは到底信じがたかった。次にこの悪の組織はどんな手段を講じて、マッドポリスに挑戦してくるのだろうか」

 

 

本作では初めて2話連続で同じ監督の作品じゃなかった上、初の2回目のローテ担当としてサードパイロットの野田監督が再登板。

脚本の高田さんと併せて第5話と同じ布陣となりましたが、容赦の無い拷問、凄惨な殺害現場、車同士がぶつかり合うカーチェイスなど、前回登板で印象的だった点を残しながら、細かい部分に伏線を散りばめ話の流れに説得力を持たせる非常に安定感のある仕事っぷりを見せてくれました。

予告と動画サムネの段階では10話目にしてついに崩しに入るのか色々とヒヤヒヤしましたが、いつもの雰囲気を消すことなく新しい見せ方を考えてるようでとりあえず一安心。

 

また、前回の浅倉に負けず劣らずのゲスト陣が非常に魅力的で、なんとなく正体の予想できた吹上を隠れ蓑として自身もおかしな格好に身を包む狭山副社長は確かに前衛的で、秀逸なキャラ描写でした。

その対比として、半分耄碌してるような状態の時代遅れなワンマン社長と言われていた木田社長は冒頭から妙に肝が据わっており、更に最後はちゃっかり親派の株主を抱え込む政治力の高さも見せるなど、やり手社長としてきっちりと描かれ、現体制に不満を感じ反乱を起こそうとするも、結局現役ボスを崩さないサラリーマンの悲哀を感じ取ることができ、割と現代でも通用しそうなテーマが展開されたことに率直に驚きました。

男女平等や性差別などが騒がれる現代において今回みたいな描写は色々難しそうですが(富樫が我々の神経には耐えられないとか言っちゃってますし)、40年以上前にこういうシーンがあるというのはまた一つ勉強になりました。

 

もう一つ、今回注目だったのは氷室が木田社長の警護依頼を断っていたこと。

美術館の地下金庫襲撃の際に会議で一般市民が巻き込まれることを考慮する姿こそ描かれていましたが「傷つけることは無いながら、守ってやることも無い」というMPのスタンスは唯一無二。

OPナレーションでも宿願はJMの壊滅のみで、もちろん名誉欲しさに敵を倒しているワケではないMPですが、考えてみれば彼らの勝利は讃えられることも無ければ一般に知られることも無いというのはダークヒーローとしては王道ですが、終盤に向けてこの要素を拾って広げてくれれば嬉しいところ。

マッドポリスとジャパンマフィアの大激闘は、このまま歴史の闇に葬られてしまうのか。

楽しみにしていきたい部分です。

 

 

次回、燃えろ進司!!

あなたはそこにいますか?

ガールガンレディ

第1話「真夜中の光弾女子高生」

(監督:瀧悠輔 脚本:宮本武史)


「私、ちゃんといるよね…?」

教室の中で孤立し、自身の存在意義に迷いを抱えている女子高生・立花小春は教室に鎮座していた座り主不明の机を運んでる途中で転んで怪我したことで仮の保健室(多目的室を仮使用)に向かい、勤務中に保健室でプラモを作る保険の先生と遭遇。


「なんか神様と同じだと思うんだよね…」

実はプラモ好きだった小春がプラモに目を輝かせているのをいいことに、自らのプラモ愛を女子高生に語り出す先生が限りなくアウトなのですが、そこに生徒会長であり小春の幼なじみである門脇松子が出現。

職務中にプラモを作ってる先生の勤務態度に対し生徒会に苦情が来てるらしく、それを注意するために定期的に見回りをしているみたいなのですが、松子は過度にプラモデルに拒絶反応を見せます。

「プラモデルなんて…くだらない」

ただこの場面、先生はどちらかというと保健室でプリンアラモード食ってる方が危ういように見えるのが困惑します。


ガールガンレディ…特別なプラモデルさ。今手に入れなければ、もう二度と手に入らないだろうね」

放課後、プラモ熱を刺激された小春は、濱田岳が店主として勤める模型店ヲタク心をくすぐられていた。

「このプラモデルたちは、持ち主の人生を変えると言われてるんだ。かくいう私も、変えられてしまった一人だけどね」

「人生を変える、か…」

ちょうど現在土曜日の朝に『ティガ・ダイナ・ガイア』が放送されてるのも働いて何だか色々気になってしまうシーン(笑)

美少女キャラのプラモである"ガールガンレディ"と対を成す銃型のプラモ"アタックガールガン"に不思議な魅力を感じた小春は2つとも我が家にお迎えし、その晩早速ニッパーを使ってプラモを組み上げる小春、と同時に流れ出す謎の歌とダンスムービー。

歌詞をよーく聴いてみると…先生のプリンアラモードは伏線だったのか!?


プラモを組み上げた達成感からか(のめり込むと時間を忘れると保険の先生から言及はあった)そのまま眠りについた小春は直後、なぜか無人の教室に立っており、そこで自分が作ったプラモの少女ガールガンレディ・アリスと遭遇。

状況がよく飲み込めないままの小春であったが、そこに突如発砲!が差し込まれ、更に自分のチームメイトを名乗る夏菜秋帆(机を運んでいた際に激突した2人組)が出現。

頭を整理できてない中でアリスから拳銃を渡され「ようこそ、ガールガンファイトへ!」と言われたことで小春は遂にパニック状態に。

何も出来ず逃げ回る小春をよそに、チーム戦で敵プレーヤーを倒したら勝ちルールになるゲームが展開される中、銃を横に倒し構える夏菜先輩がオシャレ。

「もうやるしか無いんだよ、私たちは」

ここで敵チームのプレーヤーである水野さん(小春のクラスメート)が弾丸を切らしており、バトルフィールド内にプラモのランナーとして置かれている弾丸をその場でニッパーして補充する姿も描かれ、本来プラモデルの宣伝番組であるため当然の描写と言えますが、独特な味を出していて悪くないシーンです。


「ハル先輩撃ってください!ほら今なら簡単ですよ、パカーンと」

「小春、撃って」

「…無理だよ」

立て続けに起こる理解不能な出来事に付いていけないながらも、敵プレーヤーを倒す機会を得た小春は命乞いするプレーヤーに銃を向けるも、引き金を引くことができずまたも逃走。

バトルフィールドの校舎内でうずくまる小春の前に現れたアリスは

「好きなものに対しては決して妥協はしない。のめり込んだ時の集中力なら、誰にも負けない。それが、小春の最大の武器になる」

「小春、力を貸してほしい。私たちにはあなたが必要なの」

などと小春を歯の浮くような甘い言葉で褒め殺し…ではなく鼓舞し、小春は渋々ながらもチームのメンバーと共に戦うことを選ぶ。


体育館に陣取っていた敵チームの前に現れた小春は銃を足元に置き投降する姿を見せ、水野さんはすかさず彼女に歩み寄り、

「立花さん、ありがとう…バカ過ぎて○×△なる!!※何言ってるか聞き取れませんでした。

間抜けな逃走姿を見せる小春(役者さんは素で運動が苦手だったりするのでしょうか…)はもちろん誘き出し要員であり、仕掛けた罠がしっかりと作用する世界線でもあったことから隠れていた夏菜先輩と秋帆の発砲!により水野さんをデリート。

夏菜先輩マジカッケェー

勝利を収めたアリス率いるアルファタンゴでしたが、小春はそのまま気を失ってしまい、直後寝落ちから覚めたように自分の部屋に戻っていました。


翌朝、教室にやってきた小春はいつも通り友人と談笑する水野さんを目撃し、昨晩の出来事が夢であったと安心したのも束の間…

「夢じゃないですよ?」

現実ではまともに話したことの無かった夏菜先輩と秋帆が彼女の前に現れ衝撃の事実を口にし、水野さんは生徒会長・松子に冷酷に声を掛けられていた。

「次は、あなたが消える番かもね…」

 


ガールガンレディ!!!

 


最後で全部持ってくな!!

※BGMの最後になぜかセリフが入っており、タイトルを読み上げ終わりというよく分からない現象が起きました。

 

 


第2話「無邪気な殺戮者たち」

(監督:瀧悠輔 脚本:宮本武史)

 

冒頭、小春は夏秋コンビによるガールガンファイトの世界はいわゆるパラレルワールドで、現実世界には影響しないという説明があり、何故か丸底フラスコやビーカーでタピオカミルクを飲んでいる小春たちが所属するチームがアルファ・タンゴ(イメージカラー:青)であり、前回対戦相手でもあった水野さんが所属するブラボー(ピンク)の他にチャーリー(黄色)、デルタ(黒)の4チームが存在し、毎週火曜日に行われる試合の年間勝利ポイントを競い合う競技であると聞かされる。


「そういう摩訶不思議系は、考えても全て無駄案件です」

「だから、私たちは優勝目指して集中すればいい」

質問を一切受け入れてもらえず、なし崩し的に他チームを撃ち抜く弾丸になれと言われ最初は戸惑うも、プラモの出来が銃のスペックに直結するというこれまた謎なルールが適用され、技術屋としての側面を発揮した小春は夏秋コンビにプラモのことを教えてほしいと笑顔で言い寄られ、友だち付き合いの不足からか結局嬉しそうに入会してしまい、今回のダンスパートはまさかの3人グループに変わり、早速定型を崩してまいりました!

…まあ女子高生がひたすらプラモを組む作業が面白くなるとは思えないので、ダンスと歌で一応盛り上がりを作ろうという意図は分かりますが。

しかし秋帆のメガネを外して踊らせてしまったのは、映像的に分かりづらくなったのでそこは惜しいところです(何が


「いつまでバレずにやれますかね…これ」

小春が夏秋コンビと分かれた直後、秋帆は不穏な一言をポツリと呟いていた…。

てかダンスパートOPより先に流れた?


放課後、前回と打って変わって好意的に話しかけてきた水野さんの誘いを蹴り、保健室で先生とプラモ談義をする小春。

そういうところだぞ!

先生も先生で、可愛い女子高生が毎度目をキラキラさせてやって来たらそりゃ勤務中のプラモ作りもやめられないワケで、そこにまたも見回りにやってきた松子が、定期的に見回りしてるというのに妙な説得力が生まれるのはもはや事故と呼べるでしょうか(笑)

「ねぇ松子は?プラモデル…」

「言ったよね?もうやらないって」

松子の頑な態度はは子どもの遊びを嫌っているそれなのか、または…。


前回プラモを買った店の店長に現状報告をし、自己肯定力を高めた小春はプラモに人生を変える力があることを実感。

そして今晩も夜中の12時の定刻となりトロンの如く転送されてきた女子高生たちは、今回総当たり戦で30分間で多くの敵を倒したチームが勝利するというルールのもとガールガンファイッ!

同じ頃、1話の終盤でも見せていた訳知りな態度の松子が模型店を訪れ、美少女プラモを見てニヤけている濱田店長に何やら突っかかろうとするも「今いいところなんだよ」と追い出されていました。

松子の、そして濱田店長の目的とはいかに。


小春たちが補充用の弾を回収してるうちにチャーリー、デルタ、ブラボーと立て続けに女子高生たちがバトルフィールドの体育館に集っていき、各チームの特色を見せるのと、高低差を活かし学校の備品を挟んで銃を向け合うというシチュエーション自体は良かったのですが、全員が全員背中がガラ空きなのでどうも緊張感に欠けるのは残念なところ。

おまけに銃を向けられてるのに考えなしで動き回る水野さん他の行動もどうしても間抜けになってしまい、制限時間が迫ってるという言及はあるもののもう少しキャラの考えを巡らせてほしかったです。


「水野さんを倒せば…勝てる」

冒頭の説明にてファイトがゲームであることを理解した小春はブラボー最後の一人であり脚を負傷した水野さんをロックオン。

「やめて…助けてお願い!死にたくないッ!!」

「ズルいよ!そういうの…また次頑張ればいいじゃん」

「何言ってんの…私"ラスイチ"だよ!?」

「ラスイチ…?」

不可解な言葉に動揺したスキを突き、銃を拾った水野さんは小春を射殺しようとするも、ひっそりと距離を詰めていた夏菜先輩が至近距離にて発砲!し水野さん撃破。

夏菜先輩マジカッケェェェェェ!!!!!


「プレーヤーを全滅させるなんて、コマンダー失格…」

チーム全滅したブラボーのメガネ司令官(プレーヤーに問い詰められるほど気の弱い性格)はその場で消滅しプラモに戻っていたのと同じ頃、小春たちアルファチームは勝利を分かち合いここでログアウト。

 

翌日、いつも通りHRが始まった小春のクラスでは席の主が判明しない机が教室に鎮座しており、

「水野…なんていないでしょ?」

担任の先生すら水野さんの存在を認知しておらず、水野さんを覚えていたことで教室にて電波人間扱いされた小春は秋帆にその疑念をぶつけることに。

バレるの早いな!

 

「あぁ学校からじゃなくて、世界から消えたんです」

「…何言ってるの?」

ガールガンファイトでプレーヤーに与えられたライフは3つまでであり、水野さんは昨晩の試合にて残り1つのライフを無くしたことで世界からその存在を抹消されたのだと秋帆は語り、ただしそれは現役のプレーヤーを除く世界中の人間が対象であり、1話冒頭時点でプレーヤーでは無かった小春は不在だった机の主を思い出すことができないという事実がそれを裏付けするというエグい展開。

「悪趣味ですよね、机だけ残すなんて」

もう隠す必要は無いと開き直った秋帆は続けて、小春が加入する前に参加していたプレーヤーたちが迷ってる間に何人も射殺され世界から抹消されていたこと、ファイトに優勝することでこの戦いから抜け出せることを小春に説明。

「優勝するしか無いんです。クラスメートを、殺してでも」

秋帆の発言からは一種の諦めと割り切りがある中、ファイトを主催してる誰かしらの意思に嫌悪感を抱いてるようにも見えるのが面白いところ。

そして小春を騙してチームに参加させていたのは、小春を励まし鼓舞していたコマンダーのアリスであった。


水野さんの家を訪問した小春は、改めて彼女が世界から存在を消されたという事実を再確認するのと同時に、夏菜先輩が彼女のラスイチを奪った罪悪感から水野家を訪問していたと知る。

「でもアリスを恨まないでほしい。実はさ、私もラスイチなんだよ

放課後の部活中、小春に衝撃の事実を告げアリスが小春を騙していたのは残機1の歴戦の猛者・夏菜を失わないためのコマンダーとしての冷徹な判断であったと先輩によるフォローが入り、このタイミングで前回から校舎に高く掲げられていた、夏菜陸上競技全国大会出場を祝う横断幕に目線が向けられ、人間の記憶だけでなく、その人が積み上げてきた努力や功績すら世界から抹消されるという残酷な事実に向き合うことを強いられ、非常に容赦の無い展開。

「ねぇ…あの水野って娘にも、夢ってあったかな?私…消えたくない……!

戦いの大地に片足を突っ込んだ女子高生たちの未来は、一体どこに向かうのだろうか。

そして抹消された水野さんの補充要員として新たにブラボーに加入するべく校舎を歩く人物がいた。

その姿は、ピンクの制服に身を包んだ…門脇松子であった

 

 

 

バンダイスピリッツ主導のプラモデル販促番組として制作された本作。

当初は見るつもりはありませんでしたが、何となくネットの評判なども見るに沸々と興味が出てきたので、配信も充実していたことから視聴。

拳銃の弾丸がプラモのパーツであり都度組み立てる必要がある、プラモの完成度が拳銃のスペックに直結する、アタッチメントで戦闘スタイルを変えられるなど上手く物語を組み立てられており、設定自体はありふれたバトルロワイヤルものでありながら、プラモデルを中心に据えたストーリーは特徴的で割と面白いです。


前述の通り、緊張感の欠けたミリタリー描写や妙にメイクが凝ってる傷の描写が一周回ってチープに見えてしまったりなど、B級映画をバラして地上波放送してるというイメージがどうも抜けず、まあ確かに好評にならないワケだと思うところです。

演じている役者陣も演技経験の浅い方が多いらしく、ところどころでキツい描写(チャーリーが見せたトリッキー戦法はもうちょっと頑張ってほしかった)が見られたり、目のやり場に困るダンスパートなど、役者の押し出しはやや方向性の修正を願いたいところ。

 

反面、シナリオ面は非常に手堅く作っており、立ち上がり2話で各チームの陣容や特徴、世界観の説明、キャラクターの人間性と関係を持て余すことなく描写できており、自分自身30分という尺に慣れてるという面もありますが、ドラマとしては完成度の高いパイロット版。

他にも小春を交えたプラモのブラッシュアップのシーンを挟むことで、各チームがガンにアタッチメントを装着し戦闘スタイルを変えてくることの描写に説得力を持たせたり、1話冒頭から何度も見せていた夏菜の横断幕が2話終盤において大きく意味の変わるものになるなど、一つひとつの要素の見せ方にも丁寧な積み重ねがあることで、盛り上がりが生まれるようになる瀧監督の見せ方も非常に好印象。

その上で謎を謎として用意しつつ、判明した事実は引っ張り過ぎないように目配りが効いてるのも長所として挙げられます。

小春を騙していた夏菜と秋帆も対戦相手への弔い、主催者への嫌悪感などを見せることで嫌な感じにし過ぎなかったのも良いバランスでした。

そのうえでまだアリスが怪しかったりするのですが、どうなることやら。

 

思ったより面白くてやや困惑しているのですが、とりあえず今後期待したいのは黒幕として君臨する保健の先生でしょうか。

順当に行けば濱田店長が黒幕でしょうが、「ぼくのかんがえたさいきょうプラモ」を引っ提げて小春に決闘を申し込む先生が来たら間違いなく燃えると思うんですよね(おい

冗談はさておき…現状好きなキャラは夏菜先輩一択なので、次回の展開によってはこの評価が大きく変わるかもと若干の不安を抱えていますが、今後も楽しみにしたいと思います。

 

 

次回、その銃で一番撃ちたいのは、あのプリンアラモード男。

命知らず警察、追跡せよ

大激闘マッドポリス'80

第9話「殺人刑務所」

(監督:西村潔 脚本:峯尾基三

 

射撃訓練の結果でメンバーに昼飯を奢らされそうになる進司に対し「心配するな、俺の奢りだ」と笑顔で声を掛ける氷室。

チームの信頼を得るためには、部下の胃袋を鷲掴みにすることから始めるのがキャップの心得。

横浜の中華街でパーっとやりましょうと舞い上がるMPに突如発砲!が差し込まれる!

謎の男2人組の急襲に、いつも通り返り討ちで対応する氷室以下でしたが、一人仕留めるももう一人は逃亡を許してしまいます。


「金で殺し依頼されたんですね…」

前回同様レベルが高いのか、MP車両のウインドウを破壊するという功績を残した連中の正体は殺し屋であり、先程仕留めた男が死ぬ間際に口を割らせた悠子と進司が、言いづらそうに氷室が狙われていることを通告。

冒頭のほんわかムードから一気にシリアスなテンションに変わりましたが、死にかけの男から情報を聞き出したという悠子の発言がショッキング過ぎて他が頭に入ってきません。

「成功報酬1000万円、マッドポリスのキャップ氷室の首に付けられた懸賞金である」


氷室暗殺を図る黒幕の正体を探るため、急襲してきた男・暴走族上がりの赤松を探し尋問しようとするMPは昼間から道路を我が物顔で走る暴走族に聞き込みを行い、赤松の住処であるボロアパートを特定。

しかし赤松はMPの動きを察知していた何者かによって既に始末されており、逆に部屋にやってきた氷室はその何者かの発砲!により右腕を負傷してしまうもののピンチはチャンス、無線を傍受してたことを逆に利用し、嘘の情報を流しスナイパー岸上(演じるは『ウルトラマンA』の山中隊員こと沖田駿一氏)を誘き出すことに成功。


直後、血塗れで取調べという名の拷問を受ける岸上は観念し自身の安全保証と引き換えに、3ヶ月前に氷室以下によって逮捕され関東刑務所に服役中の東新会会長・浅倉泰造が黒幕であることを自白。

麻薬Gメンで自身も麻薬を使用していた岸上は、陰で覚せい剤の密輸・密売を行なっていた東新会と繋がりがあり、浅倉の指示を受けて行動していたとのことでした。

しかし問題は浅倉が服役中で、しかも逮捕されて以降一切誰とも面会を行っていない中での指令がシャバの人間に伝わっていることであった。

「たっぷり臭い飯食わしてやるから待ってろ」

※警察官のセリフです。

スーツ姿で浅倉との面会にやってきた氷室と松村でしたが、2人の追及をものともせずむしろ氷室を牽制するような態度を見せる浅倉が非常に嫌らしく、演じる金子信雄氏の演技がJM最高幹部の一人としての存在感を強く引き立てています。

前回の岩崎がかなり地味だったので、見た目的にも特徴的なのが効いてて、キャスティングも冴えてます。

「今の世の中、銭さえ出せば一人や二人平気で殺す。そんな連中がゴロゴロしてるからね…」


刑務所の中に内通者がいる可能性も考え、ひとまず東新会幹部である片岡を探し出すために、東新会メンバーたちを砂場に追い詰め、川にまで追いかけて取調べ(拷問)を行うMPですが片岡の尻尾は掴めず、逆に氷室が乗り込むMP車両がまたも殺し屋が操るダンプカーに狙われ、本日2台目の廃車確定するも、安定の返り討ちで殺し屋から片岡の居場所を突き止めることに成功。

ダンプカーに乗り移り拳銃を突きつける氷室が最高にクール。


片岡が浅倉を恐れ自白しないことを考慮しながらも、行動を起こした氷室以下は片岡の住処に向けて発砲!

車を盾に銃撃から逃れる片岡ですが、氷室の狙撃により車が爆発炎上し本日3台目の廃車確定。

サンダルに寝巻きで逃走する片岡を車で追いかけ(MPは車両を何台キープしているのか)拳銃で煽る芹沢は廃ボウリング場で1分23秒に及ぶ長回し演技を見せつけ志賀勝氏はどこからどこまでがアドリブなのか判断が付きません(笑)

「千切りにして、ニワトリの餌にしてやる」

※警察官の…と思いきやそれは浅倉の配下のフリをして片岡を追い詰めた新田のセリフであり、直後松村が背中にヤクザキックを食らわせたことで片岡は同業に拉致されたと勘違いしたまま顔の横で発砲!されるという徹底的なリンチによって遂に観念し、関東刑務所長の小田島が浅倉に買収されたことを自白。

「ムショの署長まで、ジャパンマフィアの一員か…」

麻薬Gメンだった岸上が麻薬を卸していたことも重なり、改めて第2話でのNo.1坂本の存在感とそれを打ち破ったMPの強靭さを感じられるのは嬉しいところ。


疑念が確信に変わったMPはあえて刑務所の人間がいる前で浅倉に片岡の自供内容を語り、刑務所職員を泳がせることに。

浅倉と通じている職員の木戸が接触したのは東新会幹部・野本三郎(33歳、3が多い)。

浅倉の伝言係である木戸を通し、指令を受けた野本は夜中浅倉脱獄の手引きを行うことになり、刑務所の制服を仕入れた浅倉は木戸と共に脱獄!…しようとするも、野本の動きをマークしていたMPに先回りされ、東映名物"いつもの坂"にて現行犯逮捕。

浅倉は更に殺人教唆で懲役が加算され一生ムショ入りになり、その浅倉と黒い癒着を持った小田島所長も当然御用となりました。

氷室以下マッドポリスは、服役しててもなお暗黒街で暗躍していた男の息の根を完全に止めることに成功しエンディング。

今回は本編と重ねて少し長めに流すという異色パターンとなりました。

 

 

場面がコロコロ変わるうえに登場人物が多く出てくる回となりましたが、テンポ良く情報を整理し、またキャスティングにも特徴的な役者をチョイスするなど工夫が見られ、思ったより見やすい回ではありました。

前述の通り、前回やや存在感の薄かったボスの岩崎に比べ、最高幹部の一人である浅倉は言動もさることながら、獄中においてもマッドポリスを攻撃できるというベクトルの違う能力の高さが独特な魅力を放っており、非常に見応えがありました。

 

その中でも銃器に詳しい芹沢や、突っ走り気味な氷室にフォローを入れる松村、しれっと2階から飛び降りる未確認生命体ぶりを見せる新田と進司など、MP側のキャラ描写にもこれまでの要素を入れつつ強度を高めていくのが相変わらず手堅い構成。

本作の良いところは、トンデモ展開でありながらふざけ過ぎずにキャラ描写を積み重ねてくれるところにあると思います。

 

最後の"いつもの坂"での撮影を見るにあまり予算の取れなかった回の可能性も考えられますが、銃撃戦だけでなくカーチェイスのシーンも差し込み迫力ある映像を作れた点も好印象。

車からダンプに乗り移る氷室は本当にカッコ良かったです。

 

 

次回、ギャグ系怪人は一周回って鬼門。

爆破と筋肉はロマン

大激闘マッドポリス'80

第8話「破壊」

(監督:村川透 脚本:柏原寛司


OPナレーションで、マッドポリスに恐れおののいているのは警察庁ではなくJM側であったことに最近やっと気付きました。

そしてOP映像変わった!

氷室(顔がよく見えるようになった)、進司(結局よく見えない)、悠子(笑って拳銃ぶっ放すヤベーやつから普通のやつに)の3人だけで残り半分は変わらず。

 


めちゃくちゃシンプルなサブタイトルから始まり、港から運びこまれたコンテナに積まれた荷物。

その中身は大量の銃火器であり、それらは政財界に影のフィクサーとして君臨する大物、そしてついに登場したJMの大幹部・岩崎純一郎が管理する岩崎美術館に搬入され、鉄壁の金庫に収納される。

このままでは日本中のJM支部に大量の武器が渡ってしまうことになり、それを阻止するために氷室以下MPは行動開始。

植村のマンションの時と同様、美術館の図面を手に入れ突破口を見出そうとし、鉄壁の金庫に辿り着くために芹沢、新田、進司の筋肉ヤクザトリオが地下からの突撃を仕掛けることになります。

「どんな要塞でも落とそうと思えば落ちる」

「どんなことをしても、敵の武器を破壊する」

※警察官のセリフです。


今日はよく喋るナレーションさんが丁寧に状況を説明してくれる中、筋肉ヤクザトリオは地下水道を通り金庫室の真下に到着し、ダイナマイトで吹き飛ばす作戦を敢行。

翌日の夕方18時に発破し、そのまま地下金庫を通って脱出するために削岩機で地道に作業を進めるトリオですが、岩崎側もMPへの警戒を強めていたため、地下からの侵入作戦に気付かれてしまい真っ暗な地下で銃撃戦が展開。

発砲!が入り乱れる中で、なんと芹沢がまたも腹に銃弾をクリーンヒットさせられ、さすが大幹部の構成員たちはレベルが高い!


MPは何とか敵を退けるも芹沢離脱を余儀なくされ、更に地下からの侵入にも感づかれたことで一気に不利に陥ってしまいます。

芹沢の代わりにトリオに加入した松村を含む3人と地上から指揮していた氷室がほぼ同時に狙われ、マッドポリスは分断される形に。

敵の追手から逃れる氷室のカーチェイスは迫力があるものの、若干長すぎて間延びしていた印象。

というより今回、全体的に尺が余ってるのか同じようなシーンが多く、いつもに比べてどうも退屈なエピソードに感じました。

「クソ!なんだ、金魚のフンめ!!」

※警察官のセリフです。

 


氷室が追手を撒いていた頃、地下から挟み撃ちで発砲!され、新田が脚に銃弾を受け負傷し、トリオは絶体絶命のピンチにダイナマイトで敵の侵攻を防ぐことに。

同時にそれは、自分たちが金庫を破らない限り脱出不能になる最終手段でもありました。

新田が負傷し、通信機も故障したことで連絡も取れなくなったことで司令室に残されたのは氷室と悠子の2人のみに…。

しかし氷室は、命知らずの警官たちは、翌日の夕方に金庫室を爆破し、JMの武器を破壊するために止まらないことを選んでいた。

「俺はムラさんを信じてる。ちょうど18時に、敵の武器庫は爆破されるさ」

キャップの熱い想いに応えるかのように、地下の3人はボロボロの身体で地道に岩を掘り続けていました。


翌日、1人正面突破(といいつつ忍者アクションで侵入)で美術館に向かった氷室は、大量の高レベル構成員を何とか薙ぎ払いつつも、結局は取り囲まれることに(手榴弾で吹っ飛ばした構成員にとどめの一発をぶち込む氷室が素敵)。

銃を取りこぼし、無抵抗の氷室は「心臓を1発でぶち抜いてくれ」と時間稼ぎ。

そう、金庫室爆破の時間はすぐそこに迫っていたのでした。

そして18時、予定通り爆破!!が起き体勢を立て直した氷室は岩崎含む構成員を一気に射殺し、地下から這い上がってきた3人と合流。

「ピッタシ18時にと、助かったよ」

思わず笑顔で応え、直後金庫室に武器が無かったことを知らせる松村の切り替えが素晴らしく、梅宮氏の演技が実に良い味を出しています。


大量の武器が運び出された形跡が無かったため、まだ美術館内に武器があることを確信したMPツートップは岩崎の部屋に隠してある武器を発見。

即座にダイナマイトを仕掛け、部屋ごと爆破!!し武器を破壊、残っていた構成員が脱出しようとするツートップを背後から狙おうとするも、病院から抜け出し悠子と合流していた芹沢が発砲!し、MPの任務完了。

勝利を収めたマッドポリスたちは、笑顔で帰路に着くことになりました。

「日本全土のジャパンマフィアに武器が流れることを、氷室たちは阻止した。しかし、これで終わったわけではない。

 氷室たちの戦いは、まだ続くのである

 

 

遂に登場してきた大幹部に追い詰められるMPが固い結束を見せて勝利するというプロットそのものは良かったのですが、前述の通り尺が余ってるような間延びしたシーンが多かったのがとても気になりました。

おまけに「武器密輸」「鉄壁の要塞」「地下金庫襲撃」とこれまでのエピソードにあった要素がごった煮にされており、意図的かも分からないですがさすがに新鮮味が無かったのも残念だったところ。


更に言うと、満を辞して登場した大幹部である岩崎の存在感が薄く、射殺されるシーンも遠くから撮られてるだけなど、本作にしては敵の映し方があまり良くなかったのもマイナスです。

前回も高森や山尾があっさり射殺されていましたが、村川監督はあまり敵の散り際にこだわっていなかったのでしょうか。

今回初めて三田村富樫が一切顔を出さない回になりましたが、2人の不在をカバーするどころか全く存在感が無かったのはもう少しどうにかならなかったのか。


反面、前回JMの悪役っぷりを強調した次のエピソードでMPの結束を改めて強調できたのは良かった点で、敵には容赦ないものの身内のピンチにはすごく必死な様子を普段から見せているMPのヒーロー性が担保されているのは嬉しい。

特に本作は立ち上がりから「俺たちはバラバラにもならんし、勝ち目が無いとも思わん!!」という氷室の宣言が飛び出しているため、仲間も見捨てず任務も忠実にこなす彼らのプロフェッショナルの矜持が事前に示されているのが手堅く面白いところ。


OP映像に変化があり、大幹部登場で縦軸の物語に動きがあったので、これからどう転ぶかを楽しみにしたいと思います。

 

 

次回、髪切った!?

あんたのお宝、押収するぜ

大激闘マッドポリス'80

第7話「地下銀行襲撃」

(監督:村川透 脚本:宮田雪


催涙ガスを発射しながら金庫破りを行う強盗団…その中にはいつものチリチリ頭こと新田がいた!

JMの地下銀行の所在を探るためにその資金調達部隊の山尾グループに潜入する新田は、逃亡する際に駆けつけた警官に発砲!

さすがに殺しはせずに警官の手足を狙い追ってこないよう調整しながら、射撃の腕前を見せることで山尾グループの連中に自身のスキルをアピールして信用させようとするが、

「じゃあ俺も晴れてあんたらのテストに、合格したっていうワケだ」

「そうはいかないよ…」

グループの凄腕・蛭田夫婦に、鮮やかな手並み過ぎて逆に怪しまれてしまう。


「ジャパンマフィアは、傘下の各支部から集めた膨大な資金を自衛するために、地下銀行を作っていた。そして、その行方を必死に追っていた氷室以下マッドポリスは、10日前にようやくその在り処を突き止めたのだった」

10日前…地下銀行の居場所を突き止め、全員で殴り込み発砲!するMPであったが。主要メンバーに資金を持ったまま逃げられ、資金源を叩き潰せず。

このままでは第2の地下銀行を作られてしまうため、氷室以下はそれを阻止するために新田を潜入させることになりました。

序盤に銃撃戦を持ってくる変則パターンでしたが、場面を広く使ったカメラワークとよく動く役者陣のアクションが見応えがあり、すごくワクワクするシーンでした。

「こうして、ジャパンマフィアの第2の地下銀行の壊滅作戦が始まった」


そんな潜入中の新田からの連絡が途絶え早3日。

前回を引きずってか赤のインナーを身につけた氷室レッド以下は、緊急の情報伝達場所であるディスコにすら顔を出さない新田のことを心配している中、銀行襲撃のニュース速報にバッチリと新田が映った(笑)ことで新田の潜入成功と、資金調達部隊が数多くの現金強奪の疑いがある山尾グループであることを確信。

しかし山尾たちはあくまで兵隊に過ぎず、氷室レッド以下はその黒幕の存在も掴むことで真に地下銀行を潰したことになると行動開始。


一方、金庫破りの実績を経たことにより新田は山尾グループを指揮する男と接見。

蛭田夫婦の反対に遭いながらも何とか仲間入りを果たし、2日後大きな仕事があることを知らされる。

「おい…一つだけ言っておく。例えおめぇがサツの犬だろうと何だろうと、今度の仕事はきちんとやってもらうぜ」


しかしTVに大映しになったこともあり、蛭田たちと同じ部屋に監禁状態となった新田は容易に氷室レッド以下と連絡を取れず、痺れを切らした結果、トイレに行くフリをして、監禁されてるビルの窓からモロ見えの公衆電話で連絡を取ろうとしてしまい、あっさり蛭田夫婦にバレてしまいます。

氷室も氷室で気が利かず、電話越しに「新田!今どこにいる?」とか声を上げてしまい、前回減少傾向にあった「迂闊」ゲージがチーム内で伝染してるぞ!!

ここで完全に正体に気付かれてしまった!かと思いきやここの場面では新田が何とか誤魔化した模様。

新田がボコられていたのと同じ頃、三田村富樫と接見していた代表の男は奪ったブツをブラックマーケットに回すまでの間、地下銀行に厳重に管理するという自分たちの任務を確認。

今回の圧力はややあっさり目でした。


未だ疑いが晴れず監禁状態の新田は、蛭田夫婦が出かけたのを好機として見張り役のギャング見習い・次郎を「女が待ってるから紹介する」と焚き付け、2人で緊急連絡場所のディスコに向かうことに成功。

ディスコでは進司と悠子が既に踊り狂っており、新田は2人と接触して情報伝達しようとするも、出かけると称して自分たちの後を尾けていた蛭田夫婦の存在に気付き、いきなり進司をぶん殴る(笑)

痴情のもつれのフリをして(女が待ってるという話からも自然な展開)掴みかかった際に、小声で進司に自身が監禁されているビルの所在を教え、パンチ追加のついで悠子にも2発程かましディスコを後にし、何とか蛭田夫婦の目も誤魔化す。

殴られた直後に愚痴りながらも、そのまま踊り出すのが精鋭部隊の嗜み。


進司からの連絡で、新田の監禁場所が渋谷の高森金融であることを知った年長組3人は山尾グループを指揮している男が、影のブローカー高森であることを確認。

2日後に強奪されるブツが例の地下銀行に入れられると確信した氷室レッド以下は、高森をマークすることで地下銀行に辿り着けると張り込みを開始し、ここで会話からそのまま久々の銃火器ノルマと専用BGMが差し込まれ、笑う場面では無いのですが、何だかとても可笑しかったです(笑)


「ギャングとアーメンが何の関係あるん?」

張り込み中2人揃って外出した高森と山尾の後を追い、教会にやってきた芹沢はそこで謎の人物と何やらやり取りをする2人を目撃。

その人物は富樫ともう一人、新たな地下銀行の管理を担当するアメリカ人・メジャーであり、盗みに入る遠藤宝石店の図面を彼らから渡される高森らは即座にその場を退席。

教会でギャングがやり取りをするという場面が、罪深すぎて色々凶悪。


富樫からもらった図面を持ち帰り作戦会議を行う高森たちの様子を見て、新田なら掴んだ情報を何かしらの手段で伝えてくるという氷室(もうレッドじゃなくていつもの格好、やっぱこっちの方がカッコいい)の予想通り、高森たちが寝静まった後に電灯のモールス信号を使い、仲間たちに襲撃場所を伝達する新田。

しかしもちろん、蛭田夫婦の目を欺くことは出来ず、情報は伝えられたものの新田は気絶させられてしまいます。


完全に正体が割れた新田は蛭田に射殺されそうになるも、高森はまだ金庫破りとして利用価値はあると制止。

「予定通りやる、やらなきゃならねぇんだよ。お上からの命令でな」

どこも人手不足は深刻です。

更に、敢えて自分たちの後をMPに追わせることで彼らを一網打尽にしようと計画。

そ、それはまずい流れだ…。

 


実行日の朝、新田を連れ遠藤宝石店に向かった高森たちを2班に分かれ張り込むMP。

警備員を笑いながらあっさり撃ち殺す蛭田妻が重ねて凶悪なのですが、今回この蛭田妻を演じる根岸とし江氏の演技が本当に恐ろしくて、それだけで見応えがあります。

手筈通り金庫の開錠を進める新田を尻目に、MPが自分たちを張っていながら手を出せないことを嘲笑する蛭田。

「てめぇの仲間が金庫破っているのを知りながら、やつら地下銀行の場所行くまで手が出せないんだよ…ブフフッ!…ジリジリしてるやつらの顔が目に浮かぶよ!!」

そ、それはまずい流れだ…!!

JMらしい性格の悪いセリフですが、同時にフラグとなってしまってるので、やはり世界は残酷である。


新田が金庫を破り、宝石を持ち出し逃走した高森たちを追いかけたMPは待ち受けていたダンプカーの岩石落下を目の当たりにしたことで、歴戦の猛者としての経験から即座に罠であると判断し、先制の発砲!

罠に嵌めようとしたら以下略。

罠であったことは何だったのやら、すぐさま高森たちを追い詰める(あっさり射殺される山尾が本当に哀れ…)氷室以下ですが、新田を盾にされ反撃できず。

銃を捨てさせられ、あわやMP全滅の危機…?というところで教会からメジャーの動向を探り別行動を取っていた芹沢が合流し不意打ちの発砲!で蛭田妻を射殺し、新田を取り返すことに成功!!

その新田が囮になり隙を作ったことで蛭田と高森もあっさり射殺され、一人残った次郎は苦し紛れに発砲!するもその弾丸は氷室たちに届かず、ジリジリと徒歩で距離を詰められ地下銀行の居場所を教えてしまう。

レベルの低いギャングの弾丸など、当たったところで痛くも痒くも無い。

「おい、お前なぁギャング向かねぇから、田舎に帰れ」

※警察官のセリフです(やっと言えた)

しかしいくらレベル1以下の構成員とは言え、全国制覇を成し遂げたJMが田舎に帰った裏切り者を放っておくでしょうか。

「ねぇ氷室さん…もし、私がその組織のボスだったら、どんなことをしてもNo.2を探し出して、自分たちの手に取り戻すでしょうね。

 ボスの名前を喋るなんて、許せないと思わない?そういう男は、組織のために抹殺しなくちゃいけないわ」


地下銀行の居場所が、芹沢の調査していたメジャーの在籍する米軍基地にあることを知ったMPは金網フェンスをペンチで切って侵入(笑)

色々と危ない描写だぞ!!

そして新田は今回もボロボロになりながら任務に合流し、未確認生命体のフィジカルは天井知らずである。

最後の抵抗でブレーカーを落とし発砲!しようとするメジャーですが、6対1で敵うハズも無く呆気なく射殺。

MPは地下銀行を潰すことに成功し、それは富樫の耳にも届いたことで、初めて三田村富樫の顔に焦りが見えることに。

「ジャパンマフィアの地下銀行は壊滅した。だが、いずれ組織の資金を自衛するための"第3の地下銀行"がどこかに作られることは間違いなかった。

 ジャパンマフィアのその膨大な資金を断つ道は、今、やっとその第一歩を記したに過ぎないのだった」

何だかいつも第一歩で止まってる気が…。

 

 

銃撃戦が冒頭から展開され、更にギャング組の行動が中心となるこれまでとまた趣向の違う回となりましたが、その上で改めてジャパンマフィアという組織の凶悪な部分が掘り下げられたのは良かったところ。

それでいて正体の割れた新田をすぐ殺さずに、利用できるだけして最後は仲間たちも巻き込んで始末しようという点が、極悪ぶりと最終的には敗北を担う"悪役"としての姿が凝縮されており、印象的でした。


一応JMは毎回違う部隊が(麻薬、密輸、賭博組織等々)動いていることから、各自が情報共有を取っている可能性は極めて低く、逆に毎度様々な事件に対応するMPと踏んでる場数に大きな違いが生じ、罠に嵌めてもあっさり対応されてしまうのは必然かと思われます。

そしてこれまでにあらゆる組織を潰され、今度は資金源を叩き潰された三田村富樫にも焦りが見え始め、このエピソードがまた大きな転機になるのかも。


他にも、今回アクションシーンがスピーディで映像的な押し出しが強かったのと、細かい場面ですが、寝る順番をジャンケンで決めるツートップや高森たちの狙いが何かで賭け事を行う悠子と進司の2人など、ある程度ギャグを絡めて話が重苦しくなり過ぎず、キャラの茶目っ気にも繋がるシーンが入ってたのも良かった点でした。

新田の陰口を言う際に「モンチッチ」と言うのもなかなか面白かったです。

 

 

次回、密輸再び。

「スーパーポリスアクション・大激闘マッドポリス'80!」

あ、普通になった。

撮影スキルを上げたい

お世話様です。

 

プロ野球開幕しましたね!

筆者が応援する埼玉西武ライオンズ、今年の注目は何と言っても、2000本安打まで残り少しの栗山選手と、オープン戦で活躍してる高卒5年目の鈴木将平選手ですね。

そんな昨日の開幕戦、4-3でオリックスバファローズを下し開幕白星❗️

この勢いで今年こそ日本一を掴んで貰いたいものです。

 

さて、本日は外出してきたので、その報告という形でちょっとした日記でも。

 

まずはお買い物から。

 

ムービーモンスターシリーズ

ギャオス(1995)

f:id:urahiro003:20210327131014j:image

f:id:urahiro003:20210327131024j:image

平成ガメラの最初のボス・スーパーギャオスが再びソフビ化。

ネットで公開された商品情報だとややのっぺりした印象でしたが実際に見てみるとそんなことも無く、いい感じにギャオスです(語彙力)。

f:id:urahiro003:20210327131041j:image

f:id:urahiro003:20210327131054j:image

タグも以前発売したガメラと同様、劇中での写真と映画ポスターがデザインされています。

すっごくオシャレ。

f:id:urahiro003:20210327131107j:image

背中までしっかりと塗装されてますね。

f:id:urahiro003:20210327131119j:image

大怪獣空中決戦

…とまではいきませんが、サイズ感も良く並べるととても画になります。

 

もう一つあります。

ムービーモンスターシリーズ

ギオン

f:id:urahiro003:20210327131140j:image

f:id:urahiro003:20210327131202j:image

ガメラ2 レギオン襲来」のボス怪獣レギオンがまさかの登場。

定価3300円とソフビでも高額なものとなりますが、その出来映えはというと…

f:id:urahiro003:20210327131222j:image

デカイんです。

比較はウルトラヒーローシリーズのリブットさん。

高さもまあまあながら、一個一個のパーツも大きく怪獣2体分のボリュームがあります。

パーツもいくつかに分かれていて、ちょっとずつ可動するのも楽しいです。

f:id:urahiro003:20210327131237j:image

f:id:urahiro003:20210327131256j:image

タグはガメラ、ギャオスと同じ仕様。

ポスターデザインは登場作品の「ガメラ2」ですね。

f:id:urahiro003:20210327131316j:image

厳密にはGⅡガメラが相手でしたが、ムビモンでガメラと対峙。

さすがに劇中比より小さくなっておりますが、雰囲気は十分に出てるので個人的には満足。

 

 

次にお出かけの方ですが、ソラマチで開催中のこちらに行って参りました。

f:id:urahiro003:20210327201712j:image

ウルトラヒーローズEXPO

ニュージェネレーションワールド

 

2年ぶりのニュージェネレーションワールドですね。

昨年はコロナ禍の影響で中止になってしまい、悲しい想いに暮れていました。

緊急事態宣言中のスタートとなりましたが、開催側も年末年始のニューイヤーズフェスティバルで手応えを得たのか、感染対策もバッチリでとても楽しめるイベントになっていました。

本当に感謝です。

 

f:id:urahiro003:20210327203032j:image
f:id:urahiro003:20210327203037j:image
f:id:urahiro003:20210327203041j:image
f:id:urahiro003:20210327203028j:image

展示もそこそこに、なかなか見応えのあるものが多くて嬉しいです。

もちろんこちらも楽しみではありましたが、今回一番の目的は…

そう、ウルトラショット。

f:id:urahiro003:20210327203149j:image

※こちらは遠くの撮影可能スペースで撮ったのみの写真。

 

本日どうしても撮りたいウルトラマンがいたのと、その回最後に登場するお楽しみ枠なるものがあることからそれ目当てに出陣。

その目当てのウルトラマンとは…

f:id:urahiro003:20210327203814j:image
f:id:urahiro003:20210327203806j:image
f:id:urahiro003:20210327203811j:image
f:id:urahiro003:20210327203802j:image

ウルトラマンタイガ!!

推しトラマンの一人であるタイガがやってきました。

タイガとのショットは一昨年末のツブコンで撮ったことはあるのですが、その時は急に撮ることを決めて色々と準備が出来てない状態だったので、今回は万全の準備(何やねんそれ)を持ってショットに臨めました。

以下、撮影可だった時間内で撮った写真。

f:id:urahiro003:20210327204314j:image
f:id:urahiro003:20210327204320j:image
f:id:urahiro003:20210327204327j:image
f:id:urahiro003:20210327204331j:image
f:id:urahiro003:20210327204310j:image
f:id:urahiro003:20210327204304j:image
f:id:urahiro003:20210327204324j:image

写真も撮りながら、ちょくちょく顔を上げ目にもタイガの姿を焼き付けてきました…。

肝心のショットの方は、2枚目のガッツポーズをしてもらい私はバディゴーさせてもらいました。

欲を言えばもう一回ストリウムブラスターでショットしに行きたかったのですが、直後のお楽しみ枠が控えてるので泣く泣く次回の列に。

 

お楽しみ枠何だろうな…トライストリウムだったらいいな…レイガとか来ないかな…まさかのトレギアかもな…なんて思ってるうちにその時間はやってきた…!

f:id:urahiro003:20210327204820j:image
f:id:urahiro003:20210327204834j:image

!!!!!?????


f:id:urahiro003:20210327204838j:image
f:id:urahiro003:20210327204824j:image
f:id:urahiro003:20210327204829j:image

そう来たか…!!(歓喜

まさかのストレイジ特空機2台の並び立ち。

当ブログ的には先輩ンダムとハルンガーになるのでしょうか、予想の少し斜め上に向かってしまった気はしますが、なかなか写真を撮るチャンスの無い組み合わせに立ち会えたのはとても幸運だと思います。

以下、拙いながら写真をどうぞ。

f:id:urahiro003:20210327205430j:image
f:id:urahiro003:20210327205417j:image
f:id:urahiro003:20210327205434j:image
f:id:urahiro003:20210327205422j:image
f:id:urahiro003:20210327205426j:image

時間が許せば1体ずつゆっくり撮影したいところでしたが、まあそれは贅沢というものです。

ショットの方は、ハルキを意識して正拳突きさせていただきました。

 

いやぁ、楽しかったです。

実は最終日もまた行くのですが、その時のショットの発表も楽しみです。

できればトライストリウムがいてくれると嬉しいですが、その時の"縁"というものもあると思うので、その場で「撮る」と決めたキャラにはしっかり向き合っていきたいと思います。

 

微妙な締めになりましたが本日はここまで。

久々の日記でした。

 

 

p.s.

明日は「マッドポリス」を見るか「星を継ぐ者」を見るか考え中。